みんなのシネマレビュー
受取人不明 - ドラえもんさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 受取人不明
レビュワー ドラえもんさん
点数 9点
投稿日時 2005-07-26 18:30:28
変更日時 2005-07-29 00:24:38
レビュー内容
70年代末期の在韓米軍基地周辺を舞台に、三人の若者を中心に描いた群像劇。青春ドラマというには、余りにも痛ましく、かなりビターな味わいを残す作品だ。韓国の歴史には詳しくも無いが、朝鮮戦争が物語の発端となっている事だけは確かなようで、戦争に直接的な関わりを持たなくとも、後々において様々な影響を及ぼすという痛烈なメッセージが感じとれる。ここに登場する人物たちは、直接・間接を問わず、すべからく戦争の犠牲者であり、心に深く傷を抱えている。当時の閉塞感溢れる社会状況の中にあって、とりわけそれぞれに悩みを持つ若者たちが、その鬱積した気持ちの吐け口を探し求めようとする。それは彼ら韓国人のみならず、米軍基地に留まっている若き米兵の存在にも言える事だが、どこか戦後の日本の姿にも重なり合う部分が多い。しかし、心の拠りどころを求め続ける彼らの悲痛な叫びは誰も受け取ってはくれない。やがて若者たちは、忌まわしい過去を清算するかのように、それぞれが自己完結を図ろうとする。それはまるで連鎖するかのようであり、ドラマは一気に悲劇性を帯びてくる。物語に届かない手紙を暗喩として象徴的に引用しているように、戦争の後遺症とは、いつの時代でもどこの国にでも生じ得る普遍性のあるテーマでありとりわけ子供たちへの影響は計り知れないものがあるという事なのだろう。映画は個々に何らかの関わりを持っている主要人物の造形がとにかく見事で、複雑に絡み合いながら大きなうねりとなっていくドラマ構成も巧みで、十分見応えがある。具体的に画面では見せないものの、痛みを伴うギドクらしい作風はここでも存分に感じとれるが、モチーフでもある寓話色は意外と希薄で、美しい田園風景とは裏腹に濃密な人間ドラマには実感が込められ描かれた秀作である。
ドラえもん さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2013-04-06007/スカイフォール56.50点
ダイ・ハード/ラスト・デイ84.83点
2008-05-06長江哀歌86.04点
2007-10-18ツォツィ96.26点
2007-07-29世界最速のインディアン97.41点
2007-07-29ブラックブック87.43点
2007-04-29ポセイドン(2006)75.87点
2007-03-18ディパーテッド95.98点
2007-02-25それでもボクはやってない107.60点
2007-02-18単騎、千里を走る。66.64点
受取人不明のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS