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タイトル名 |
サイドカーに犬 |
レビュワー |
東京50km圏道路地図さん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2014-05-06 20:30:15 |
変更日時 |
2014-05-06 21:38:16 |
レビュー内容 |
女は女装する。女である事を求められる。それは10歳の女の子にも言える。「サイドカーの犬」になりたいという少女は基本的に受身ではあるが、長女としての責任感を求められ、家の手伝いもし、真面目であり、倫理観もあり、母親が出て行った理由を聞けないぐらい大人の顔色を伺う。そこに現れる軽犯罪も平気な型破りな父親の愛人。少女は愛人にも気を使う。(ここは「お引越し」で暴れる少女とは対照的である)が、型破りな愛人との交流により少女に変化が生じる。その結果は、父へのワンワン頭突きだったり、偽硬貨を使ったりという程度のモノでしかないが、離婚後の山形生活の支えとなったのだろう。そして、弟に先に結婚されてしまい、10歳の女の子を可愛がれる女へと成長する。主役はもちろん松本花奈で、彼女の演技によりとても清涼感のある作品になった。難点は竹内結子。お嬢さん臭のオットリさが抜けないし、80年代のファッションにも違和感があった。が、「ハードボイルドだねえ」の涙はいくら型破りであっても、男に別れを告げられ、女を捨て切れない、哀しさは伝わってきた。原作未読だが、長嶋有は以前から気になっており、積読があるので着手してみようかと。 蛇足だが、私のまわりではしっかりモノの姉を持つ男は概してどうしようもなく、姉より先に結婚するが、離婚もするというパターンが多い。当人または相手が該当する場合は留意して損はない。 |
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