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タイトル名 |
金融腐蝕列島[呪縛] |
レビュワー |
麦酒男爵さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2008-07-06 18:08:38 |
変更日時 |
2008-07-06 18:12:52 |
レビュー内容 |
■配給に産経新聞社が名を連ねており、銀行名は当て付けかと思ったが、穿ち過ぎか…。■役所広司も良かったが、御大仲代達也を始め、佐藤慶(激シブ!)、根津甚八、風吹ジュン、石橋蓮司といったベテラン陣の演技に目が行ってしまった。原田監督が、こういった大物俳優たちをきちっとまとめ上げ、映画としての品をもう一段高めている。■佐藤慶演ずる重役が自殺する顛末の長回しには、監督自身のキャリア故か、日本人離れしたセンスを感じる。■若村麻由美が美しい。N響アワーにはもう出ないのだろうか?■特にここをご覧の方にとっては当たり前のことだけど、映画作品には色んな解釈をすることが許されている。例えば本作を、エンタテインメントと捉えて休日を楽しく過ごす具にしてもいいし(若村麻由美を拝める休日は素敵だ)、病める日本社会に対するシリアスな警告として受け止めてもいい。この両義性を内包する代表的なジャンルといえば戦争モノだが、現代の日本人たる自分は、実際、戦争モノよりは本作のような社会派ドラマの方に生々しさを感じるワケで、「ってことは、やっぱり日本て平和だなぁ」とか、「いや、こんな日本社会じゃまずいよなぁ」とか、「オレって典型的な現代の日本人だなぁ」とか、色々思いを巡らせる、有意義な休日を送るのだった。■やっぱり映画って深いなぁ、と。故淀川長治氏の、「僕は映画に育てられた」という言葉を思い出した。 |
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