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ブレードランナー/ファイナル・カット - あろえりーなさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ブレードランナー/ファイナル・カット
レビュワー あろえりーなさん
点数 10点
投稿日時 2008-08-14 23:09:58
変更日時 2008-08-14 23:25:29
レビュー内容
私は昔から「廃墟」というものに非常に強い興味というか魅力を感じておりまして、廃墟の写真を見たり実際に行ってみたりすると、なんだか夢の世界を思い起こす様な、そういう不思議な気持ちになるんです。この作品に出てくる未来のL.Aというのは実にデカダンス的で、廃墟が持つ退廃の美というのに凄く似ているような気がするんです。廃墟というのは、宿命的に人の記憶と重なり合う要素がある。消えて崩れゆく思いで。そう、ロイが語ったあの最後の言葉の様に。降り続ける酸性雨の雨は、全ての建造物を溶かす要素があり、あちこちで漂うスモッグは、消えていく記憶の切なさを表現しているみたいです。そう、涙のように、雨のように、、、、、。そしてリバーブのかかりまくったヴァンゲリスの音楽は、切なくかなしい人の生き様も、過ぎ去る事である種の温かみを付加させる追憶の効果を描出しているようでもあります。レイチェルの子供の頃の写真がかすかに動きだし、最後に旅立つロイの魂は鳩によって表現される。現実と思い出と夢。この三つが、L.Aの無国籍雑多な世界の様に混ざり合い、人の人生を幻影の様に映し出す。そう、この作品は、人の内面を見事に外化し、外側の世界を見事に内面化することで、内と外が一体となった世界観を作り出している。単に美しいだけではない、単に緻密なだけではない、本当に素晴らしいビジュアルというのは、真に内的なものなんだ。ディレクターズカットから15年。全体的な色調も纏められ、ガラスに突き破って死ぬレプリカントの顔をデジタル技術で本人の顔にはめ込み、鳩が飛び立つシーンを当時思い描いていた背景に変えるなど、監督本人が本当に作りたかったものへと仕上げられました。いろいろあって紆余曲折しながらもついにファイナルとなった今作。四半世紀を経て、ようやく時代は「ブレード・ランナー」に追いついた。そしてこの作品は永遠となることでしょう。
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