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M(1931) - すかあふえいすさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 M(1931)
レビュワー すかあふえいすさん
点数 9点
投稿日時 2013-12-17 11:26:17
変更日時 2015-04-24 09:24:35
レビュー内容
ドイツ時代のフリッツ・ラング最高傑作。
こんな凄い映画を撮りまくったラングをヒトラーがほっとくワケが無い。
ドイツ時代のトーキー作品をもっと見たかった・・・。
犯罪映画はラングの十八番であり、その中でも「M」はサイコ・スリラーの祖にして今でも抜きん出た完成度を誇る。
本作はBGMがまったくない。
なのにまったく飽きることもダレも無い独特の呼吸、サイレント映画さながらの演出と語りが見事にはまっている。
警察署でのやり取りは10分縮めても良かったかも知れないが、42分を過ぎたあたりの舐めまわすようなカメラワーク、犯人と警察たちの追走劇、“M”の強烈なイニシャル。
耳を抑えると音が消え、離すと音が聞こえてくる場面も面白かった。
物語は少女ばかりを襲う猟奇殺人の真相を追う内容。
ファースト・シーンが凄い。
街で遊ぶ子供たち、そこに現れる黒い影。
盲目の老人が配る風船は、死にゆくの魂を運ぶ「船」か・・・。
「ペール・ギュント」の「山の魔王の宮殿」を口ずさむ殺人鬼。
ピーター・ローレの狂気に満ちた演技。
何処までも歪んだ男の筈なのだが、少女と戯れているこの男の妙な愛嬌は何なのだろうか。
まさか筋金入りのロリコンを描く映画があろうとは・・・!
ドイツはヒトラーにしろ、シュトロハイムにしろ、ルーデルにしろマジで「変態」ばっかりだな(大賛辞)・・・ドイツ万歳。
後のフィルム・ノワールに与えた影響が尋常じゃなく、ピーター・ローレルがアメリカのフィルム・ノワールの祖「マルタの鷹」に出演したのは偶然なのか必然なのか。
この後「カサブランカ」やヒッチコックの「暗殺者の家」など多くの犯罪映画に出るローレルだが、やはり一番強烈なのは「M」。
それと本作は当時活躍していたドイツ演劇界の巨匠ベルトルト・ブレヒトの「三文オペラ」からの影響があるという。
ラスト20分の法廷劇は正に舞台上の論戦だ。
本作の犯罪心理は後のジャン・ルノワールの「十字路」と共にフィルム・ノワールの祖となり、ラング自身もアメリカで「飾窓の女」を始めとするフィルム・ノワールをいくつか撮る事となった。
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