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タイトル名 |
容疑者Xの献身 |
レビュワー |
HIGEニズムさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2009-12-30 17:23:36 |
変更日時 |
2010-01-07 00:19:19 |
レビュー内容 |
原作未読。ドラマ版もある程度鑑賞済。月9でドラマの映画化というと、 ノリはそのままにストーリーを微妙にスケールアップさせ ギャグ要素等を増加させ、なんら面白みの無い・・いや、大多数の人間を ソコソコに楽しませようとする目論見を孕んだ エンターテイメント性に富んだ作品をイメージさせるが、それを裏切ってくれた。 愛は方程式では解けない。犯罪で得られる愛など存在しなかったのか。 しかし「献身」とは見返りを求めるものではない、単なる自己犠牲である。 エゴと表裏一体なのだ。そういう意味で石神は献身を体現している。 無関係な人物を巻き込むという点も含め そう突飛な動機でもなく、争点とも感じなかった。 非現実的な設定の中に、一人の不器用すぎる男の姿を垣間見た。 母娘の幸せを思えば、自身が刑務所へ行くことも絶望ではない。 その願い、完璧な計画は靖子の告白によって脆くも崩れた。 共に罪を背負う、償うという思いは石神に通じたのだろうか。 一方的な愛ではあるが、自らを犠牲とした男は愛されることを知らなかった。 石神は嘆き涙した、それは彼女が彼の思いに応えたとも言える瞬間でもある。 そこで話自体は完結するので、その後を切って観客を突き放してもよかった。 少々説明が足りないシーンも見られるが楽しめた。 |
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