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タクシデルミア ある剥製師の遺言 - シネマブルクさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 タクシデルミア ある剥製師の遺言
レビュワー シネマブルクさん
点数 8点
投稿日時 2010-01-16 15:28:28
変更日時 2011-07-07 22:02:24
レビュー内容
毒っ気たっぷりのビジュアルにまず心を奪われた。これがこの作品に一番興味を惹かれたポイントです。
物語は父子3代の人生を描いてます。最初のエピソード一兵卒の男は、ひたすら自慰をしている男で妄想癖があり下品なのだが、その妄想にでてくる世界がこれまたえげつなかったりする。最後は撃ち殺されて終わりと救いがない。
そんな駄目男によって生まれたのが大食いチャンピオンの2代目。
夫婦そろって大食いでゲロを吐きまくる。とてもじゃないが食事中には見れない。とにかくいつ何時でも物を喰っているのだ。
で3代目が剥製師。昔の自慢話ばかりする今では太りすぎて身動きのできない父親の面倒をみている。結局、愛想をつかして出て行った後は、自分が調教していた飼い猫に食われるというオチ。父親を剥製にし、そして自分自身もという最後は目を疑うほど強烈なシーンで目に焼きついてしまった。
作品全体をとおして描かれているのは誰しも持っている人間の欲望ではないだろうか。
その欲望自体も人によっては性欲であったり食欲であったりと様々でしょう。
ひとえにこの作品を評することは難しいけどもいろいろ考えさせられ、そういう意味でもすごく印象に残った傑作になりました。
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