みんなのシネマレビュー
倫敦から来た男 - すぺるまさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 倫敦から来た男
レビュワー すぺるまさん
点数 6点
投稿日時 2009-12-22 01:02:03
変更日時 2009-12-22 01:02:03
レビュー内容
冒頭の長回され続けるあのショットの途中、船上で男ふたりが何やら会話をする。記憶が既に朧げだが「2分経ったら・・」とか「Be Careful・・」といった会話をするが、このときの台詞がオンでいいのか疑問だ。少なくとも硝子越しに撮られているのだし、これがオンだとあの密談が主役の男、マロワンに聞こえていたということになる。勿論、その後の大声での騒動などは、大声であり、マロワンの目撃のショットであるからオンで正しい。しかし、あの密談はオフでなければならないはずだ。
長回しというのは断絶されない時間の証明だ。それは映像だけでなく音にも同じ意味になる。であるからこそ、ひとつのショットの中で定まらぬ音の演出がされているということ、これは明らかに間違っていると断言できるものだ。
そんな冒頭の緩慢な長回しを見ているだけで疲労感覚えた。シンメトリーにフレーミングされた船の先端を途轍もない遅さでクレーンアップしていくのに何の意味があるのか。何の意味もない。あまりにも緩慢なカメラの動きと人物の動きは物語やサスペンス性を宙吊りにし、ただ、ハイコントラストなモノクロームの世界を演出するだけだ。しかしそれはそれで正しいのだ。これがタル・ベーラのスタイルだからだ。
タル・ベーラと言えば450分の「サタンタンゴ」や鯨が出てくる「ヴェルクマイスター・ハーモニー」といった映画が有名であるがいずれもモノクロである。彼は自分のスタイルというものに忠実である。1.66:1、モノクロ、長回し、長尺。いずれも時代性としては後退的なものだと言っても過言でない。自分の世界にのみ生きる閉ざされた映画作家であると見られることも恐れず、スタイルを忠実に貫く。映画はこういった作家を受け入れるが、個人的にはそこに何も感じないわけで、一刀両断にしてしまえば、アンゲロプロスのほうが巧く、より感動的であるということだ。
すぺるま さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2019-09-07ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド96.88点
2017-06-02LOGAN ローガン97.00点
2016-09-26ハドソン川の奇跡77.35点
2015-06-06サンドラの週末96.50点
2015-05-11ブラックハット95.72点
2015-01-07脱出(1944)107.60点
2014-07-18忘れじの面影(1948)86.37点
2014-05-04とらわれて夏97.13点
2014-01-04襤褸と宝石88.00点
2013-12-14ゼロ・グラビティ97.63点
倫敦から来た男のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS