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八つ墓村(1977) - かっぱ堰さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 八つ墓村(1977)
レビュワー かっぱ堰さん
点数 8点
投稿日時 2016-07-25 19:52:21
変更日時 2016-07-25 19:52:21
レビュー内容
最初にこれを見た時点ではまだ若かったので、劇中で村の有力者が婦女を拉致監禁して凌辱するのを誰も咎められないのが当時としては非常に衝撃的だった。そのせいで、農村社会とはこういうもの、と当時は思い込んでしまっていたが、長じるにつれて農村社会の全部がこんなわけはないと思うようにはなっている。それでも最初と最後に出る近代的な空港と、舞台になっている山村の間にある断絶感が、かえって日本にまだこういう所があるかも知れないという気にさせるところがある。
またテーマ曲もこの映画の印象づくりに大きく貢献している。個人的にはこの曲から、表面的には平穏に見える風景も実は暗く抑圧された感情と深い悲しみを秘めており、それを無表情の奥に隠しながら黙々と生きる人々の姿がイメージされた。若い頃の自分が農村社会に偏見まで抱いたのは、半分はこのテーマ曲のせいである。

その他の点としては女性の登場人物が印象深い。まず姉の春代さんがきっちりした清楚な女性で、しっかり者のようだが不安を抱えて眠れない夜が続いていたのではないかと案じてしまう。この人の最後は大変可哀想で、主人公も姉として慕うようになっていたらしいのが切ない。また当然ながら鶴子の境遇にも胸が痛むものがあり、子を慈しむ母親の表情を見せながら同時に可愛らしくも見えるのが悲しい。加えて最初の方に出る和江という人(美也子の妹)も、端役ながら個人的に好きな女優(夏純子さん)なので見逃せない。顔はよく見えないが、はっきりしてよく通る声が心地いい。
一方で森美也子に関しては、まずは序盤でスカートが風でめくれるのが気にならなくもないわけだが、そういう色仕掛けに騙されてはならないという警戒感をこの段階で抱かせる怪しさがある。終盤の洞窟内でいきなり「あたしたち」扱いされるのは気色悪く、実際に言われたら思い切り引くだろうと見るたびに思う。

だいたい以上のような印象から(あまり説得力がないかも知れないが)個人的には永遠の名画の扱いになっている。ちなみに全般的に、口から液体を吐くのが汚らしい映画である。
なお余談として、最初の落武者の場面で遠方に見える高い山が何なのかずっと気になっていたが、DVD特典を見ると伯耆大山(鳥取県、1,729m)を南側から見た風景だったことがわかって感激した。こういうのも真面目に見ておくと勉強になる。
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