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追想(1975) - すかあふえいすさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 追想(1975)
レビュワー すかあふえいすさん
点数 9点
投稿日時 2014-04-02 19:31:09
変更日時 2014-04-02 19:32:11
レビュー内容
これは、甘ったるい幻想をを打ち砕くような映画だ。
第二次大戦中に実際に起きた虐殺事件をモデルにしているが、現実は誰一人「殺人者」を裁こうともしなかった。
それに対するロベール・アンリコの憂さ晴らしと見るか、戦争の悲惨さを物語として語る純粋なドラマと見るか。

疎開させ、安全だと信じていた場所で惨たらしく殺された妻子。
男は「命を救う」という医者の義務を捨ててまで、復讐心で胸を埋め尽くす。妻子の亡骸が男を復讐へと動かす。

古城はかつて男が「庭」として遊んでいたいわば「遊び場」。奴らを逃せば地の利もなくなる。

「死んだ命はもう戻って来ない。せめてアイツらだけは殺してやりたい!!」
男は淡々と「殺人者」たちを城に閉じ込める。
水に沈めて皆殺しだ。火炎放射器でドロドロに溶ける鏡、女を焼いた火で自分が焼かれる感じはどうなのだろうか。
絶えず男の脳裏によぎる過去の美しき記憶。死んだ者はもう戻らない・・・。
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