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恋人たち(2015) - 柚さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 恋人たち(2015)
レビュワー さん
点数 3点
投稿日時 2016-01-25 03:18:11
変更日時 2016-01-25 14:38:47
レビュー内容
その批評眼を信じている若い友人の薦めで、久しぶりに映画館に足を運んだ。けれど結果は散々だった。まったく面白くもなんともない映画だった。というより積極的にマイナス評価だ。最近の若い人たちは本当にこんなものに共感できるのだろうか。いろんな賞も取っているけど…
何を言いたいのかは私なりにわかるつもりだ。皇太子御成婚から始まって、妙に天皇制度にこだわっているが、要は虚構の象徴としての日本の天皇だ。どうしようもない嘘話や軽薄、そういうものにがんじがらめに縛られている日本と日本人。だから皇室を巡るかつての詐欺事件も出てくるし。効果の無い変な水を売る商売や通り魔事件、女をだまして金を巻き上げる古典的な詐欺、覚せい剤、日本の欺瞞、なにもかも嘘くさくてやり切れない人間たち。そういうなかで誰もが出口なしであがいている。
そういうファッションとしてだけ社会問題がごった煮で出て来る。盛りだくさんだ。しかしそこには何一つ考え抜かれたもの、観察されつくしたものがない。人間の本当のリアルに迫っていないのだ。ただそういう社会現象をを背景にし、風景にして、通り魔に妻を殺された男性主人公と、漫画のようなつまらない小説も書きながらDV夫や姑に従っている女性主人公を、交差させないまままま登場させ、話を進めている。男は犯人に対する殺人衝動を抑えながら裁判で仕返ししてやろうとするが何人もの弁護士に金を巻き上げられるだけ。女は最悪の男に惑わされるだけ。そして家庭に戻る。男も何かを諦める。
妙に細部にだけ、映像だけのクソリアリズムみたいなのがあって、それだけによけい気分が悪い。つまり筋も話も、監督の頭の中だけで考えられ、作り上げられた嘘話(文字通りの)にすぎない。何もかも安易で社会や政治の問題を木に竹を継いで作り上げているだけ。ただ世の中に甘え、感傷的になっているだけ。何の方向もみいだせない。もしかして戦後日本のカスリベラル・偽平和主義が反転してこんな安易な体制批判をもたらしているのだろうか。(ただし男性主人公の演技力だけは確かだった。気の毒に)。
体制転覆・体制爆破の傑作は村上龍の「コインロッカーベイビー」だ。不思議な高揚感、読後の不思議な感動があった。そんなものがこの映画にはみじんもない。さいごに、男性主人公の善良な上司で片腕の男が、腕を無くした所以を打ち明ける。皇居に向けてロケット砲?をぶっぱなそうとしたが失敗して腕を失くしたんだって。さいごのそのオチを聴いて、もう少しで笑い出しそうになった。安易さが完結している。疲れるだけの観念映画!
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