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トウキョウ・リビング・デッド・アイドル - かっぱ堰さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 トウキョウ・リビング・デッド・アイドル
レビュワー かっぱ堰さん
点数 6点
投稿日時 2018-11-24 18:57:01
変更日時 2018-11-24 18:57:01
レビュー内容
「1000年に1度の童顔巨乳」浅川梨奈主演のアイドル映画で、劇中グループのメンバー2人も同じ「SUPER☆GiRLS」のご同僚だったようである。冒頭とエンディングで主題歌の「Hero」というのが出るが、かなり耳について離れなくなるタイプの曲である。
まず社会批判の面からみると、主に全米ライフル協会か何かを皮肉っているのかと思ったら、製薬関係(政府と業界)を皮肉る発言もあり、さらに死刑存続論への皮肉らしいものも出て来ていた。特に中心テーマがあるわけでもなく単に皮肉を言い散らしていたようで、何だかんだ言ってみたくて仕方ないお年頃ということらしい。ちなみに自分としては住んでいる場所の関係で、日本の猟友会(なんと「大日本猟友会」という名前)を悪くは言えない。うちだけでなく、そういう場所は全国にかなり多いはずだ。

そういう社会派風味はいいとして娯楽映画本来のところでいえば、全体的にあまり飽きさせずにどんどん話を進めていくが、特に各種オマージュだかパロディだかに笑わされるのが大きな特徴になっている。自分としては食パンをかじりながら走って来た人物とか、「おまえらはもう」の後が続かなかったところは爆笑した。また意外にアクション関係の見せ場があり、この面では居合斬りの女子高生(演・星守紗凪)が注目される。
アイドル映画として見た場合には、いわば“アイドルの価値は全てを超える”という事実をこれでもかこれでもかと徹底的に表現していたのが感動的だった。男2人が捨て石になったようなのは物悲しい印象もあったが、彼らにとっては身をすり潰してでも好きなアイドルを守るのが本望だったに違いない(泣かせる)。グループの仲間を大事にしたいという気持ちも(実際どうかは別にして)描写されていたのが心に染みる。
そのほか、主人公が一人で伴奏なしで歌う場面では、本来こういう分野の人だったのだと感心させられた。いろいろあるにせよ結果として、各種制約のもとでけっこう高水準の娯楽映画ができていたというしかない。

なお余談として、奇跡の美女ゾンビの血液を入れると不死身になるという設定があったと思われるが、それを主人公がこれからどう生かす見通しなのかは不明瞭に終わっていたようである。さらに完全に雑談だが、劇中で高架の鉄道が新宿方面に向かって合流している特徴的な景観は、この映画の制作会社が入っている建物から撮影したものらしい(わざわざ探したわけではなく)。
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