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タイトル名 |
銀河鉄道の夜(1985) |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2014-12-13 11:45:29 |
変更日時 |
2014-12-13 11:45:29 |
レビュー内容 |
主人公が走るシーンなど、ミニマルミュージックのような繰り返しの動作が随所に見られ、ふとそこに、変則的な動作が緻密なアニメーションによって描かれることで、ハッとさせられる。こういったところは、アニメという人工世界ならではの表現ですね。宮沢賢治の有名な童話に、基本的な流れとしてはおおむね忠実に作っているのですが、印象としてはかなり異なったものを感じます。このアニメ作品は、なんだか不気味でコワイんです。いや、登場人物がネコだからという理由じゃないですよ(多分)。例えば、ジョバンニが鳥を食べるように勧められる場面、勧められるというより、殆ど強要されてるじゃないですか。こんな感じで全編にわたって、観てて「不安」を感じさせるのです。ジョバンニの“カンパネルラといつまでもいっしょにいたい”という気持ちも、何だかまるで、彼にすがりついているような。この不安で寂しい感じこそ、原作のイメージを大きく崩すことなく、このアニメ作品が備え得た、オリジナリティと言ってよいのではないでしょうか。 |
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