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最も危険な遊戯 - ゆきさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 最も危険な遊戯
レビュワー ゆきさん
点数 5点
投稿日時 2016-08-07 15:41:12
変更日時 2016-08-07 15:57:35
レビュー内容
 コメディ調に始まり、コメディ調に終わるのだけど、劇中の大半はハードボイルド風アクションで構成されているという、何とも奇妙な一品。

 松田優作演じる主人公の鳴海にとって、賭け麻雀で負けてヤクザに殴られたり、ストリップ嬢に振られたりする事こそが日常であり、銃撃戦などは非日常だからこそ、こんな作りにしたのだろうか……とも思ったのですが、主人公の職業は「殺し屋」なのだから、そんな推測も当てはまらないのですよね。
 冒頭とラストシーンでの情けない姿と、スタイリッシュに殺しを行う中盤の姿とが、どうしても上手く重ならなくて「殺し屋としての活動は、全て主人公の妄想だったんじゃないか?」と、疑ってしまったくらい。

 そんな振れ幅の大きさ、シリアスな演技もコミカルな演技も、格好良く見せられる度量の大きさこそが、俳優松田優作の魅力なのでしょうが、本作は今一つ肌に合わなかったみたいで、残念。
 同監督作の「野獣死すべし」では気にならなかった拳銃の発砲音なども、本作では何故か玩具っぽく聞こえてしまったりして、肝心のアクションにも集中出来ず仕舞いでした。

 それでも、流石は名優の貫録と言うべきか
「まぁ慌てなさんな、やるったらやりますよ」
「素敵なゲームをありがとう」
 等々の台詞を口にするシーンでは、観ていて痺れるものがありましたね。
 決めるべきところは、ちゃんと決めてくれる。
 観客を裏切ったりはしない映画であると感じました。
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