みんなのシネマレビュー
ロスト・ハイウェイ - hatomixさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 ロスト・ハイウェイ
レビュワー hatomixさん
点数 9点
投稿日時 2009-05-06 02:06:46
変更日時 2009-05-06 09:39:36
レビュー内容
わかりにくい映画は減点ですが、監督はこの映画を「わかりにくい映画」に作ってないです。乱暴な言い方をすれば、男女の「よくある話」をリンチ流に映画化しただけというか。
現実の記憶以外に、ひとの頭の中には詰まっているもの。
夢の記憶、何かで観たイメージの断片、誰かに聞いて想像したこと、願望、妄想...これら非現実に属する事柄も、「ストーリーを語る上で有効」と思えば、当然の如くに現実と並列に映像化するのがリンチ監督です。
前半で、刑事にデジカメを持っているか訊かれて、主人公のフレッドがこう答えるシーンがあります。「I want to remember things in my own way.=自分の見たとおりに記憶しておきたい(から、デジカメはいらない)。」
この映画に描かれているのは、全編がこのクレイジーなサックス吹き、フレッドの世界観です。彼は自分がうすうす察知していることも、自分にとって好ましいことでなければ無視する。行動を起こすなんてとんでもない、察知したことさえ否定したい人間。
その類まれなる内向性のせいで、当然もやもやしていく感情を、ただサックスにぶつけて生きている。彼は深刻な性的不能に陥っていて、妻の浮気を疑っている。でも、気づいていることを自分自身にさえも言わない。そういうことが絶対にあってほしくないし、あるわけはないと信じ込もうとしている。非常に危険な男です。
この映画にはフェロモンとかエロとかセクシーとかいった軽いノリではない、ものすごく真剣で重苦しい、1人の女への男の愛(と呼んでいいのかどうか..)が描かれています。
解釈にはいろんなバージョンがあると思いますが、私の解釈はフレッドという男が、自分の女を殺したあとも自分の中でそのことを認めず、自分だけの妄想の中で、いろいろなバージョンで彼女を登場させ、愛していく。愛する彼女が(ヒロミ・ゴーの唄ではないですが)少女で娼婦でAV女優で金髪で黒髪で妖精で悪女で…イメクラですか?というほど妄想を広げます。そこでは、彼はもはや性的不能ではないし、むしろ精力旺盛な男(ロラント)の女になっている彼女を寝とる、スーペリアーな存在と化しています。フレッドのスイートかつ狂った妄想が終わりを告げそうな所で、映画はラストを迎えます。真実を認識したフレッドがどうなったか...刑務所でサックスを吹ければ、こんなことにはならなかったのかも。
hatomix さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2010-04-14ハート・ロッカー06.23点
2010-04-02ラブリーボーン55.36点
2010-03-30コララインとボタンの魔女86.74点
2010-03-30ワンダとダイヤと優しい奴ら96.02点
2010-03-03Dr.パルナサスの鏡55.64点
2010-03-03しあわせの隠れ場所76.74点
2009-11-26イングロリアス・バスターズ67.14点
2009-11-26マイケル・ジャクソン/THIS IS IT107.37点
2009-05-06ロスト・ハイウェイ96.53点
2009-05-04タッカー87.12点
ロスト・ハイウェイのレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS