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タイトル名 |
阿弥陀堂だより |
レビュワー |
tonyさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2010-03-14 14:58:35 |
変更日時 |
2010-03-14 14:58:35 |
レビュー内容 |
癌の痛みからどうしても伏していられず、それでも座して騒がず、妻に死期を悟った挨拶をする。幸田の潔い姿に、さすがに刀を所持していただけの侍魂を持っていると感動した。一瞬泣きくずれそうになった妻は、夫の死の覚悟を乱さぬよう必死で耐えて、やがて座りなおすのだが、その一過程がたとえようもなく美しい夫婦愛に見えて、侍とその妻の美学を感じた。外国人は刀やちゃんばらに熱くなるけれども、侍のスピリッツがあって初めて美学に通じるものだとは、なかなか分かってもらえないだろう。強ければいい、かっこよければ全てよしだから、例えば、淋しいけれどもモンゴルの人たちは朝青龍引退の件に対して反日感情を募らせるのだし、彼らがこのシーンを見ても、どうして妻が泣き崩れないのか理解できないだろうと思う。また、人の顔をアップにして必要以上に喜怒哀楽を強調せず、かなりカメラを引いて遠巻きから人々を映している。その姿勢には、監督の誠実さを感じずにはいられない。 |
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