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宮本武蔵 巌流島の決斗 - アンドレ・タカシさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 宮本武蔵 巌流島の決斗
レビュワー アンドレ・タカシさん
点数 6点
投稿日時 2014-02-17 23:57:49
変更日時 2014-02-18 19:06:22
レビュー内容
原作通りだけど、巌流島までのお膳立てが長く感じました。武蔵が農作業に従事する必然が感じられないからだと思います。又八やお杉婆さんらの物語を強引に、しかもコンビニエンスにまとめたこともマイナスポイントです。
「武蔵」の物語のクライマックスは巌流島と決められているので、これを見ないと終われない訳ですが、私には殊更に見どころがある作品ではありませんでした。前作で丸裸にされたように見えた武蔵の心情が、本作では表層をなぞる程度にしか感じられなかったからです。
巌流島から離れる船上で、武蔵は自身を回想します。「人間として己を高めるため」と考えた剣の道だったけど、果たして武蔵は「剣禅一如」の境地へたどり着いたのか? 傍らから見ている私には「否」と映ります。その場を凌ぐために自分を納得させる言葉を色々と用意しているけど、彼の「兵法」が潔いものと思えないのです。現代の剣道は竹刀を合わせてから試合が始まりますが、武蔵の闘いはその前にどれだけ自分を有利に出来るかに執心しているようで、見ていて心地良くありません。監督も同じように思っていたのではなかろうか…。
個人的には作品ごとの評価がばらけましたが、見応えのある5部作だったと思っています。ホント。
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