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ドッグヴィル - 塚原新さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ドッグヴィル
レビュワー 塚原新さん
点数 2点
投稿日時 2007-02-09 18:55:42
変更日時 2007-02-09 18:55:42
レビュー内容
 奇をてらったように感じるスタジオセットでの撮影ながらも、3時間もの長尺を、飽きさせることなく見せる演出力は、この監督の認めるべき才能だと思います。多くの方が指摘されているように、演劇・小説・映画を融合させた実験は、成功したと言ってもいいのではないでしょうか。また、グロテスクな描写を排したり、ニコール・キッドマンを主役にキャスティングすることなどで、メジャーな商業映画の枠内に滑り込ませるという、バランスの取り方も巧妙だと思いました。実際、120を越えるレビュー数は、決して少なくない人たちが観賞した証だと思います。
 しかし、残念ながらこの映画を見た後で、心に感じたこと、残るものはほとんど無いという印象を持ちました。3時間ものボリュームに加え、人間の暗部を描くという重苦しいテーマにも関わらず、見終わった後に観客に対して、考えさせるものがほとんど無いという、肩透かし感を強く覚えました。
 その原因は、作家=監督の意見・考えが見えてこないからです。人間の醜さや、心の闇の部分、自己中心的なふるまいなどが次々と映画の中で描かれていきます。しかし、それに対しての監督の見方は決して描かれません。「人間の暗部をえぐる」といった言い回しが使われますが、えぐりとったものを監督がどう料理するのかが、本当のドラマの部分なのではないでしょうか。言い方を変えれば、人間の暗部を提示するだけなら、誰にでもできるはずです。
 「どうです、人間って醜いでしょう」と提示したテーマに対して、例えば「でも、人間にはいい所もあるから好きだ」とか「だから、醜くならないように、努力して生きよう」などの監督なりの考え方の提示が必要だと思います。観客は、そこに共感や違った意見などを感じるのであり、それこそが映画における「対話」なのではないでしょうか。
 才能はあるが、対話はない。映画としては、物足りない出来であったと思います。
塚原新 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2010-12-10サロゲート35.36点
2010-10-21第9地区07.07点
2010-10-15ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃36.37点
2010-07-22容疑者(2002)45.91点
2010-05-30ペイチェック 消された記憶45.44点
2010-05-30パトリオット・ゲーム35.05点
2010-02-06消されたヘッドライン45.90点
2010-01-19アバター(2009)37.26点
2010-01-09マイケル・ジャクソン/THIS IS IT107.39点
2009-11-26ターミネーター426.29点
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