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御誂治郎吉格子 - スロウボートさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 御誂治郎吉格子
レビュワー スロウボートさん
点数 7点
投稿日時 2005-01-28 22:49:52
変更日時 2005-01-28 23:02:11
レビュー内容
これこそ弁士の名調子に酔いながら、「よっ!日本一!」などとスクリーンに声をかけつつ、大勢で肩を揺らしながら観るべき劇映画ではないでしょうか。とは言っても、こうした古き良き時代の雰囲気を、現在、体験出来る機会はまずないと言っていいでしょう。ですから、僕達には、本作の「本当の魅力」を知るすべはないのかも知れません。伊藤大輔、唐沢弘光の名コンビが生み出した傑作時代劇(チャンバラ)は、大部分がすでに消失してしまっていますが、そのほとんどが、弁士の存在を想定して創られたもの。そうゆう意味では、松田春翠氏の尽力によって発掘された本作にしても、もはや「幻の名画」と言えるのではないでしょうか。小津監督らの同時代のフィルムと比べると、「イドウダイスキ」、伊藤ー唐沢のコンビが生み出す画面は実に動的です。しかし、この激しいキャメラの動作(時に乱暴なまでに)が、決してアクションのみに奉仕しているのではないところが、この名コンビの素晴らしいところ。小津監督が、その静的なキャメラで、どんな現実をも受け入れていく「包容力」という心情を表現しているなら、伊藤ー唐沢コンビのキャメラは、自身を縛り付けようとする過去や、あるいは縛り付けるであろう未来に対して、徹底的に立ち向かう「意地」という心情を見事に表現しています。真逆のようですが、キャメラが心を表現するという意味においては、やはり共通点があります。伊藤ー唐沢のキャメラは、その激しさ故に、いつも僕に現実を打破していく「意地」のようなものを感じさせます。そしてこの心を読み解けば、後に彼が、男の意地をとことん描き出した『王将』(48)という傑作を世に送り出すという系譜が、実に納得のいくところとなるのです。八尾の朝吉さんは実に羨ましいのですが、未見の方は、ぜひ、松田春翠氏の活弁トーキー版ビデオでどうぞ。
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