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タイトル名 |
めし |
レビュワー |
ボビーさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2006-06-25 01:32:36 |
変更日時 |
2006-06-25 01:32:36 |
レビュー内容 |
やはり女性を描く天才です、成瀬巳喜男監督は。全てが女性中心に回り、男はその全ての引き立て役に過ぎず、喜びも悲しみも結局は、気まぐれで繊細な女性の心理で変化する。その変わり目、変わる瞬間、変わっていく心情。それらの繊細な心理は男にはわかるはずがないのです。でも、そのわからないはずの心理描写を、映像の中に切り取って、描いてしまう成瀬監督。すごいとしか言いようがないです。歩く様、眠る様、ご飯を装う様。その全てから、女性の深層心理がひしひしと痛いくらいに伝わってきます。辛く退屈な日々から逃げ出し、全ての荷物を降ろしたとき、軽くなったその頭と身体から眺めた景色の中の生活は、何気ない平凡な姿に過ぎなかった。柔らかく自然な俳優たちの演技、平凡を絵に描いたような淡々とした暮らし。時代は違うが、そこにある日本と日本人に深い共感と、爽やかな感動を味わいました。 |
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