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父と暮せば - karikさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 父と暮せば
レビュワー karikさん
点数 8点
投稿日時 2016-02-01 22:26:25
変更日時 2016-02-01 22:26:25
レビュー内容
 先日「母と暮らせば」を映画館で観て、気になっていたこの作品をDVD鑑賞しました。
 井上ひさしが舞台用に書いた脚本ですから、演劇的な手法が使われていてそれを嫌う人もいるようですが、わたしは映画というファンタジーの世界に自然に取り込まれているので違和感は感じませんでした。
 そして何よりも宮沢りえのアップで、表情が手に取るように伝わってくると言う映画ならではの特徴が、特にラストシーンで見事に生かされていたと思います。自分を責めていた苦悶の表情がすうっと晴れて、透明感のある清らかな笑顔は見事でした。
 原田芳雄の「広島版一寸法師」は逆に演劇手法そのものでしたが、単調になりがちなストーリー展開に強烈なアクセントをもたらす効果もあり引き込まれました。
 総じて「母と暮らせば」より良くできた作品だと思いました。
 ただ、ラストの原爆ドームと二輪の花は謎でした。宮沢りえが笑顔で料理をしているところに木下がやって来て、将来に明るい余韻を残す終わり方でも良かったと思ったからです。
 でも、ああいった謎の設定も映画的でありかなと思いつつあります。
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