6.笑える展開、笑える会話、笑える演技。重く、辛いストーリーが核になっている為、ふつうなら笑ってしまうだろう演出が、苦笑になってしまった。その為、何度も興醒めになりかけた。でもやはりラストまで観たくなる、濃厚な脚本に感動。他にも緊張感漂うカメラワークや音楽もとてもよかった。最近の韓国映画のスキルには本当に驚かされます。そして未解決な女性連続殺人犯。犯人は一体何を思い、何を考え、何の為に多くの女性を殺したのだろう?僕には到底理解出来ない。いや、理解したくも無い。この犯人に対しては怒りよりも先に、同じ人間として、虚しさを感じる。 【ボビー】さん 8点(2004-10-23 21:33:51) |
5.DVDを買って、初めて見ました。まだそんなにメジャーな俳優じゃないけれど、3人目の容疑者役のパク・ヘイルが好きで興味深く見ました。彼の低温な存在感は、「普通の顔」の中に潜む不気味さを引き立てるのに効果的だったなと思いました。犯人が明らかにならないまま終わるストーリーは、ともすると不完全燃焼で終わりそうなところを、これほどまでに濃く、飽きさせない展開スピードはさすがです。DVDの特典映像にあるエピソードを観ていると、スタッフ側がすごく楽しみながら作っていること、役者の役作りの真摯な態度(例えば田舎の頑固な刑事の役作りにソ・ガンホが10kgの体重増量をしたりとか)なんかは、2人の刑事のコントラストを出すためのちょっとした努力なんだけど、すごいなと感じました。南北問題を扱った大作の多い韓国映画ですが、このようなどこの国でも作れるような題材であっても、こういった作品に仕上げるセンスは改めて感心しました。 【SHU】さん 8点(2004-09-05 08:44:46) |
4.登場人物すべてが丁寧にに描かれている。主人公の刑事二人は当然として、その上司・女刑事・刑事の恋人・知恵おくれの被疑者・生き残りの被害者・女子高生・最期の容疑者ETC。各人の半生を想像させるに十分な演出がなされているのが見事。俳優陣の演技も配役にベスト・マッチ。非常に完成度の高い映画、感動以前の感心! 【つむじ風】さん 8点(2004-04-21 02:47:03) |
3.問題が解決しないものは嫌だ。事実を元にしてるから覆すことは出来ないのだけれども、やっぱり終わった後の後味が良くないです。ま、それが率直な感想なんですが、内容はかなり良かったと思います。熱演でしたし、引き付けるものもありました。 【taron】さん 8点(2004-04-20 15:41:58) (良:1票) |
2.80年代の自国を背景にした刑事たちの人間ドラマ。この映画の白眉はなんといってもオープニングとラスト。少年の顔のアップで始まりソン・ガンホの顔のアップで終わる。ひょいとバッタを捕まえる少年と必死になって犯人を捕らえられなかった刑事のコントラスト。ラストの少女の言葉「普通の顔だった」を聞き、ひょいと手が届くところにいる犯人を想うガンホの表情は見ている者に余韻を与える。特に同時代を生きた韓国民にはそうだろう。エンドロールのさわやかな空も、その空の下に潜む普通の顔した犯人を想像するとなんとも不気味な空に映ってしまった。 【彦馬】さん 8点(2004-04-12 21:18:51) (良:3票) |
1.1986年から91年までに起きた連続猟奇的殺人事件が題材の作品。あまりにアナクロな容疑者の取調べ方法など、そんなに昔でない事件にしては話をつくりすぎではないのかと観ているときは感じたが、後で調べると、取調べ中に死亡した容疑者がいて、拷問致死の疑いで警官が懲戒されていたり、精神分裂病になって自殺した容疑者もいたりと、ほとんど事実にもとづいてエピソードが作られているのを知ってびっくりした。ただ、ラジオ番組のエピソードはゴルゴ13に影響された全くの創作ではないかと思っている。列車とトンネルがこれだけ効果的に使われている映画は久しぶり。列車の音、雨の音が印象的だった。酒に酔って捜査課長が嘔吐するシーンは必要なのか?韓国映画の笑わせどころには、まだまだピンと来ないところが多い。 |