3.「北斗の拳」のハリウッド実写版。・・・で結局、予想通り粗探しになってしまったけど。まずキャスティング。ライバルの“シン”のイメージは合ってるけど、それ以外はほとほと。まずユリアに鷲尾いさこを抜擢。何故ヒロインに日本人を起用しなければならなかったのか疑問に残る。で、アジャコング似のバットにあまりに汚らしいリン。「マッドマックス2」に酷似しているデザインと、核戦争後の世界を表現するのにこれでもかってほどのみずぼらしいセット。どうもスタジオで撮影しているのか、映像に奥行きが無い。アニメと比較してはいけないのかもしれないが、そもそも大作だったはずの原作が低予算の香港映画以下の雰囲気に扱われている。“アチャチャチャチャチャ・・・もうお前は死んでいる”って台詞を期待してたら・・・何とそんなシーンなど登場しないではないか?ただのカンフー映画になっとるやん。しかもそのカンフーの幼稚なこと。ジャッキーが武術指導をして欲しかったって声が聞こえそう。まさに大雑把なカンフーシーン。だって敵の持っていた棒が落ちて、それを武器にしようと・・・ん?何とそれをしゃがんで取ろうとしとる。敵も拾うまで見てるだけ。なんじゃこりゃ?おいおい、やる気あんかあ~!超人的なヒーロー像に憧れていたにも拘らず、見事に裏切られてしまった。少しでも触れたら内部から破壊をする。それが北斗の拳。しかしそんなシーンなんてほとんど登場しない。その触れるか触れないかの瀬戸際の攻防が見る者にスリルを与えてくれたはず。SFX代をケチっているとしか思えない。例えばケンシロウの胸にある7つの傷なんだけど、なんだかな~。これってピップエレキバン貼っとるだけちゃう~ん!あまりにちゃっちい。回し蹴りでスローモーション。明らかに相手に当っとらへんで~。それでもシンはもんどりうつ。なんやそれ!アニメも原作とは少し変えてたけど、こりゃ酷いわ。で、見てたらバットが途中で死にました。んなあほな!明らかに続編作る気が無いとしか思われへん。ラオウを出せ!ラオウを!北斗の拳の原作では、怒りが頂点に来ると水戸黄門の印籠のように、何回も服を破いて戦いのポーズを取る(おのれ、何枚服持っとんねん!)。何とこの映画では、ご丁寧にも普通に服を脱いでるやんか?なんやこれ?・・・っと。自分も怒りが頂点に来ると大阪弁になってしまってる。失敬!