1.ビーチを牛耳る極悪軍団、サーフナチス。映画冒頭、彼らを信奉する少年少女たちの顔にペイントされているのは、ハーケンクロイツ・・・では、なくて、ありゃ、これは「まんじ」ではないでしょうか。
一瞬、これはチョンボかと思ってしまうところだけど、いやコレ、カギ十字の左右が逆なのはつまり、この少年少女たちが「鏡を見ながら自分自身で顔にカギ十字を描いた」ということを表現しているのではなかろうか。と思い直し、なかなか周到な演出だなあ、と。
でも、単に、撮影前のメークをホントに自分でやらされただけなんじゃないか、という気もしてきます。その後の場面でも顔にペイントされているのはすべて「まんじ」ですしね。あ、壁に大きく描かれてるヤツも。
そのサーフナチスを含め、複数のチンピラ軍団が抗争を繰り広げるのですが、手がフックになってるヤツ、ヌンチャク振り回すヤツ、なかなか多彩な妖怪変化ぶり。大して特徴のないヤツもいますが。
で、そこにさらに、サーフナチスに大事な息子を殺害されたオバチャンが参戦する、というオハナシ。まったく潤いがありません。
とりあえず、悪魔の毒々とは言え、「サーファー」を名乗るだけあって、サーフィンシーンは素晴らしいです。素晴らし過ぎて、コレどうせどっかからパクってきたサーフィン映像じゃないの、と疑いたくもなるのだけど、もうパクリでもどっちでも、いいです。
もう一息、オバチャンには大暴れして欲しかった、けれど、トロマ製バカ映画にしては、なかなかハードボイルドな作品で、まあ、悪くないんじゃないか、と。