《改行表示》32.BBCのアンケート「100名の最も偉大な英国人」で堂々の1位になったチャーチルの重大な決断を描いた濃厚な映画だと思います。 どうでも良いけど、2位はブルネル(土木技術者)です。 ヨーロッパを守ったイギリスがEUから離脱しようとしているのは皮肉なものですね。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(字幕)] 7点(2020-04-27 00:25:54) (良:1票) |
《改行表示》31.「戦争で勝った国はいいなあ」なんて子供っぽいことを、本気で考えてしまった。 島国、立憲君主制、先進国と、共通点の多いイギリスとは、どうしても比べてしまうから。 1940年当時のイギリスも、こんなに難しい政治判断が必要だったんだ。知らなかった。 日本との違いは「信念があったことかなあ」なんて考えた。 今の日本、信念ありますかね?これからの日本は大丈夫かな? だってこういう政治映画、今の日本じゃまず作れないから。 源頼朝や大久保利通みたいな「全身政治家」は全然人気ないし、徳川家康みたいな戦国大名+政治家でもあまり人気ないし。 話がだいぶ逸れたけど、この映画のチャーチルは、政治家のくせに人間くさくて楽しい。 特に、秘書や奥さんとのやりとりが楽しい。 ウィットに富んでるっていうの? 緩急をつけながら、クライマックスできっちり盛り上げる。 あー「戦争で勝った国はいいなあ」。 【まかだ】さん [DVD(吹替)] 8点(2019-03-06 23:04:38) (笑:1票) |
《改行表示》30.《ネタバレ》 邦題から、戦時中をずっと追うのかと思ったら、ほんの数日間を切り取っただけでした。それでもチャーチルの人となりはよくわかったし、開戦前夜の緊張感も、政治判断の難しさも伝わってきました。ほとんど密室劇でありながら、そう感じさせないスケールの大きさがあります。 ただし一日本人として見た場合、いささか斜に構えてみたくもなります。開戦前の状況は、実は日本もよく似ていたのではないかと。チャーチルは市民の声を聞き、強敵に対して徹底抗戦を主張しましたが、当時の日本もまた、勝ち目のない相手に参戦したわけです。今から見ればなんとでも言えますが、当時の日本人の多くはその瞬間に快哉を叫んだはず。ここまで、日英の政治判断はほぼ同じです。 その後は明暗がくっきり分かれましたが、まかり間違えばロンドンにドイツ製の原爆が落とされていた可能性もなくはないわけで。そうなればチャーチルは(存命なら)、間違いなく「A級戦犯」だったわけで。人間万事塞翁が馬というやつです。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 8点(2019-02-03 22:33:55) (良:1票) |
《改行表示》29.これぞ裏「ダンケルク」! ダンケルクで置き去りにされたイギリス兵が絶望の淵にあった時に、本国ではこのような動きがあったのか! と、その辺の歴史をあまり知らない私でも非常にわかり易く描かれていてとても面白かった。 それにしても、もしチャーチルが首相になっていなかったら、また、和平を望む上院議会に押されて交渉に入っていたら、 ダンケルクの30万の兵士は見殺しにされていたかもしれない。 そう考えると首相という一人の人の持つ力は凄いなと改めて思わされる。 言葉の力を操ってのし上がったヒトラーに対抗し得るのは、彼もまた言葉の力で国会及び国民の支持を集めたチャーチルだったのだなぁと納得。 そう言えばこのレビュー、なんでこんなに行間を空けているのかと思われるかも知れないでしょうが、 行間が狭いのを嫌ったチャーチルに敬意を払っての事です。得に意味はありません。読み辛いだけ!笑笑 【ヴレア】さん [映画館(字幕)] 8点(2018-05-07 16:43:59) (良:1票) |
《改行表示》28.《ネタバレ》 面白かった。 歴史・偉人物らしからぬスピーディな演出に終始。 映像もキレが良く最後までダレる事も無く鑑賞。 辻さんのメークに関しては各種メディアで書き尽くされているので多言は避けるが、 映像に映る全てのシーンがメークながら、全く不自然さを感じない素晴らしいものだった。 芸達者ゲイリー・オールドマンの役者魂溢れ出る名演はアカデミー賞受賞も納得。 唯一不満なのは、英国王が何故チャーチルを支持する様になったのか、 そこに至る迄の描写が少々足りない所。 ここがもう少し補完されていれば、支持を表明するシーン~その後の国会演説がより感動的になった筈。 ここだけが惜しい!! 【たくわん】さん [映画館(字幕)] 8点(2018-05-07 13:01:36) (良:1票) |
《改行表示》27.《ネタバレ》 演技の枠を超えたチャーチルを現代に復元させた映画。苦境の中であの横暴な人柄から思いやりとジョーク溢れる紳士に変わっていく姿、最後の演説姿、人気俳優の姿がない特殊メイクは見てて実映像とも差がないような映画。第二次世界大戦でのイギリスの苦境からの逆転劇ではなく、そこに至るまでのプロセス。文学的な映画ではあったけど、演技、メイク他脇役も含め十分楽しめたと思う。 ゲイリー・オールドマンだからできた・・と思う。演じてる主人公にオールドマンの影も感じないくらい見事に演じきった。辻さんにも敬意を表して 【ラスウェル】さん [映画館(字幕)] 8点(2018-05-04 21:22:38) (良:1票) |
《改行表示》26.《ネタバレ》 第二次世界大戦時はイギリスとアメリカは仲良しだったと思っていました。 最後連合国が勝利するまでに、幾多の困難があったのか。 本作はその一部分を細部に渡ってじっくりと見せてくれました。 もうひとつの思い違いは、チャーチルが国王にも国民にも好かれた性格の良い人と思っていた事。 こんなに癖だらけで面倒は起こすし、周りを振り回す人だとは。 一度見たら忘れられないキャラクターをオールドマンさんが熱演。 クライマックスの演説シーンは実に気持ち良かった。 それから、予想以上の出来栄えでした。 継ぎ目が分からない毛穴まで見える特殊メークも実に見事。 オールドマンさん、辻一弘さんのダブル受賞も大いに納得です。 ワンマンなキャラクターがぐいぐい引っ張っていくのは、混沌とした時代には必要なのかもしれないと感じました。 平和への熱い思いを持つリーダーを、私たち国民が国民の責任において、見誤らないようにしていきたい。 不安な今をあらためて考えるきっかけにもなりました。 【たんぽぽ】さん [映画館(字幕)] 8点(2018-04-12 13:56:12) (良:1票) |
25.《ネタバレ》 民衆を奮い立たせ、悪の帝王に敢然と立ち向かった英首相。細身のゲイリー・オールドマンがでっぷり貫禄十分な体形にへ~んしん。まるで別人やな。辻さん、いいシゴトしてます。それぞれ米アカデミー賞ゲット。強敵に挑む勇気を頂いた良作。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 7点(2018-04-07 01:21:12) (良:1票) |
《改行表示》24.《ネタバレ》 軍事に非常に興味があり、このあたりの歴史はある程度熟知してるつもりだったので、チャーチルが政界、特に身内の保守党で不人気だったこととか、党内で融和派が優勢だったこととか、とても新鮮で興味深かった。 感慨深かったのは国王。立憲君主としてあくまで政争の圏外にいたというのが常識による理解だったが、意外や意外、最初は毛嫌いしてたチャーチルをやがて反ヒトラーの同志と認め、友情まで築き支えていくとは!(親独的なこの人の兄さんが国王でなくて本当に良かったと思う。シンプソン夫人って、ブサイクでふしだらな人間としか思えないけど、あくまで結果としては人類にすごい貢献してるんですね、歴史って面白い) で、一番心をうたれたのが地下鉄の、ヒトラーとの講和の是非を尋ねたチャーチルに対する一般民衆の「never」の合唱。 基本的な知識に欠け、感情に流されがちな庶民の意見はポピュラリズムの一言で否定されるし、大概そうすることが正しいのだが、 しかし、本当に肝の本質的な部分においては、外交の駆け引きになれきったプロの政治家よりもよほどまともな意見を出すこともあるかもと。 多少は期待していたが、少し涙をにじませるほど感動するとは思わなかった。 綺麗な好みの女優さんが生き生きと動く姿や、派手な戦闘シーンと同じくらい政治的なやりとりの描写も大好きな自分を自覚した一日でした。 ブルーレイを購入して鑑賞。家での鑑賞はいろんなことを調べながら見れるというのだけはいい。 「橋の上のホラティウス」 ギリシャ古典かなにかと思ったら、ローマ史に基づく、イギリス人の詩でした。いい詩ですよ。一回是非ご一読を 【rhforever】さん [映画館(字幕)] 10点(2018-04-02 19:17:53) (良:1票) |
《改行表示》23.《ネタバレ》 イギリス首相に選ばれたウィンストン・チャーチルの半生を描いたものでなく、 ナチス侵攻による国家存亡の危機の局面でチャーチルを軸に奮闘するイギリスの実録映画。 ダンケルク背景に徹底抗戦を訴えても兵士の死人は増えていく。 ナチスの脅威に押され弱腰の和平ムードの中、強い信念で屈しなかった。 ここは見応えありましたね。 酒飲みで自信家だが少なくともこの映画ではチャーミングの一面もあるし、信念とカリスマ性が伴った人物。 ゲイリー・オールドマンの演技は力強かったし特殊メイクは必見。 オスカーに相応しいとおもいます。 |
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《改行表示》22.いまいち。単純にお話がつまらない。 結局面白いのは、最後の演説の部分だけで、それ以外はそこに至るまでのお膳立てにしか思えないほどドラマがなく、非常に退屈。そのラストも、あまりに予定調和。私はこのあたりの史実をまるで知らないが、そんな自分でも、もう物語序盤で、最後に演説かまして終わるんだよね、そこがクライマックスで泣き所なんだよね、というのが見え見え。 全体としてもとにかく、ぐだぐだと喋るシーンばかり。セリフのみでもって人を感動させよう、ドラマを作ろうとしているのだ。それじゃあ心は動かされない。特に、大事なクライマックスの演説はきっと実際のチャーチルのものなのだろう。それゆえか、その内容は、どうしてもパッとしない。 映画の脚本家が、物語に合わせて練りに練って作り上げたものには到底かなわないのだ。 物語として出来が悪いとしか言いようがない。 ところが、こんな映画が数々の賞を獲ってしまう。まあ、獲っているのは作品自体というより、主演のゲイリー・オールドマンではあるけれど、ある程度作品自体が評価されなければ、主演男優賞も取れないのが世の常。 同様に評価の高いダンケルクも全くおもしろくなかったが、結局あの戦争に勝利した西欧の人間には、あの時期の物語というのは心に刺さるんだろう。でも、それで評価を決めていいものかね? そもそも、当時のドイツがろくでもなかったとしても、だからといってイギリスに正義ヅラできる資格もないはずだ。戦争の勝者たちが、都合よく悪人を設定してそいつを倒し、自分たちの勝利を賛美する、そんな映画に酔いしれてる姿はいびつなものもを感じる。 まあ、そういう政治的な話はなしにして、普通にエンタメとして映画を見たのだが、先述の通り、単純にお話としてつまらなかった。これで少しは戦争シーンもあれば映像的には盛り上がったかもしれないが、ダンケルク撤退戦もほとんど出てこず退屈。 これはイマイチだ。 【椎名みかん】さん [インターネット(吹替)] 4点(2023-12-23 00:15:30) |
21.《ネタバレ》 どこまで史実なのかはわからないが、和平に傾いたチャーチルが国王の助言により街の声を聴いて徹底抗戦を決心したというのは本当なんだろうか。ならポピュリズム的でもあり、政治家として疑問符もつくところではあるが。本作で一番肝心な部分なので、そこがフィクションだとすると、ちょっとどうなんだろうとは思う。結果的にイギリスが勝てたのはアメリカが参戦したお陰だし、チャーチルは過大評価されてるような気にもさせる作品ではある。よって、「ヒトラーから世界を救った男」ってのはちょっとオーバーなんじゃないのかと。 |
《改行表示》20. 第二次世界大戦中、イギリスを率いてドイツ軍と戦った典型的な“有事の宰相” チャーチルの物語。平時に向かないことは終戦後の総選挙で敗れたことが示している。人間的に好かれないことが大きな要因かなと感じる「人間チャーチル」演出は好意的に評価したい。 気になるのはジョージ6世の描き方。「英国王のスピーチ」ではドイツに対し毅然と対決の演説だったが、本作では途中で思いを変えたか初めは融和的な姿勢にみえる。どっちが本当? 地下鉄に初めて乗り、一度庶民から意見を聞いただけで戦争への決断を下すのは安易な演出で都合がよすぎる。また、ナチスとの対峙においてアメリカの存在が重要なはず。ルーズベルトとの電話1本で終わりじゃ物足りない。もっと貴重なエピソードが盛り込まれてもよかったのでは? 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2023-05-28 20:42:52) |
《改行表示》19.《ネタバレ》 “Darkest Hour”『最も暗い時間』。つまりあの時が最悪の時であり、ここから徐々に明るくなっていくって意味でしょう。しかしなんて邦題だ。日本人は近代史に疎いとはいえ、歴史上チャーチルがどんな立場の人物だったかくらい、自分で調べさせても良いものを。起承転結の“結”がサブタイ。しかも劇中描かれていない部分。続編が出来たらどうするんだろ? ドイツの快進撃。電撃作戦で次々突破される各国防衛戦。役に立たなかったマジノ線。ダンケルクの友軍を救うための決断、カレー守備隊への命令があまりに血も涙もなく絶望的。ダンケルクの戦いのあと、バトル・オブ・ブリテン辺りが、一番『ダーケスト』な瞬間に思えたけど、本作で描かれたチャーチルの選択。和平交渉を捨てて徹底抗戦する選択が、その後の連合軍の反撃の第一歩となっている。でもホント第一歩。序章も序章。 余談だけどガンダムでもターニングポイントとなった演説(ジオンに兵なし)があって、元ネタはこのチャーチルの演説なのかな?なんて思ったりしました。 戦場をほぼ描くことなく、戦争の悲惨な状況、国家の危機を首相の目の届く範囲で描く映画として、どうしても『ヒトラー 最期の12日間』を意識してしまう。どうしてあまり必要性のないタイピストのミス・レイトンを主要人物にしたんだろう?若い一般人を出すことによって、堅苦しく年寄りくさい政治・歴史の映画も、人間味と柔らかさが出てきますね。でもそれ以上の役割を持たせても良かったかもしれません。 さてノーヒントで劇中のチャーチルを観て、ゲイリー・オールドマンだって、何人が気がつくだろうか?CGとは違うメイキャップ技術の進歩。デ・ニーロやクリスチャン・ベールのような肉体改造とは別なベクトルの俳優の演技力。ある意味これはこれで、映画俳優の到達点かもしれないですね。 【K&K】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2023-05-20 19:14:49) |
18.ゲイリー・オールドマンがウィンストン・チャーチルを演じた歴史ドラマ。特殊メイクで外見を寄せたらあとは名優にお任せ。当然チャーチルに会ったことはないけど、あんな感じだったんだろうな~という説得力があった。その英首相は困難な状況で難しい選択を迫られている。ハリファックスたちの言うことも一理あって、当時の人たちが先が見通せない中でそれぞれの正義をぶつけ合っていたことがよく分かる。このあたり見応えは十分。勝てば官軍、負ければ賊軍。有事のリーダーはどちらにも転びうるし、勝ったからこその映画でもあった。確かに羨ましいっちゃ羨ましい。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-03-31 19:34:46) |
《改行表示》17.旧日本軍同様の撃ちてし止まんの精神、ヒトラー同様の立て板に水の話しぶり。 勝てば官軍なオハナシ。私的に理知的なイメージを持っていたチャーチルの酒食らって喚く言動に幻滅であります。 クリスティン・スコット・トーマスの賢夫人ぶりに点数の全てを。 |
《改行表示》16.わたしもこの映画を観て思ったことは「戦争に勝った国はいいなあ」でした。 イギリス人監督があの戦争を描くとしたらチャーチルを傑物扱いするのは当然でしょうね。言葉の魔術師だけあって、国民を鼓舞する言葉の数々は強く確信に満ち、蛮勇を奮い起こさせるに十分な力を持っています。イギリス国民が喝采するのもむべなるかな。 講和に応じず、本土決戦をも辞さずに徹底抗戦の構えであの大戦に挑んだ。それは我が国とて同じだったのです。結果が真逆で、英国は70年後に時の宰相万歳映画を作れるけれど日本はそうではない。 アメリカが参戦しなければ、世界情勢はどうなっていたか分からない。戦争続行に突き進んだチャーチルは結果ラッキーに思えてならないのです。上院議員の推すドイツとの交渉案が現実となっていれば、犠牲者数ももっと少なかったかもなのです。まあ歴史にIFは無いのですが。 チャーチルさん、「戦って負けてもその国は立ち上がれる」って仰いましたね。でもそれって、本当に本当に切なくきつく、やりきれないほど残酷な苦闘を意味するのですよ。敗戦の苦しみをくぐりぬけた先人を偲ぶ一国民の想いです。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-05 23:21:27) |
《改行表示》15.レオンのゲイリー・オールドマンがこうなるか・・、役者は何にでもなるもんだ。 他の政治家、国王、妻、秘書、地下鉄の中の人々、それぞれが個性をもってしっかり描かれていた。 政治家は「決断」と発せられる「言葉」が重要なのだとわかった。どこぞの国の政治家とは比べものにならない。 ちょっと前に「ダンケルク」を見たけど、ようやくこのあたりの事情がわかってきた。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-01-09 22:51:09) |
14.《ネタバレ》 あのゲイリー・オールドマンがウィンストン・チャーチルに扮してオスカーを受賞するなんて、まさに“この世界は捨てたもんじゃない”ですな。だって『レオン』の『シド・アンド・ナンシー』の『二ル・バイ・マウス』のオールドマンですよ、それが歴史上の偉人とはいえ体制側のチャーチルを演じるなんて、「お前、転向したのか!」とツッコミを入れておきます。まあ辻一弘の腕前ならば白人の男優なら(女優でも?)誰でもチャーチルのそっくりさんを造り上げることができそうですが、キレ芸が持ち味のオールドマンが少々エキセントリックなところがあるチャーチルを演じるのに適役だったとは、このキャスティングを思いついた人、GJです。 お話しはチャーチルが首相に就任した1940年5月10日からの一カ月あまりの出来事、まさに彼が体験した“もっとも陰鬱だったとき(原題Darkest Hour)”というわけです。劇中たびたび描かれていますがチャーチルはそれまで政界では嫌われ者の問題児、なんとジョージ六世にまで嫌われていたんですね。失敗したけど初の敵前強襲上陸作戦であるガリポリ戦を立案したり、戦車の開発で中心的な存在だったり、戦略的なアイデアを発案するのが得意でもありまさに戦争指導するために生を受けた人と言えるでしょう。それだけに大戦終了直後に総選挙で敗北して退陣したのは象徴的だったと言えるでしょう。余談ですが退陣はポツダム会談の最中で、「なんで選挙介入しなかったんだ?」と出席していたスターリンが驚いたそうです。そりゃ、ソ連と一緒にされてもねえ(笑)。 「ぜったいに降伏しない」「死ぬまで戦う」という英国庶民の反応を見ていると、太平洋戦争末期の日本とどこが違うんだろうと、なんか複雑な気分になります。まあ結果的に勝ったから美談になると言っちゃうと、身も蓋もないんですけどね。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-12-27 22:00:38) |
《改行表示》13.《ネタバレ》 秘書はリリージェームズだったんだ。花を添えていた。彼女無くしてでは、印象が全く異なる作品となっていただろう。 チャーチルと彼女との会話で、主人公の若干の弱さが描かれる。これが作品を引き立てたものと思う。 それにしても、連合国側にしても戦禍無視しての戦の進め方、戦前の軍国主義の日本と然程変わらぬところ、或る種発見でした。 【Postef】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-11-09 20:35:15) |