1.《ネタバレ》 試写会で見てきました。前作同様CGを駆使したアクションシーンが素晴らしく、目で追っていくことが出来ないくらいスピード感溢れるアクションの連続で目が点になってしまいました(笑)アクションはもちろんのこと、この映画は前作でもありましたが妙に笑えてしまうボケもありますし、話の内容もヒーローの苦悩が丁寧に描かれていてなかなか見応えがありました。今回は、バイトもまともに出来ずお金もなく、授業にも出れず成績は落ち込み、好きな人の舞台にも見に行けずフラれてしまい、親友からはスパイダーマンの写真を撮ることを責められるなど、スパイダーマンというヒーローであるが故に、自己を犠牲にしてまで人助けをし続ける必要があるのかと苦悩する姿が主に描かれていました。特にトビー演じる主人公のピーターが、スパイダーマンを廃業してからも目の前の火事の現場から子どもを助け出すのですが、同じ建物にはまだ誰か残されていて、誰かを助けたとしてもまたどこかでは助けられない人がいるという現実に深く心を痛めてしまうシーンは、ヒーローの限界をうまく描いているなぁと思いました。私が今作で一番驚いたのは、スパイダーマンの正体が、世間だけではなく自分の周りにいる人にまでバレまくる展開です。ここまで踏み込んでいるとは思わず、CMで親友のハリーがスパイダーマンのマスクを剥がすシーンも、「どうせなんとか切り抜けるんだろう」と思っていただけにとても衝撃的でした。父親の敵であるスパイダーマンへの憎しみから、スパイダーマンの写真を撮っていることから何か秘密を知っているのではないかとピーターを襲うようにドクターに指示したこともあり、スパイダーマンが自分の親友だと知ったことで、ハリーの心の中にいた父親の意志があらわれ、二代目グリーン・ゴブリンへとなってしまう伏線も描かれていて次回作がかなり楽しみになりました。今回ピーターの成績がおちこんでいることを心配している片腕の大学教授(確か名前はコナーズ教授だったような)がいましたが、現在関西で水曜日の深夜放送中のアニメ版「スパイダーマン」では、自分の失った腕をトカゲの尻尾と同じように生やそうとして、トカゲの怪物になってしまうという展開でしたので、次回作ではこの教授と二代目グリーン・ゴブリンのハリーがスパイダーマンの新たなる敵なのかもしれませんね。