1.原作未読。谷崎潤一郎の長編小説は、これまで、読みたいと思っていたもののなかなか手が付けられず、お手軽に映画を先に見てしまおうという気持ちになったので見ることに。小沢昭一が主人公。小沢昭一が主役の映画を初めて見ました。おかっぱ頭の話好きのタレントくらいのイメージしかありませんでした。TBSラジオで小沢昭一の小沢昭一的ココロとか言ってるイメージしかありませんでした。で、作品です。工場勤めのしがないサラリーマンが、若い女性と同棲するという話ですが、小沢昭一が主人公なことも有って、どうしてもコメディー感があって、ヒロインは、昭和高度成長期のイケイケ感が強くて、隠微、耽美、文学的味わいなどとはまったく無縁になっていますね。おそらく原作とはかけ離れていると想像します。若き日の田村正和の若造ップリが見られたのは良かったです。あと、にじみ出る昭和の高度成長期の雰囲気はいいですね。