2.《ネタバレ》 事情がよくわからないが、もともと「仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010」という一本の映画だったものが、ここでは「仮面ライダーディケイド 完結篇」と「劇場版 仮面ライダーW ビギンズ・ナイト」の2つに分けて登録されているらしい。そうすると最後の「MOVIE大戦2010」はどう扱えばいいのかわからなくなるが、とりあえず両方に属するものとして考えておく(そうしないと話がつながらない)。
「仮面ライダーW」に関しては、TV版を見たことはないが雰囲気はだいたいわかっている。本来は園咲若菜という人物に関心があったのだがこの映画ではほとんど出ておらず、代わりにヒロインが面白カワイイので満足である。また今回の依頼者は「デビルマン」(2004)で強い印象を残す少女役(渋谷飛鳥)だったが、まあしばらく見ない間にすっかりきれいになって、という感じで大変結構だった。
そのほか主人公の男2人も意外に好人物であり、ストーリーもまともなお話ができていて面白い。「ビギンズナイト」で主人公(年長)は悔恨の思いをまっすぐに受け止める決心をしたのだったが、「MOVIE大戦2010」ではそのご褒美のように再会の場面が設定されており、ここでの帽子のエピソードは泣かせるものがある。この出会いはディケイド側から並行世界の観念が導入されたことで可能になったのだろうから、少なくともW側にとっては、このわけのわからない第3部の存在意義は大きいものと思われる(勘違いならすいません)。
劇場版としてのグレードアップがどの程度あったのかはわからないが、これならTV版もけっこう面白かっただろうと思わせる映画だった。