1.「懲役十三回」なんてのはストーリーと全く関係ない、ってのはいいとしても、この3作目では設定が突然、戦前だか戦中だかに変わってます。雨に流れたハズの入れ墨も入ってるし。もしかしてこの二人組は、今までの「まむしの兄弟」とは別人なのか? いえいえ、こんなデタラメな二人組が何組も存在したのでは、たまったもんじゃありません。
今回は二人が東京にやって来て、相変わらずハチャメチャやってます。ちょっと、ネタ的には関東vs関西のカルチャーギャップみたいなところもあるので、そこは真っ当というか、定番路線というか。その分、二人独自のハチャメチャさ、みたいなものは、やや薄まってしまった感もありますが、それでもバカバカしさは、健在です。
一方で、親に捨てられた子供の辛さ、というのも引きずっていて、その辺りはしっかりと人情路線。まむしのアニキが面倒を見ることになった赤ちゃんが、これぞ赤ちゃん!という実にイイ顔してるんですよね。
クライマックスでは勿論、一大死闘が展開され、いやコレ懲役十三回では済まんだろ、ってなところですが、要するに、どんなデタラメだろうと描くならトコトン描く、サービス精神の表れ。ということで。