10.《ネタバレ》 山本直樹作画のコミックのほうを先に読んでいたが、コミックのほうがおもしろい。
映画は、コミックで表現されたエロ、風刺などの毒気が薄まっているように感じる。
表現方法として、漫画のほうが自由度が高いのかな。
それでも、映画版もけっして悪くはない。
社畜である日本人の悲哀と、現地人のデタラメっぷりが対比的。
軍とゲリラの銃撃戦に巻き込まれる日本人。
「私たちは日本のサラリーマンです!」
名刺をかざして連呼しながら、命からがら脱出を図る場面がおかしい。
ウィットとアイロニーに富んで、シリアスな問題を軽妙なタッチで描き出している。
惜しかったのは、ゲリラが日本人スパイを解放したところ。
解放する理由が、日本人としての苦労話の演説を聞いただけでは弱い。