1.《ネタバレ》 今年はコロナの影響でニコラス・ケイジ出演の映画は公開ゼロとなりそうな雲行きなので、去年製作の本作は彼のほぼ最新作という感じです。でも、何が映っているか判らない夜間撮影・ほとんど全編手ぶれカメラ映像・理解するのが非常に困難なストーリー、と三拍子そろってしまったら、もうこの映画を観てしまったことを後悔するしかありませんでした。 いきなりぶっこまれるニコジーと殺し屋二人の三すくみガン飛ばし大会が五分ちょっと、そして唐突にシークエンスが次の殺し屋に飛ぶのですが、後半まで観れば判りますけど冒頭のシークエンスはクライマックス導入部のカット・フォワードなんでした。こんなことしても話がややこしくなるだけで何の効果もないのですが、監督はこれがカッコイイと思ってたんでしょうね。ニコジーはホテルのオーナー役でこのキャラが狂言回し的な役割を担っているのかと思えばそうでもないし、だいいち後半残り三十分ぐらいまでほとんど画面に登場しなかったかと思います。画面だけではなくストーリー自体も暗く陰鬱で、ほんとどこに取り柄を見つけたらよいか悩みます。ニコラス・ケイジよ、君はもうこんな映画にしかお呼びが掛からないのか!コッポラ一族の名折れだぞ!