1.《ネタバレ》 オリジナルっぽい題名ですが「累ヶ淵」の映画化。幽霊より生きてる人間の方がよっぽど怖いぐらい自分勝手で嫌な奴揃いの話のうえ、因果な人間関係までからんでくるので、とにかくドロドロと陰惨で救いというものがまったくありません。怪談としては少しも怖くありませんが、見終わるとすごく嫌な気分になれるでしょう。あえて見所を上げるとするなら、今やビッグネームとなった若き田村正和の汚れ役っぷり。豊満すぎる年増の春川ますみに童貞を奪われ、肉欲に溺れて身を持ち崩し、さんざん悪事を働いたあげくに最後はとっ捕まり、斬首されてさらし首。台の上に乗っかった首がアップになってエンドマークですから、いくら映画での数少ない主役でもこれはむごいです。