12.この作品には基本的に葛藤が描かれていない。主人公である女性は常にポジティブで、例えお客がどんなに来なくても、文句も愚痴も決して言わない。だから観ているこっちといては感情移入できたとしても、心の揺れ動きが描かれていないためさほど感動はしないし、出来ない。だが、それでもこの作品を好きになってしまうのは、その主人公の女性が本当に魅力的なのだ。優しくて、穏やかで、上品で、まさに日本を見ているような心境になり、感情移入というよりは、応援したくなる。それはやはり作品の中でも同じ事が言える。店に入ることを躊躇していたフィンランド人も、彼女の穏やかな笑顔に釣られて、入ってしまう。入ってしまうと彼女の優しさに触れてしまい、離れられなくなる。彼女の周りには終盤に向かうに連れて、人が次々集まってくる。ぼくは不思議な心境にとらわれた。この作品は主人公に感情移入するのではなく、お客に感情移入してしまうのだ。ぼくらは画面、あるいはスクリーンという名のショーウィンドウの向こうから“かもめ食堂”を覗いているのだ。だから、観終わった後、無償に豚のしょうが焼きやおにぎり、玉子焼きや鮭の塩焼きが食べたくなるのだ。入りたい、あの店に行ってみたい、そう思ってしまうのだ。ぼくはこの作品は凄い作品だとおもう。 【ボビー】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-01-24 00:36:54) |
11.たくさん笑えたし、人がご飯作るの見るの好きだし、なかなか楽しい時間を過ごせた。すごく遠いところへ行きたくて何となく北の最果てへ来た女性達は、後ろにあるものをバッサリと捨てた一抹の寂しさを背負っていて、同年代で同性の私のツボをつついた。けれど、キャリアの確立した女優さん達が安定した個性で出演、風景はスタイリッシュな北欧だし、素材で得をしている感じもした。1時間くらいしたところで「この辺で軽く終わってもいいんじゃないか?」なんて思ったし。アロマテラピーのような映画だ。 【のはら】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-01-09 23:58:50) |
《改行表示》10.のんびりとした流れ、雰囲気がいいですね。 ゆるさ加減がたまらないです。邦画好き、スローシネマ好きは見るべし。 【ふくちゃん】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-01-05 21:12:53) |
9.見終わった後、気持ちがほのぼのとなる映画です。こういう映画も好きです。 【ポテト】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-12-29 18:07:13) |
8.なんだろうねこれ。特に何か目立った事件が起こるわけでもないし、各人物のディテールがほとんど描かれてないため深みがない。でも、作品を覆うふわふわした感じ、ちょうどサチエがプールに浮かんでいるような感じに浸かって何か居心地がいい。この居心地のよさというのは食堂が持つ包容力そのものなのかもしれない。妙にくせになる作品でした。 【思込百遍】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-11-26 08:01:48) |
7.おしい。もうちょっと深く切り込めれば単なるエンターテインメントでなく奥の深い映画になったような気がするのですが・・・。終始おなじ調子で進み、特にストーリーもなく、映画の世界に引き込まれることはありませんでした。ただ、フィンランドの寒いイメージを、監督独自のほのぼのとしたタッチで描いて払拭していたのは斬新でよかったです。役者は三人ともかなりよかった。特に片桐はいりがすばらしかったです。 【kaneko】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-11-21 15:35:57) |
|
《改行表示》6.心にヒヨコの羽が生えた感じ。 つまり飛べはしないけど小さな羽が生えた感じ、だと言いたい。僕は。 【魚】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-10-05 03:32:37) |
5.フィンランドと言えばカウリスマキ、カウリスマキと言えば小津安二郎。小津やカウリスマキには遠く及ばないが、お茶漬けや秋刀魚もいいけどおにぎりや生姜焼きも捨てがたい。満員となったヘルシンキの食堂のザワザワとした雰囲気は、日本の街中にある食堂となんら変わりなかった。ラストの小林聡美の”いらっしゃい”に微かに杉村春子の香りを感じた。 【亜流派 十五郎】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-06-22 19:45:39) |
4.GWに時間が空いたのでふらっと寄って見た。という状況にふさわしい、淡々とした内容でした。疲れたときに最適。 【ミルアシ】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-05-20 10:09:31) |
《改行表示》3.ゆるいんだよ~。でも、これが褒め言葉になるくらい、心地いいのよ~。日本で自慢できる部分、脚本と演技。そして不得手である撮影はフィンランドのクルーが担当。これが上手くリンクしてましたな。それぞれのキャラを深く掘り下げ過ぎず、謎を残している部分が余韻を残し、ゆるくも心に残る作品になっていた。小林、もたいが出ていたから、室井の出演を期待したのは欲張りか??? 【ダブルエイチ】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-05-02 20:36:19) |
【たま】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-04-19 21:39:37) |
1.《ネタバレ》 まったりとした良い雰囲気の映画でした。小林聡美さんって独特の存在感ありますよね。それにしても、いきなり「ガッチャマン」の歌は反則でしょ(笑) 【wins1980】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-04-16 22:29:39) |