さらば箱舟のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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さらば箱舟

[サラバハコブネ]
Farewell to the Ark
1982年上映時間:127分
平均点:6.17 / 10(Review 12人) (点数分布表示)
公開開始日(1984-09-08)
ドラマ小説の映画化
新規登録(2003-11-10)【すぺるま】さん
タイトル情報更新(2017-11-26)【イニシャルK】さん
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監督寺山修司
助監督榎戸耕史
キャスト山崎努(男優)時任捨吉
小川真由美(女優)(女優)時任スエ
原田芳雄(男優)時任大作
高橋洋子(女優)(女優)テマリ
高橋ひとみ(女優)チグサ
石橋蓮司(男優)時任米太郡
天本英世(男優)鋳掛屋
榎木兵衛(男優)蝋燭屋の茂吉
三上博史(男優)下男アダ
江幡高志(男優)木村弁護士
小松方正(男優)犬憑きの修経者
宮口精二(男優)老人
金田明夫(男優)旅芸人の刺青男
平良進(男優)葬儀の客
平良とみ(女優)葬儀の客
原作ガブリエル・ガルシア=マルケス「百年の孤独」(ノンクレジット)
脚本寺山修司
岸田理生
音楽J.A.シーザー
撮影鈴木達夫(映像)
製作佐々木史朗〔製作・1939年生〕
九条今日子
ATG
企画多賀祥介
配給ATG
美術池谷仙克
編集山地早智子
照明海野義雄
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2.《ネタバレ》 前近代的、土俗的因習の残る「村」が舞台。村全体が本家・分家の疑似家族で、本家により価値観と時間が一元支配される。支配の象徴が柱時計で村崩壊と共に時計は止る。冥界に通じる「穴」は「村の死」の表徴で、村の瓦解と共に巨大化。死は否定的ではなく、生も死もおおらか。村崩壊の原因は隣町(近代社会の象徴)から流入する物や人。鋳掛屋、写真屋、時計売り、電柱・電話、偽家族、旅芸人等。◆近親相姦の禁忌に触れたため、いとこの捨吉と結婚したスエは髪(女性性の象徴)を切られ、貞操帯を着けられる。大作と捨吉は対極の関係。大作は本家の嫡男で、女を自由に抱ける。捨吉は分家で、妻さえも抱けない。不満の爆発した捨吉が大作を刺殺。本家の世嗣を失い村の崩壊は加速する。捨吉は逃走するが元の家に還る。彼自身が村の掟という呪縛(価値観)の囚人で、無意識に「ものを忘れる」ことで自らを罰する。大作の亡霊が見えるのは罪意識の所為。「俺」の札を首にかけた捨吉は自己喪失の象徴で、消えゆく村の予兆。捨吉と村は一如。彼が柱時計を持つと掟破りの罪で村人に殺される。彼が死んでスエの貞操帯は外れる。長髪を付け(女性性の回復)、ダイ(本家の偽跡取り)と性交するが、終ると古い家は消えた。全員村を去るが、捨吉を棄てられないスエは留まり、隣町の存在を否定。百年経たないと強い絆で結びついた村(箱舟)の本当の価値はわからないと予言し、花嫁姿で「穴」に身投げする。百年後。村人の子孫は都市に住むが、集合写真を撮る程度の絆は残る。写真は百年前の姿に一変。人間の本質は何も変わらない。生き代わり、死に代わりして、命脈を繋げる人間の逞しさ、いとおしさ。監督の死生観の表明。美と醜、原色と白黒、猥雑と神秘、エロスとタナトス、現実と虚構の交錯する独自の映像詩に瞠目。◆木等に縛った布は村の戒めの象徴。随所挿入の老婆は時の流れを客観的に見守る神(監督)。浮遊石は神への信仰心の象徴で徐々に地に落ち、めり込む。チグサは神秘の象徴。人と神が未分化の状態で、エロスと死の女神。神の戒めを解く力があるが不用意に近づけば死ぬ。黄の花弁はあの世とこの世の境界の象徴。ダイが「穴」に落ちて成長したのは、「穴」が成長を促したから。よそ者ダイの成長は村の死を早めることになる。村人の火の踊りは絆の象徴で、村として最後の光芒。竃の火は家の象徴。金貨は村の財産の象徴だが、村が消滅していては活かされない。
よしのぶさん [DVD(邦画)] 9点(2012-08-12 19:34:32)(良:1票)
1.《ネタバレ》 田舎者にしか出せない感覚。 この映画には整合性が無い。欠落しているのではなく、欠落させている。整合性を持たない均整。狂った地点での均整。演出への自信。下品を恥じない演出。時計の魔術、時間の喪失、貞操体、健忘症、死者の穴、血筋、抜け出せない田舎、100年遅れた田舎、モノクロ、緑、音色。全てが土着的で田舎臭くて洗練されている。田舎と都会を兼ね備える者にのみ奏でられる協奏曲。消え去る田舎、連れ去る都会、消え去る時代、消えざる写真。笑えない驚きとの感動的出会い。
stroheimさん [ビデオ(邦画)] 9点(2006-09-24 12:17:21)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 12人
平均点数 6.17点
000.00%
100.00%
200.00%
318.33%
4325.00%
518.33%
6216.67%
7216.67%
800.00%
9216.67%
1018.33%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 3.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 3.00点 Review1人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人
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