1.《ネタバレ》 個人的にチェン・カイコー監督作の中で最も好きな作品。黄色い大地とは趣が少し異なる寓話性の強いムードがツボ。子供達と主人公の間に横たわる戸惑いと好奇心、それが少しずつ自分や周囲を見つめ直すきっかけなって、押しつけ感の無いゆるやかな交流となる流れは、ほんと好きです。全編通して幽かに漂うような違和感は、最後のシーンで手品を観るように結びつき、それまでのシーンには強く描かれていないある種の空虚さと切なさを新たに提示してくれると思います。当時の国の背景と教育を軸にした様々な問題や矛盾・不安を、観念的ながらしっかりと表していると思いました。大好き。