1.《ネタバレ》 『ハイスクール・ミュージカル』や『glee』みたいな青春ミュージカルと『ショーン・オブ・ザ・デッド』みたいなゾンビものを融合させたら面白いんじゃない?ってアイディアは良かったと思うのね。で、そこで終わっちゃったカンジ? 完全なアイディア倒れ。
歌はよく出来てたと思うわ。歌詞が色々と語っていて、歌唱力もあって、なかなか聴かせるナンバーの数々。
でも、ゾンビものとしての展開を始めて以降のユルい、ユル~い展開は、やる気ないの?みたいな、コレを見せたいんだ!って気概をなーんにも感じさせてくれない、ダラダラとダメなゾンビ映画を見せられている状態。『カメラを止めるな』の冒頭部分よりも、FOXムービーでよくやってるタイプのゾンビ映画よりもユルユル。
ゾンビが迫る恐怖、ゾンビとの戦い方、ゾンビからの逃れ方、スリルやサスペンス、そういう部分になんの工夫もなく、ただ凡庸な脚本をだらーっと消化してゆく感じで、まったくやる気を見せて貰えないので、「日常から逃れたいと思っていたら、とんでもない非日常がやってきちゃいました」っていうメインテーマがちっとも生きてこないのよね。何かひとつ、ゾンビものとしてのこの映画の個性を出せていたら良かったんでしょうけど(演出でもカメラでも編集でもメイクでもなんでも)、なーんにも。ミュージカル部分さえちゃんとしてれば、ゾンビ部分はどうでもいいとでも思ったのかしらねぇ?
役者さんは結構個性的で良かったのよ。でも、それがもったいない脚本で、そんなところでそんな風にありきたりにゾンビ化しちゃうとか役柄的にではなくて役者として可哀想ねぇ、なんて状態。リサ役のコなんかとても魅力的だったのにねぇ。主人公のアナよりもリサの方が好きだったわ。
マジメにも不真面目にもなりきれなかったハンパな映画、もっともっと熱いパワーが必要だったんじゃないかしら?