1.《ネタバレ》 椋木美羽の二本しかない映画出演作の残りの一つを鑑賞。
ツタヤ新宿店にすら在庫がなく、執念の“取り寄せリクエスト”にてやっとレンタル成功。
キャスト的にも不安が多いし、内容とレベルについては覚悟していたが、いやー予想通りヤバかった。
全体的に作りが雑だし、出演者の大半は棒読みを繰り返し、ほんとにヒドイ有様。
これが溝口健二没後50年経った進化したはずの日本映画かと思うと、泣けてくるがそれは言うまい。
何しろ、本作を観ようと思った動機は不純なのだから。
椋木美羽という女優を愛してやまない私は、それを覚悟で本作を観ようと決心したのだから・・・
椋木美羽のもう一つの出演作である『Go!』の方が、作品としては上だと思うが、“椋木美羽がどれだけ魅力的に頻繁に画面に出てくるか”という観点でみれば、本作の方が圧倒的に上。
特に、中盤の浅草でのハッピを着てはしゃぐシーンは最高だった。
あまりにキュート過ぎて、改めて惚れ直したほどだ。
劇中の女性がレズ心でもって椋木美羽が演じる女性に惚れるのは心底理解できた。
さて作品自体に軽く触れておくとしよう。
有森也実と椋木美羽は二人とも探偵的な役回りで活躍。
その中、有森也実は必要以上に露出度が高い。
なんか肩を出しすぎだ。
ストーリー的には前述したように取るに足らない内容。
しかしそんな中、山本シュウ演じる“人気DJ”とやらが、劇中のラジオ番組の中で“都会に住む孤独な女性”からの電話相談に応じるシーンが何度となく出てくるのだが、これが最高に面白かった。
シモネタ的な相談やら、精神病的な深刻なものやら、はたまたストーカー的なものやら、DJに食ってかかる好戦的な女性やら、バラエティに富んでいるし、相談内容もとても面白い。
この電話相談シーンだけで映画1本撮った方がかえって面白くなったんじゃないかという皮肉な出色の出来栄え。