ニトラム/NITRAMのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ニトラム/NITRAM

[ニトラム]
Nitram
2021年上映時間:112分
平均点:6.00 / 10(Review 5人) (点数分布表示)
公開開始日(2022-03-25)
ドラマサスペンス犯罪もの実話もの
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監督ジャスティン・カーゼル
キャストケイレブ・ランドリー・ジョーンズ(男優)ニトラム
ジュディ・デイビス(女優)ニトラムの母親
エッシー・デイヴィス(女優)ヘレン
アンソニー・ラパリア(男優)ニトラムの父親
音楽ジェド・カーゼル
製作ジャスティン・カーゼル
製作総指揮アンソニー・ラパリア
あらすじ
'90年代半ばのオーストラリア、タスマニア島の閉鎖的コミュニティ。両親と同居し、軽度の知的障害を持った青年は幼少時から周囲になじめず孤立し、同級生には名前を逆さに読んだ「ニトラム」(NITRAM)という蔑称でバカにされてきた。何一つ上手くいかない日々の中、父の勧めで訪問販売を始めた彼は、元女優のヘレンと出会い、親しい間柄になる。ところが二人の関係は悲劇的な結末を迎えてしまい、深い孤独と鬱屈から次第に精神疾患が悪化していく…。1996年に起こったポートアーサー事件に至るまでを描いた実録犯罪ドラマ。2021年カンヌ国際映画祭男優賞受賞。
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2.《ネタバレ》 「僕は、僕以外になりたかった」  先天的な軽度の知的障害を持ち、時折、強度行動障害を引き起こす青年の一挙一動に、 当事者・関係者ならではの胃のキリキリ感を思い出す。 衝動的な行為の数々に発達障害も持っていたと思うが、 早い段階で大規模な医療機関で治療を受けていれば症状を低減できた可能性はあれど、 舞台になった'90年代当時、その概念が今ほど定着しておらず、閉鎖的なコミュニティ故に周囲に理解者もいない。 両親は青年の対応の困難さにどこか諦めもあったかもしれない。  同じ孤独を抱えた元女優のヘレンによる無償の愛情によって、ひと時の安らぎを得られたと思うが、 仮に彼の悪ふざけによる交通事故死がなくても、二人の関係はいつか破綻していただろう。 それだけ彼は社会に害悪をなすシステムクラッシャーでありながら、 自分自身を上手く制御できず、一体どうすれば状況をより良く変えられるのかすら分からない。  青年は11歳ほどの知能しかなかったものの、 本名を逆さに読んだニトラムがシラミの卵(NIT)と掛けて軽蔑されていることを知っているし、 無免許ながら車の運転ができるし、単身でハリウッドに旅行することも、ライフル射撃もできる。 外見では分かりづらい"はざまのコドモ"ならではの疎外感が不意に差し込まれる映像美によって残酷に際立つ。  ボタンの掛け違いによる不運が次々に起き、家族とすれ違い、避けられない最悪の結末へ突き進む無常さ。 事件後、オーストラリアで厳しい銃規制が行われたそうだが、銃がなくてもやらかす可能性はあった。 なるべくしてなった事件のニュースの音声を母親は聞いているのだろうか。  上記の不運が重なることがなくても、彼が救われる要素はどこにもなかっただろう。 “ニトラム”という器から逃れられず、そういう存在に生まれてしまった男の悲劇。 では、どうしたら良かったのか、という重い自問自答が続く。 結局、最後は座敷牢に隔離か、現世からの排除なのか…
Cinecdockeさん [インターネット(字幕)] 7点(2024-08-07 07:26:05)
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1.《ネタバレ》 今作の主人公は典型的な「自己中心的」無差別大量殺人犯であり(少なくとも、その根本的な動機が彼以外には理解できない・できなかった、という意味では)、実際の作中での描かれ方としても彼に対して冒頭から容易に感情移入してゆける…という作品には全く為って居ないのですね。ただ、また決してその大元の原因が彼の人間性のみに在った…という描かれ方に為って居ないのも事実であって、その部分の描写の質感はむしろ非常に淡々としたモノ、かつまま高度に不明瞭でもある点では、分かり易い「想像」の結論を用意しているとゆーよりは鑑賞者個々の捉え方に任せていると言いますか、ある意味では(不親切なよーで)逆に誠実な映画かな、とも思いました(クライム・サスペンスながらヴァイオレンス・シーンにほぼ頼っていないコトも含め)。尤も、鑑賞後に事件の情報を少し漁ったトコロでも、本作で描かれたコトが全て事実に基づくのかはやや判断付きかねる部分がありましたし、オーラスのインタータイトルには(若干唐突に)銃規制に対するメッセージを含ませていたり、と製作者側の「意図」が完全に抜かれていた(=完全に客観的な映画だった)という作品には必ずしも思えない部分もありましたかね。  しかし、そーはあっても全編を貫く一種の「やるせなさ」に関しては、好きか嫌いかは別として(+ソレが必ずしも「共感」には為り切らなかったコトもまた確かだとして)映画が励起し得る人間の感覚・感情としてはかなり高度だったかな、とも思います。その意味では決して観て損は無かった…と思えましたし、またソレは確実に俳優陣の演技の質の高さに依るモノだとも思われました。個人的にまず印象が強かったのが母親役のジュディ・デイヴィスでしょーか。息子に対して実にアンビヴァレントな感情を抱いて(そしてソレを押し殺して)居る様子からは、率直に実に非常な見応えを感じられました。そして主役のケイレブ・ランドリー・ジョーンズについては、こちらも全編において実に相反する人間性(=無邪気さと、そして底知れぬ悪意とゆーか)を併せ持つ犯人を見事に演じ抜いている、と思ったのですが、コッチはオーラスのシーンがまた非常に印象的でしたね(何故彼は凶行に及ぶ直前に、あんな哀しい目をして店員に「ありがとう」と言ったのか)。演技面の出来としても(意外なマデに)観て損は無かったと思えましたですね。
Yuki2Invyさん [DVD(字幕)] 7点(2023-03-02 19:07:20)
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【点数情報】

Review人数 5人
平均点数 6.00点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
4120.00%
500.00%
6240.00%
7240.00%
800.00%
900.00%
1000.00%

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