霊的ボリシェヴィキのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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霊的ボリシェヴィキ

[レイテキボリシェヴィキ]
2017年上映時間:72分
平均点:5.75 / 10(Review 4人) (点数分布表示)
公開開始日(2018-02-10)
ホラー
新規登録(2023-08-21)【かっぱ堰】さん
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監督高橋洋〔脚本〕
キャスト韓英恵(女優)由紀子
長宗我部陽子(女優)宮路
伊藤洋三郎(男優)三田
脚本高橋洋〔脚本〕
音楽長嶌寛幸
あらすじ
集音マイクで微弱な音声の録音を可能とした施設に、心霊実験に参加すべく集められた7人の男女。彼らは今までの人生において、死の現場に立ち会ったことがあるという共通の経験を有しており、主催者が進行する中、順にそれぞれの経験を語って行く。参加者のひとりで幼少時に神隠しを経験したことがある由紀子は、無事帰還して以来の違和感の正体を知りたくその実験に参加していたが、やがて訪れる異変を徐々に感じて行くのだった。「リング」「女優霊」など数多くのホラー作品の脚本家・高橋洋がメガホンを取り、氏が宗教研究家の武田崇元氏のインタビュー記事で出会った「霊的ボリシェヴィキ」という概念をテーマに描いたホラー作品。
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1.《ネタバレ》 まず、「霊的ボリシェヴィキ」なる意味のよくわからない(というより、おそらくマトモな意味なんて無い)言葉が先にあって、それをタイトルに映画作ったとしたらどんな映画になるんだろう、ってな感じの映画。で、結局、こうなっちゃいました。
数名の者が、工場跡みたいなガランとした部屋に集まり、百物語風の降霊会っぽいことをやっている。その降霊会が、左翼系セクトの集会になぞらえられているように描かれていて。
革命思想ってものがそもそも宗教じみている、というか、心霊主義者ってのがそもそもイデオロギーじみている、というか。
集まったメンバーが自分の過去ばかりを語っている時点で、革命的でも未来的でも無いような気がするけれど、なんかよくわからんながらも、そこには奇妙な相似形があるような気もまたしてきたり。
要らんことを言うと暴力を振るわれ、しかし結局は逆らえない。聞こえたはずの、どこからともなく響いてきた笑い声は、テープに録音されておらず、トランプカードの奇妙な一致も、トリックがあるんだか無いんだか。というモヤモヤ感の中、怪しさは徐々につのっていく。トリックであることがすでに広く知れ渡っている「妖精写真」、なのに呪縛から逃れられない。
何らか怪異が迫りくる雰囲気の中、その怪異の正体は、実は自分の過去、そのものであり、まるで自分の内部に吞み込まれていくような、ラスト。
うーむ。わたしゃ学生運動とかの左翼活動が昔っから大キライで、蛇蝎のごとく憎んでいるのですが、結局はこの「嫌う」という事自体が、何らかの形で、それに縛られている、ということ、すなわち一種のオブセッションとも言えるんでしょう。「ノンポリ世代」が持つ後ろめたさと、「ノンポリで何が悪い」という開き直り。そこに生じるかすかな、しかし根強い苛立ちは、上の世代との単純な比較から生じるものではなく、自分の内部から来るものであることを、認めざるを得ない。。。

とか何とかツマラン理屈をこねくり回して見る映画ではなく、あくまでホラーです。怖さ、というか、その怖さが明確な像を結ぶ前の「ヤな感じ」を楽しめば、それで良し。70分少々の短い映画、シチュエーションが限られていて(登場人物の語りが少なからぬウェイトを占める)、その分、舞台となっている部屋、その空間が、しっかり描かれている。これが実にいい感じに「ヤな感じ」。古びた工場、廃工場のようでもあり、しかしそこに備えられている金属製の設備・什器は、冷たい光を反射している。
こういう雰囲気がしっかり出ていれば、タイトルなり設定なりがよくワカランものであっても、楽しめるもんです。
鱗歌さん [インターネット(邦画)] 7点(2024-01-13 16:47:05)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 4人
平均点数 5.75点
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200.00%
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5250.00%
6125.00%
7125.00%
800.00%
900.00%
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