アクト・オブ・キリングのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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アクト・オブ・キリング

[アクトオブキリング]
(殺人という行為)
The Act of Killing
2012年デンマークノルウェー上映時間:121分
平均点:6.31 / 10(Review 13人) (点数分布表示)
公開開始日(2014-04-12)
ドキュメンタリー
新規登録(2014-04-16)【ヒナタカ】さん
タイトル情報更新(2014-08-17)【+】さん
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監督ジョシュア・オッペンハイマー〔監督〕
製作ジョシュア・オッペンハイマー〔監督〕(共同製作)
製作総指揮ヴェルナー・ヘルツォーク
配給トランスフォーマー
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4.《ネタバレ》 善悪の基準、倫理観、常識、価値観全てが日本でごく普通に暮らす自分の想像を越えていたと同時に、映画の作り自体も自分の映画に対する常識をはるかに越えていた。
アンワル・コンゴの吐くものすらでこない、苦痛そのものでしかない嗚咽から果てしない闇の中に進んでいく姿。
彼が罪を認識するという贖罪の始まりに立ち、終わることのない悔悟の世界に踏み入れた事をあらわしているのだと思ったが、そんな解釈すら自分の小さな物差しでしか計れていない善悪の基準と思える程、底知れない人間の業に触れてしまった気がした。
ちゃじじさん [DVD(字幕)] 7点(2015-10-18 20:01:27)
3.《ネタバレ》 1965年、インドネシア。軍部によるクーデターが発生し、軍事独裁政権が誕生した。政府に逆らう者は共産主義者として告発され、西側諸国の支援のもと、100万人を超す“共産主義者”が1年足らずの間に殺された。虐殺や拷問の主な実行者は〝プレマン〟と呼ばれる、ほとんどヤクザと変わらない民兵集団だった。当時、彼らは権力者として敵対するものを容赦なく迫害。驚くべきことに、彼らは今も罪に問われることもなく国民的英雄として幸せに暮らしているのだった。今回、取材に応じたそんな殺人者たちは、かつて自らが犯した残虐行為を誇らしげに語り始める。どうして彼らはそんな鬼畜にも劣る行為を嬉々として実行できたのか――。その理由を知るため、本作のスタッフたちは、彼らに当時の拷問や虐殺を自由に再現し撮影して1本の映画として完成させるよう依頼する。本作は、その過程を追い、そんな殺人者たちの形成過程を記録したドキュメンタリーである。主な出演者は、当時プレマンと呼ばれ残虐の限りを尽くしたものの、今では地元の権力者として住民から英雄視されている初老の男たち。つまり当事者自らが当時のことを再現してみせるのだ。例えるなら、本物のナチスが多くのユダヤ人をガス室に送った工程を自ら演じてみせるようなもの。こういう今まであり得なかった手法で撮られた本作は、もうそれだけで観る者の知的好奇心を否応なく刺激してくる。映画を撮るために、久々に集った当時の仲間たちが、まるで学校の同窓会のように抱擁を交わし、そして当時の虐殺の様子を楽しそうに語り始める姿は観客の倫理観に挑戦状を叩きつけてくるようだ。「俺たちは当時正しいと信じられていたことをやっただけだ。それを言うなら、アメリカだってイラクで同じようなことをした。戦争犯罪は勝者が規定するものさ。殺人を責めるなら〝カインとアベル〟からやれ。俺たちは勝者だ、自分の解釈に従う」と主張する彼らに、真に有効な反論をいったい誰が有しているだろう。人間の倫理観の規範となるべき根拠の脆弱性を鋭く問う本作のテーマは、なかなか深いものがある。ただ、後半における「そんな彼らも当時のことを再現する過程で罪悪感に目覚めていった。きっと人間の本質にあるのはやはり〝善〟だ」という既存の道徳観に(無難に)収めていく展開は、残念ながら監督の“逃げ”と捉えられても仕方ないだろう。日本が世界に誇るカルト・ドキュメンタリーの怪作『ゆきゆきて神軍』における奥崎謙三が放っていた真の狂気性には到底及ばない。監督には彼らの心にいまだ眠っているだろう真の闇に、徹底的に肉薄して欲しかった。そうしたら、歴史に残る傑作になり得ただろうに。惜しい。
かたゆきさん [DVD(字幕)] 7点(2015-07-28 16:02:14)
2.《ネタバレ》 アンワルは過去の虐殺をどう思っていたのか。悪夢を見るほどのトラウマを抱えながらも嬉々として共産主義者の殺し方を実演して見せる彼はこのギャップに苦しめられていたのだろう。映画を撮影する中で、過去の行いを追体験する。どの「役者」も迫真の演技を見せ、特に隣人が虐殺の体験を語った後の演技は凄まじいものがあり、アンワルに深いダメージを与えたのではないか。「よくない、いけなかった」という気持ちが虐殺シーンの撮影中に腹の底からふつふつと湧いてくる。キーンという金属音のBGMはこの時の痛みだ。終いには自らが自らの手法で殺されるシーンを撮影し、これを孫たちに観せてしまった。悪夢を見るほどのトラウマを辿っていく中で芽生えた感情と、過去を否定したくないが故に口から出る「仕方がなかった」という言葉の醜いギャップが彼に吐き気を生じさせ、映画は終わる。なんとも後味の悪い映画だが、マツコ似のデブが頻繁に笑わせてくれたし、色々と考えさせてくれたので文句はない。映画として面白いかどうかと言われると…下の方と同じような感じ。
カニばさみさん [DVD(字幕)] 7点(2015-03-22 23:55:44)
1.《ネタバレ》 私は予告編を観た時のこの映画の印象は次の様なものでした、「かつて行った虐殺行為を嬉々として喋る殺人者を捉えたドキュメント」。実際に前半まではそういう内容が描かれます。序盤に店の屋上で自分が如何にして共産主義者(と断定した人間)を拷問し、殺害したかをアンワルが楽しげにカメラの前で演じてみせる様には大多数の人が嫌悪感しか抱かないでしょう。ここまでは私は「コイツ完全にイカれてるな」と思って観てました。
しかし中盤から段々と雰囲気が変わってくる。一つは自らをプレマン(自由人)と称する彼らが単なる「汚物は消毒だー!」とか言うような馬鹿ではなく、普通に知識を持ち合わせている点。監督が車内で一人のプレマンに「あなた達の行為はジュネーヴ条約に違反してますよね。ハーグから裁判に呼ばれるのが怖くないんですか?」と疑問を投げる。それに対して「アメリカのグアンタナモでの拷問はどうなんだ?俺達の行為を責めるなら"カインとアベル"からやり直せ」と答える。実際にアメリカはローマ規定に批准しておらず国際的な問題となっていますが、監督の質問にこんな返答をする彼は完全に国際法を把握している。単なる無知の暴徒ではない。因みに一応確認してみるとインドネシアも未だ批准していません。
極めつけがラストで、アンワルが自分が行った殺害行為を被害者視点から体験することで、屋上で強烈な嘔吐感に襲われる場面です。彼はイカれた人間ではない。自らが殺した人間の悪夢に苛まれ、自らの行為に対し遂に後悔しているとまで言ってしまう。
逆説的に言うと、そんなある意味普通の感性を持っている人間が1000人を殺害する行為に及んでしまった。その事実に心底戦慄を覚えました。私も含めアンワルみたいな人間と自分は決定的に違うと思ってしまう人は多いと推察しますが、決して他人事ではないのだと思います。但し、正直な映画として面白かったか、また観てみたい映画だったか、革新的な映像があったか、と言うと正直なところ否ですので、諸手を挙げて大絶賛は出来ませんが。
民朗さん [映画館(字幕)] 7点(2014-05-12 22:09:08)
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【点数情報】

Review人数 13人
平均点数 6.31点
017.69%
100.00%
200.00%
300.00%
417.69%
517.69%
6215.38%
7430.77%
8323.08%
917.69%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 Review0人
3 鑑賞後の後味 1.00点 Review1人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人
chart

【アカデミー賞 情報】

2013年 86回
ドキュメンタリー長編賞ジョシュア・オッペンハイマー〔監督〕候補(ノミネート) 

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