4.《ネタバレ》 ※ネタバレございます※ レンタル中、二日連続で観ました。いやあ これは面白い。 原作含めて、大泉洋へのあて書き、というPRの時点からミスリードは始まっています。いかにも策士たる彼が主演ということ、表題も全部ひっくるめて「騙し」を匂わせて、でも実はテーマは騙しではない、という「騙し」の映画ですよね。 とある大手出版社の覇権争いの果てに、まさかの平社員? よもやの高野恵 (松岡茉優) が、全ての曲者たちを出し抜いちゃった、という爽快な結末。彼女には、彼らのような権力もなく、おそらく派閥に関心もなく、そして出世に対する策や野心もなかった。(と、思ってる) その代わり彼女には、誰にも負けない「本」に対する愛情と、出版という仕事に対する情熱があった。結局は、あるべき正しい「心」に勝利の女神が微笑んだ、という、根っこはシンプルな「サクセスストーリー」ということです。 脚本は完璧に近いが、、一つだけ。伊庭惟高 (中村倫也) は、アメリカで大きな仕事をしてきたわけじゃないですか? であれば、帰還した彼が東松 (佐藤浩市) に言い放った台詞は、「英語」にしたらなお面白かった気がします。一瞬、キョトンとする東松に向けて、もう一度日本語で言い直す、、この方がより刺激的だったと思う。もし、この脚本に「エンピツを入れる」ことができたなら、私がお願いしたいのはここだけかな (笑)