6.《ネタバレ》 未来が不安になるような気の合わないフィアンセ、過去の世界に生きたがってついていきにくい美女、旅先で出逢った今を生きながら一緒に楽しめそうな骨董屋の娘。
この選択肢で”正しく”、”現実的な”選択肢である骨董屋の娘を選んでいただき誠にありがとうございます的なキモチのいいオチ。
「婚約者とこのまま結婚していいものだろうか?」と迷う主人公の心の動きを描いた作品は数多くある。
そんな中で、珍妙なタイムスリップ要素を入れた本作は、なかなか異色の名作だと思う。
ついでに「芸術好きな人じゃないと楽しめない」との意見が多い中、ごめんなさい、芸術好きなのでそこも楽しんでしまいました…。
(逆に私、スポーツ好きじゃないのでスポーツが出てくる映画は楽しめないんです。だから許して笑)
作家群はいまいち知りませんが、画家群は全員性格も分かってたので、登場するたびに面白かった。
ピカソ、ダリ、ゴーギャン、ロートレック…
特にゴーギャンがマリオンを秒で口説いてたあたりは、彼が妻子をほっぽってタヒチに移住し、現地の13歳やら14歳の女子をかたっぱしから現地妻にしてたり、持参したポルノ写真を展示して”ゴーギャンの秘宝館”を作った絶倫エロおやじであることを知っている者としては、ウケる部分が大きかった。
あとタイムスリップするにあたって、本人が行きたい時代に行けちゃう都合のいいシステムもいいですね。
ギルが行きたかった時代にいたマリオンは、ベルエポックの時代に行きたがっていて、そうしたら馬車がやってきてベルエポックの時代へ…って笑
となると、ギルを尾行していた探偵がフランス王朝時代に行っちゃったってことは、あの地味な探偵は煌びやかなフランス王朝時代に憧れてたんだと思うとウケる笑
…といろいろ言いながらも、じゃぁまた見たいですかと言われたら別に見なくてもいいや程度なので5点となります。あしからず。
ムード重視のファンタジー・ラブストーリー映画。