福田村事件のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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福田村事件

[フクダムラジケン]
2023年上映時間:137分
平均点:8.00 / 10(Review 5人) (点数分布表示)
公開開始日(2023-09-01)
ドラマ犯罪もの歴史もの実話もの
新規登録(2023-07-02)【にゃお♪】さん
タイトル情報更新(2023-09-07)【キムリン】さん
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監督森達也
キャスト井浦新(男優)澤田智一
田中麗奈(女優)澤田静子
永山瑛太(男優)沼部新助
東出昌大(男優)船頭 倉蔵
松浦祐也(男優)井草茂次
木竜麻生(女優)新聞記者 恩田楓
ピエール瀧(男優)砂田編集部長
水道橋博士(男優)在郷軍人会 長谷川秀吉
豊原功補(男優)福田村村長 田向龍一
柄本明(男優)井草貞次
脚本佐伯俊道
荒井晴彦
音楽鈴木慶一
企画荒井晴彦
美術須坂文昭
編集洲崎千恵子
照明豊見山明長
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5.《ネタバレ》 観終わった瞬間、思わずため息をついてしまった。

映画の長さに疲れたからでも、出来の悪さに嘆いたからでもない。本当に、ここに描かれた実話に基づく物語にただただやりきれなかった。
現政権や小池百合子が目を背けて頑として認めようとしない近代日本の恥部、暗部がここに確かにある。

自分たちがやってきた非人道的な朝鮮人弾圧や、その後ろめたさから生じる過度の恐怖心に基づく、合理性のない国家レベルの蔑視、敵視政策という社会全体のやだみ。一方では小さなコミュニティ独特の住人たちが持つ視野の狭さ、同調圧力、そしてコンプレックスの裏返しとしてのマッチョイズムにとらわれた小人物が幅を利かせる田舎の嫌な空気。

当時の日本が持っていたマクロとミクロの歪みが関東大震災という史実に歩調を合わせて「導火線」として丹念に描かれ、そこにちりばめられていたある小道具と、無責任な噂に踊らされた一人の女が不意に衝突して、その導火線に火をつける。その挙句の大爆発として起こったのが集団ヒステリーとしての大虐殺「福田村事件」である。

本当に救いのない物語だが、さらにやりきれないのが、「真実の報道より権力への忖度を第一義とする新聞デスク」、「宴会で女性のお酌を強制し尻を撫でまわすセクハラ親父」「デマに踊らされ、周囲に「合わせる」事がひたすら大事な小市民」など、映画で描かれる「愚か者」たちが今の日本人(自分も含めて)に十分相通じる事だ。
勿論、福田村の中にも、メディアの中にも、頑として正義を貫こうとする人物の姿は描かれる。しかし彼らは圧倒的少数であるがゆえにあまりにも無力だ。

僕自身この映画を二度三度観る事はないだろうが、すべての日本人、特に何かにつけて特定の他国民を蔑視する”自称”愛国者たちに一度はぜひ見てほしい。無知蒙昧がいかに人間を醜悪にするのか。この映画の中の「愚か者たち」は教えてくれる。
そして、映画の中に描かれる「無力だが善良な人々」が少しでも増えて風通しの良い社会になりますように。


※【キムリン】さん
行商団のお頭の頭をかち割って大虐殺の引き金を引いた女性は、映画の途中で大震災のデマ(朝鮮人が人殺しをした)を聞かされ、東京に出稼ぎ中の夫が「鮮人に殺された」と思い込んだ女性だと思いますが、違うでしょうか?映画の最後に帰ってきた旦那を見て、二重の意味で呆然としたのだと僕は解釈してました。(鑑賞一回でパンフレットも買えませんでしたので、思い込みだったらゴメンナサイ(汗)
大鉄人28号さん [映画館(邦画)] 10点(2023-10-12 16:02:23)(良:3票)
4.《ネタバレ》  ドキュメンタリーが主戦場であった森達也の劇映画第一作ということでこのテーマを描くのかかなり期待していたのですが、脚本陣の影響が大きかったのかあまり革新性は感じられず、オーソドックスな「日本映画」に仕上がっていた印象でした。もちろん内容は素晴らしかったです。

 ただ、森達也が描きたかったテーマは「善良な住民がなぜ虐殺に関与してしまうのか」ということだったと思うのですが、この作品では虐殺に関与する側とそれを止める側が(ややネガティブな意味で)わかりやすく設定されているため、テーマが薄まっているような気がしました。

 このテーマを映画化しただけでも非常に意義があると思います。むしろ、なぜ事件から100年もの間、このテーマを主軸にした作品が作られてこなかったのか・・・・
TMさん [映画館(邦画)] 8点(2023-09-18 12:15:05)
3.《ネタバレ》 いつかこんな映画だか小説を観た(読んだ)ことがあるような気がするんですよ。恐怖と猜疑心に駆られた善良な小心者(松浦祐也)の過剰反応から転がり出すドタバタコメディ。ドリフのいかりや長助さんが薬売りの団長(永山瑛太)の役だったり、福田村の村長(豊原功補)役がハナ肇さんだったり。ただ、本作は、ガッツリ二枚目や美人の女優さんが、史実にインスパイアされたドラマとして、ドキュメンタリーを主戦場にした監督が作ったものなワケです。もうこういう映画をコメディとして消費できるような余裕が世の中になくなってきたということではないかと危惧しています。荒唐無稽、ありえないこととして、笑い飛ばせない。最期のシーン。ふるさとに戻ってきたところで、もう以前の場所には戻れないことが分かった少年の表情。差別とか偏見とかも大きなモチーフの映画ですが、これで業の深さというか、普遍的な人間のドラマに仕上がってたような気がしています。■残念なのは、道具の使い方がイマイチのところ。鍬だったり、船の櫓だったり、軍剣だったり。
なたねさん [映画館(邦画)] 8点(2023-09-11 16:50:37)(良:1票)
2.《ネタバレ》 事件に至るまでの描写がかなり長いので
すが、丁寧に描かれていてダラダラ感もなく飽きることなく
どんどん引き込まれて行きました。

しかし行商団が襲われるシーンは史実でありリアリティを出す為
とはいえ随分と露骨で残酷なシーンが続き、何か夢に出てきそう
で怖かったです。避けては通れないシーンとはいえもう少し暗喩
などを使ってトーンダウンしてほしかったようにも感じます。
米国ならば少なくともPG13以上には指定されるでしょうね。

それにしても訛りや方言、今は使わない言葉などが盛りだくさん
で半分ぐらいしか正確に聞き取れませんでした。
日本映画にも字幕をつけてもらいたいですね。

人間関係も不明なところがあり、柄本明に胸をはだけて覆いかぶ
さる女性は誰なんでしょうか?
瑛太の頭を斧でかち割り虐殺の引き金を引いた女性は誰だったの
でしょうか?なぜやったのでしょうか?などなど

個性的な俳優さんがそれぞれの役柄を熱演されていました。中で
も水道橋博士は憎々しい役柄の好演が光っていました。撮影は
うつ病を患う前だったのでしょうか。

※【大鉄人28号】さん
解説ありがとうございます。そういう背景があったのですか。
せりふがなまりが強くて聞き取るのに苦労して役柄もよく分からず
(日本映画にも字幕がほしいです😅)、キャストの情報をスマホで調
べようとしていたら、隣に座ったオッサンにスマホやるなら外に出て
いけと怒られて😭、やむなくそのまま観ていたのですけど、とにかく
一回みただけでは各登場人物を完全に理解するのは困難でした😭😭
キムリンさん [映画館(邦画)] 7点(2023-09-05 17:48:31)
1.知っているのに知らないふりはできない。忘れて良いこととそうでないことがある。
できるだけ多くの日本人にみてもらいたい作品です。
海牛大夫さん [映画館(邦画)] 7点(2023-09-01 18:43:42)(良:2票)
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【点数情報】

Review人数 5人
平均点数 8.00点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
600.00%
7240.00%
8240.00%
900.00%
10120.00%

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