ヒトラーの贋札のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ヒトラーの贋札

[ヒトラーノニセサツ]
The Counterfeiter
(Die Fälscher)
2007年オーストリア上映時間:96分
平均点:6.95 / 10(Review 43人) (点数分布表示)
公開開始日(2008-01-19)
ドラマサスペンス戦争もの刑務所もの歴史もの実話もの
新規登録(2008-02-18)【カワウソの聞耳】さん
タイトル情報更新(2023-04-09)【イニシャルK】さん
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監督ステファン・ルツォヴィツキー
キャストカール・マルコヴィクス(男優)サロモン・ソロヴィッチ
アウグスト・ディール(男優)アドルフ・ブルガー
アウグスト・ツィルナー(男優)クリンガー医師
山路和弘(日本語吹き替え版)
真殿光昭(日本語吹き替え版)
大川透(日本語吹き替え版)
仲野裕(日本語吹き替え版)
白熊寛嗣(日本語吹き替え版)
木下紗華(日本語吹き替え版)
脚本ステファン・ルツォヴィツキー
製作ヘニング・モルフェンター(共同製作)
配給クロックワークス
その他クロックワークス(提供)
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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【クチコミ・感想】

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43.《ネタバレ》 かりに私たちが北朝鮮に連行させられて贋札作りをさせられることになったとする。そのときに「死んでも正義を貫いてやる」という態度をとった自分の姿を想像してください。本当にバカらしいではないですか?これこそ犬死にだ。分かりますか?ディス・イズ・ザ・犬死になのです。ブルガーの偽善的な正義のために地獄の三丁目まで道連れにされてしまうと思っただけで腹が立つ。ブルガーは妻がアウシュヴィッツで殺されてしまったので、もう失うものはなかった。ゆえに仲間を道連れにしようと思った。こういう自分勝手な行動をする者は仲間に殺されても文句は言えないはずです。いやむしろ「ナチスに協力するのは死んでもイヤだ」とのたまうならば、自殺して他人に迷惑をかけなければいいではないか。こういうのを正義とは言わない。無理心中という。もしサリーが贋札を作らなければ、ブルガーは正義を語ることすらできずに腐った死体と変わり果てていた。贋札を作らなければ殺される。作り終えたら今度は用済みとして殺される。それを理解していながらサリーは「今日の銃殺より明日のガス室がいい」と開き直って、小便をかけられようが、1日にでも長く、または1時間でも長く生きようと考えていた。命より正義が大切だって?いいですか?そんな正義なんてクソ食らえです。サリーの「生」に対する執着心が仲間たちを救ったのです。ところで皮肉な言い方になるがヒトラーの映画界に対する貢献度は非常に大きい。ライフイズビューティフル、シンドラーのリスト、プライベートライアン、戦場のピアニストなど。たった1人の悪役がこれほどまでにネタにされ経済効果を生むというのはもちろん例がありません。いろいろな意味でヒトラーは死してなお人々にお金を作らせています。
花守湖さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-03-06 23:02:00)(良:2票)
42.「今日の銃殺より明日のガス」ってセリフは記憶に残るな。たとえそれが利敵行為と分かっていても、とりあえず今日の銃殺を避けようとするもんなあ。まして職人気質をくすぐられれば、歴史に残る贋札を作りたいと思っちゃう、そこらへんの「分かっちゃいるけどやめられない」の心理がナマナマしかった。『戦場にかける橋』で、つい捕虜たちが立派な橋を作りたくなった心理と同じだ。長期的な視点を持てないのではない、分かっちゃいるけど、現在の切迫がそちらの目を塞ぐのだ。歴史はこうしてクネクネと、理想へ直線的には動かないようにできてるのだな。ナチが悪役笑いするのには閉口。ナチの怖さは人格の卑しさから来るのではない。いたって有能な人物たちが、合理的思考に基づいてガス室の発明にまで至ったところにその怖さがある。この映画でだって、ユダヤ人の職工を使えば後始末が簡単、と合理的に考えるところが一番怖かった。よくナチと日本軍は同一視されるけど、どっちかって言うと対極にある。ナチは合理主義のバケモノ、日本は精神主義のバケモノだった。あっちは無駄を病的なまでに排斥する狂気、こっちは無駄が出れば出るほど気合いが入ると思い込んでいる狂気。
なんのかんのさん [DVD(字幕)] 6点(2009-01-17 12:09:46)(良:2票)
41.秀作です。有名な役者はいないし、派手なシーンもありませんが、見る側にとって心地よい緊張感がずっと持続します。けっして単純明快ではない登場人物たちの思惑や行動原理が、ストーリーに重厚感をもたらしています。ブルガーの“正義”はカッコいいけど、もし自分が現場にいたら、やっぱり“やっかいなヤツ”にしか見えないかな。しかも実話をベースにしたドラマであり、当時の戦局にも影響を及ぼしたというダイナミズムがたまりません。
ちなみに円高&デフレに苦しんで久しい日本ですが、もしどこかの国が円の精巧な偽札を適度にバラまいてくれたら、円安&インフレに転じて景気にはプラスかも。「ジョンイルの贋札」とか、やってくれないかなぁ。
眉山さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-05-19 20:54:57)(笑:1票)
40.今まで見たナチス政権下を描いた映画とは一味違うものがあった。善人でないユダヤ人の主人公が捕虜とナチスの間で葛藤し心理の変化を見せる。自分が彼らの立場ならどうするのか考えさせられた。
さわきさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-05-02 11:03:18)(良:1票)
39.《ネタバレ》 良い作品ですね。

主人公のサリーはロシアから逃れた、元画家の偽札作りの名人で小悪党然とした男ですが
彼の特技は天性、人の本質を見抜く力が有り、それにより彼は生き延び様とする。

当時、写真はごく限られた上流階級にしか縁が無く、カメラ自体も超高価で
下層階級の人間は街で似顔絵を書く、似顔絵師という連中に似顔絵を描いて貰っていた。

つまり、そこまで考え抜いて、あえて危険を承知で伍長に
「絵を書いたのは私です」と、名乗り出る事で自分を特技を売り込んだ訳です。

目論見は図に当たり、単純な伍長はご満悦で自分の似顔絵を書かせ
ウマイい具合にそこへ隊長まで通り掛かってお駄賃に食料を貰う事が出来た。
と、まあ、機を見るに敏と言いますか、実に抜け目の無い男なのです。

そんな男が移送先でバッタリと出会ったのが
以前贋札作りで逮捕された犯罪捜査局のヘルツォークと
共産主義者のブルガーという若者だった。

このヘルツォークも実はサリーと同じく、抜け目ない奴で
たぶんサリーを知っていたからこそ
ヒムラーにベルンハルト作戦(偽札作戦)を進言したのかも知れない。
実に食えない男です。

また、ブルガーはサリーと正反対な理想主義者です。
ある意味、死にたがっているとも言える程に現状に絶望している。

サリーが単純な小悪党に終らないのはその精神の根底に
「悪党に成り下がった現在の自分」と「ロシアで捨てたはずの理想や同胞意識をむき出しにした過去の自分」
の両方が有ったからでしょう。

彼が単なる小悪党ならブルガーをナチに売っています。
それをせずに極限状態の中で何度も危ない橋を渡りながら
ブルガーや仲間達を庇ったのは、ブルガーの中に過去の自分を見たからであり
忘れ掛けていた同胞意識の目覚めと相まって、彼等を助ける事が目標に成った。

逆に言えばブルガー等を庇うサリーの立場をギリギリまで立てて
事を遂行しようとしたヘルツォークも、タダ者ではないと言えますね。
現に偽ポンド札の製作には大成功して、実際にトンでもない額が当時の市場に流れてしまいました。

サリーは戦後、マンマとヘルツォークから贋札を奪って逃げ失せますが
結局思い直して、カジノでわざと全部スッてしまう。この辺りはまあ、出来過ぎですな(笑)
しかし、この手の映画の中では、実に小気味良く、しかしちゃんと内容有る作品に仕上がっています。
一般人さん [DVD(吹替)] 8点(2010-05-26 04:26:23)(良:1票)
38.《ネタバレ》 何といっても、偽札造りの犯罪者という主人公の小悪党キャラがいい。ナチの収容所を出て、正装でカジノに飛び込み、美女と海岸でタンゴを踊る。実に粋である。敵のために偽札を造らなければ殺されるという極限状態。クールに抑制した演出と演技が、緊張感を高める。男たちの汗とか泥の匂いがまったくしな。ここまでスタイリッシュな収容所映画がかつてあっただろうか。と思いきや、解放され、銃を向ける同胞たちの、あまりにもみすぼらしい悲惨な姿。壁を貫通する弾丸に響き渡る悲鳴。敢えて見せないことで、恐怖を増幅させる演出が巧い。収容所の中に、極秘の偽札工場があるという二重構造が見事だ。そして収容所を出て、戦争の影など微塵も感じさせない瀟洒なカジノへ。何とも不思議というか、やるせないというか。やり場のない怒りを爆発させ、偽札を全部賭けにつぎ込む主人公が痛々しい。正義と悪、小悪と巨大な狂気、生と死、様々な対立軸が複雑に絡み合い、囚人たちと観る者をキリキリと締めつけてくる。ナチ収容所サヴァイバル・クライムサスペンスといったところか。新機軸だ。ナチの制服がまたカッコいい。不謹慎だが。
わいえすさん [映画館(字幕)] 9点(2010-05-16 22:48:53)(良:1票)
37.《ネタバレ》 ナチスのユダヤ人収容所における紙幣贋造の実話を元にした物語。ベルンハルト作戦として知られています。主人公サリーは金貸しのユダヤ人で贋札造りの名人、刑務所にいたが、ベルンハルト作戦の現場担当者として収容所へ贋札造りが成功すればドイツ軍の勝利に貢献することになってしまう。だが成功しなければ銃殺刑。どうするか?普通に考えれば可能な限りのサボタージュ。それもままならぬうちに、サリーの技量により、ポンド紙幣の贋札造りは成功。終戦までに1億3200万ポンド(当時の全流通量の約10%)も印刷することに。ヘリツォーク少佐にお褒めの言葉をいただくとみんな笑顔に。命をつないだわけです。収容所で特別待遇を得てますから、生きることに一層執着します。次にドル札造りを命じられますが、その製作途中ににトラブルが発生。家族が収容所で亡くなったのを知った男が自殺未遂。肺病患者発生。肺病と知れると殺されるので隠す。妻の死を知ったブルガーはやけになりサボタージュと妨害、反乱まで企てる。何ヶ月経ってもドル札ができないのでナチスはいろいろと圧力をかけてきます。厚遇を受けていたサリーの立場も微妙に。遂に何人かが射殺されることになったとき、サリーがドル札を完成させます。が、本格稼動の前に終戦。ヘリツォーク少佐が最も興味深い人物でした。彼は優秀なビジネスマンタイプ。元は共産主義者でしたが、警察で手柄をあげ、時流に乗ってナチスに入党。常に紳士的な態度で暴力をきらい、人の扱いも心得たもの。物事を深く考えず、「必要とされる場で任務を果たす」ことが信条。サリーたちにもそれを求めます。戦争という非常時では、自分もこのような生き方をするかもしれないと考えさせられました。サリーは制約が多い中で仲間をかばい、何とか助けようとします。意見対立するブルガーも最後まで守ります。しかし肺病患者は銃殺され、自殺未遂者は自殺。それらのことで無力さを感じたのと、家族も殺されていることから、自由になった戦後も虚脱状態に陥ります。どのような生き方をしても報われない、それが命を奪い合う戦争というものの恐ろしさでしょう。戦争という巨人な悪の前では、主義主張や正義なども意味を失います。サリーたちがもしアーリア人だったら喜んで贋札を造ったでしょう。冒頭シーンで、主人公が生き残ることが分かってしまいますので、必要ないと思いました。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 7点(2009-04-08 15:01:21)(良:1票)
36.自分さえよければいい。そんな主人公が強制収容所内の工場でリーダーをまかされて以降、徐々に仲間をかばう態度を見せてゆく。そしてユダヤ人としての最大の敵であるナチスへの協力と抵抗のバランスをとってゆく役割を担い、またその狭間での葛藤を描いてゆく。原作者でもあるブルガーが断固「抵抗」を支持する役回りになっているのが原作どおりなのか、主人公を完全な協力者から目を覚まさせる役を担わすためなのか、はたまた「正義」と「命」を天秤にかけるというストーリーの「核」をはっきりさせるためなのかよくわからないが、この人ひとりだけがちょいと浮いた存在になってしまっているのがどうなんだろうと。そして全体にほどよい緊張があるのはいいが、ここぞという場面での緊張に乏しい。例えば仲間が銃殺されようかという場面や贋札が銀行でクリアされる場面ではもっとドキドキさせてくれないと。あえて淡々とした演出なのかもしれないが、ストーリー上でも盛り上がるべくものとしてそのシーンを挿入しているはずだ。結果、生真面目な告発的なものと娯楽としてのサスペンスが共に弱くなってしまってるように感じる。
R&Aさん [DVD(字幕)] 5点(2009-03-24 15:02:19)(良:1票)
35.《ネタバレ》 戦時収容所ものは残酷すぎて避けて通っていましたが、この物語は残酷性を描くことが主旨ではないと感じたので観ました。(とは言いつつ、そのシーンは随所にありましたが)贋札犯の”サリー”はユダヤのプライドを捨て同胞たちの延命のため、ベルンハルト作戦にトコトンつき合う。一方で正義を貫きたい印刷技師”ブルガー”は反乱をも辞さない姿勢。拉致から収容、作戦従事、そして終戦、開放までを辛抱、葛藤の挿話で構成される。どうしてもサリーの方に感情移入してしまう。収容所の副所長に辱められてしまったところで、「ラストには仕返しか・・・」と思っていたら所長だけで肩透かし。でもそれを描くと日本映画なんでしょうね。100分に満たない作品ですが、ストーリーの構成は素晴らしかったです。
プライベートTTさん [映画館(字幕)] 8点(2008-06-14 23:15:40)(良:1票)
34.名誉の死を選ぶのか、業を背負ってでも生き伸びる道を選ぶのか?果たしてそこに正しい答えなどあるのだろうか?ナチスそのものはまた別として、各登場人物それぞれ誰が正しくて誰が間違ってるなんて、きっと誰にも決められない。いつ終わるともしれない、見えない明日の為にギリギリの駆け引き、ギリギリの綱渡りを繰り返していく。
何より彼の葛藤や、語らずともわかる心理的変化が抜群に上手いです。物凄い緊張感でスクリーンに引き込まれました。こういう作品に対して「面白い」なんていう言葉は不適切なのかもしれないですけど、とにかく面白かったです。
ぽーち”GMN”ありしあさん [映画館(字幕)] 9点(2008-05-03 17:38:37)(良:1票)
33.《ネタバレ》 贋札を作らないと殺されるという恐怖、反面、贋札を作ってしまうとナチスが戦争を優位に進めてしまうという罪悪感。その中で揺れる人間たちの葛藤は、ドラマというよりサスペンス。その意味では、ナチス収容所を描いた他の多くの映画とは少し異なります。ラスト近く、贋札作りのため塀の中でも優遇されていた彼らが、同じ建物内で酷い扱いを受けていたユダヤ人たちと対面するシーンは印象的です。
カワウソの聞耳さん [映画館(字幕)] 7点(2008-02-27 18:05:42)(良:1票)
32.残忍でろくでもないながらもその合理性は当時同盟国日本には無いものだとつくづく思わされました。仲間を道連れにするのも良しとするブルガーには大義はあっても全否定。ジェームズ・メイソンの神演技を思い出した実話ものの良作。
The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 7点(2022-07-17 12:39:21)
31.《ネタバレ》 ナチ・ドイツが実行した史上最大の通貨偽造事件と言われるベルンハルト作戦、第二次大戦中に英国の外貨準備高の四倍ものポンド紙幣を偽造したというから呆れます。戦後に真贋を問わずすべての5ポンド紙幣を回収して破棄しなければならなかったそうですから、英国財政は相当なダメージを喰らったのは間違いないです。この偽札づくりは強制収容所のユダヤ人使ったので成功したわけで、ユダヤ人をただ虐殺するだけでなくとことん利用しつくすドイツ人気質には肌寒くなるものがあります。偽造に成功したのが敗戦の一年前とかなり煮詰まってからだったのが、英国には不幸中の幸いでしたね。トルコの英国大使館でスパイとして活躍したコードネーム・キケロに支払われた三十万ポンドは実はすべてこの偽札だったそうで、ドイツ人のセコさには失笑するしかないです。 ある意味で、数あるナチスのユダヤ人強制収容所を題材にした映画の中でも、かなり珍しい部類になるんじゃないでしょうか。なんせ作業につくユダヤ人たちは特別待遇、白衣すら着用するような清潔な服装、そしてちゃんとマットレスつきのベッドで寝れて、仕事に成功すればご褒美として卓球台までプレゼントされる。敗戦時に囚人たちが蜂起したときに偽造に従事していた者たちが親衛隊員と疑われて射殺されそうになるエピソードには納得です。収容所の中でも完全に隔離されたエリアで作業していたわけで、痩せこけてボロボロの囚人たちには清潔な服装で栄養状態が良好な彼らが同じユダヤ人囚人だとは見えるはずないですね。また主人公のソロヴィッチが善良な市民ではなく、暗黒街でもブイブイ言わせていたアウトレイジだというのも珍しいパターンです。ソロヴィッチはもと犯罪者らしく生き残ることが正義で、共産主義者で大義のためにサボタージュして成功を遅らせようとするブルガーとは対立しますけど、ブルガーを含めて仲間を裏切らず守ろうとする姿勢はまさにアウトレイジの仁義です。実はこのブルガーは実在の人物で、しかも自らの体験を基にした原作著書の作者なんですよ。つまりこのブルガー視点の物語であっても不思議ではないのに、あえてアウトレイジのソロヴィッチが主人公だというのは面白いところです。そんなしぶとい男であるソロヴィッチですけど、終戦直後にモンテカルロで持ち出したドル札で豪遊しますが、収容所の体験がフラッシュ・バックして全部カジノでわざと溶かしてしまうところには、彼の心中の善が噴き出してきたのを見せられたように感じました。そしてラストの「カネはまた造ればいいさ」というソロヴィッチの呟き、カッコいいじゃありませんか。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-06-30 23:03:28)
30.《ネタバレ》 戦争映画を普通に撮っても新鮮味が無いということで、こういった切り口も斬新で良いと思います。
ソロヴィッチ自身が生き延びることは冒頭のシーンで明らかなので、その辺りのハラハラドキドキは無かったけど、仲間たちの命運に関してはサスペンス感があって物語に引き込まれました。
せっかくの才能を犯罪に使うというのが愚かではあるけど、それが身を助けるという展開は皮肉が効いてて良かった。
単なる犯罪者ではなくて、実はいい人という設定のお蔭で共感も出来た。
お金を仲間で山分けするとか、何か有意義な使い道をラストのオチにしてくれたらすっきりしたと思うんだけど、なんだかもやもやした気分になるラストシーンでしたね。
あと、邦題にヒトラーの名前を使ってるのにヒトラーは一切登場しない。
これはもう贋題と言わざるを得ない。
もとやさん [DVD(字幕)] 6点(2015-01-13 17:04:22)
29.まあまあです。
Kさん [DVD(吹替)] 5点(2014-02-01 21:43:30)
28.《ネタバレ》 ナチの作戦に加担することを潔しとしない人間と、信条は棚上げしても生き延びようとする人間。両者の確執が描かれていて、ユダヤ人収容所を舞台とした話としては目新しかった。収容所の過酷な環境下にあって、ナチスに一矢報いてやろうとする彼の怨念めいた気力に驚く。尊敬はするけど一緒のグループにはなりたくない。生きるのが先でしょ、どう考えても。贋札作戦が成功しようが失敗しようが戦況がどう動くかなんて一個の人間には計り知れないことだし。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-18 00:28:38)
27.ユダヤ人収容所での贋札作りというユニークな設定。
ホロコーストの話といえば、何の罪もない犠牲者として一面的に描かれることが多い。
そこに贋札作りの小悪党の視点を入れたことで、より生身の人間臭さが出て良かった。
生き残るためにナチの手伝いをするか、信念をもって拒否するか。
その葛藤と人間模様に、思わず前のめりになる。
飛鳥さん [映画館(字幕)] 6点(2012-12-21 21:27:38)
26.《ネタバレ》 「ナチスの贋札作りの作戦に協力してでもとにかく生き延びること」と「ナチスの贋札作りの作戦を命をかけてでも正義を貫き阻止すること」。
相対する2人の囚人を通して自分はどちらになるだろうというのは誰もが考えると思いますが、どちらがどうとか言うことは非常に難しい作品です。

本作もこの時代の実話に基づいたヨーロッパ映画独特の重さや辛いシーンはありますが、収容所内で特別待遇を受けていた者たちのドラマという点で比較的見やすさのある作品です。この2人以外の囚人と彼らを管理するナチス側の描き方のバランスもいい実話に基づいた人間ドラマでした。

完成が遅れる偽ドル札をめぐる、囚人達の命がかかったナチスとの攻防戦というサスペンスでもあります。よって、冒頭の主人公の男が過酷な時代を無事生き延びたことを示す終戦後のシーンは、ラストだけでも良かったのではないかと思います。
とらやさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-12-18 22:02:19)
25.よくあるホロコーストものとしては緊張感はすくない。もちろんないわけじゃないけど。
贋札つくりという少し変わった視点で話をすすめたのはいい。
とまさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-09-16 18:37:34)
24.《ネタバレ》 ヒトラー 二次世界大戦 強制収容所 ・・・恐る恐る観たけど(このテのは苦手><)思ったほどではなく  正義なのか 生きることなのか  考えさせる内容のものであったかと  短い時間ながら 構成がうまく よく造られていたとオモイマス
Kanameさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-02-17 08:15:29)
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【点数情報】

Review人数 43人
平均点数 6.95点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
549.30%
61227.91%
71534.88%
8716.28%
949.30%
1012.33%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.50点 Review2人
2 ストーリー評価 8.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review2人
4 音楽評価 6.50点 Review2人
5 感泣評価 7.00点 Review2人
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【アカデミー賞 情報】

2007年 80回
外国語映画賞 受賞 

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