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桐島、部活やめるってよ

[キリシマブカツヤメルッテヨ]
The Kirishima Thing
2012年上映時間:103分
平均点:7.19 / 10(Review 139人) (点数分布表示)
公開開始日(2012-08-11)
ドラマ青春もの学園もの小説の映画化
新規登録(2012-08-08)【ヒナタカ】さん
タイトル情報更新(2021-01-17)【イニシャルK】さん
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監督吉田大八
演出山田一善(アクションコーディネーター)
キャスト神木隆之介(男優)前田涼也(映画部)
橋本愛〔1996年生〕(女優)栗原かすみ(バドミントン部)
東出昌大(男優)菊池宏樹(野球部)
大後寿々花(女優)沢島亜矢(吹奏楽部)
清水くるみ(女優)宮部実果(バドミントン部)
山本美月(女優)梨紗
松岡茉優(女優)沙奈
落合モトキ(男優)竜汰
浅香航大(男優)友弘
前野朋哉(男優)武文(映画部)
鈴木伸之(男優)久保(バレー部)
藤井武美(女優)詩織(吹奏楽部)
太賀(男優)風助(バレー部)
猪股俊明(男優)教頭
奥村知史(男優)屋上の男子
出演田口トモロヲ男(劇中映画「鉄男」より)(ノンクレジット)
原作朝井リョウ「桐島、部活やめるってよ」(集英社刊)
脚本吉田大八
喜安浩平
作詞高橋優「陽はまた昇る」
作曲高橋優「陽はまた昇る」
リヒャルト・ワーグナー〔音楽〕「ローエングリン」
主題歌高橋優「陽はまた昇る」
撮影近藤龍人
製作日本テレビ(映画「桐島」映画部)
集英社(映画「桐島」映画部)
WOWOW(映画「桐島」映画部)
読売テレビ(映画「桐島」映画部)
企画日本テレビ(企画・製作)
集英社(企画協力)
プロデューサー奥田誠治(エグゼクティブプロデューサー)
配給ショウゲート
特殊メイク梅沢壮一
編集日下部元孝
その他塚本晋也(映像協力 「鉄男」監督)
ネタバレは禁止していませんので
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139.《ネタバレ》 脚本がすごくよく出来ていて、映画でしか表現できないギミックが巧みに使われている。良く出来た映画だと思う。いつ出るかいつ出るかと思わせて結局最後まで一度も登場しない桐島。それでも、それが映画的には正解だと思わせるだけの説得力がやや弱かったよう思う。
ブッキングパパさん [インターネット(邦画)] 8点(2024-05-23 00:48:58)
138.《ネタバレ》 タイトルがもう、気になって気になって。『桐島くんが出てこない映画』って情報は入ってたけど、他は何も知らない状態。やっぱ永年指名手配の桐島聡から名前持ってきたのかなぁ?なんて思っていたところ、先日聡の方が出てきたので鑑賞。
同じ時間を、違う人物の目線で、何度も何度も繰り返す。なんか面白い。さっき声掛けたのはこの子達だったのか。みたいな多面的な捉え方だけでなく、あの場面をどんな気持ちで観ていたのか?とか。他人の目線では分からなかった本人の気持ちがよく分かる。上手い。

スクール・カースト上位・下位という大きなククリだけでなく、グループ内にも上位・下位があり、その表現がまた妙に生々しくて。私とは世代は違うんだけど『当時そういう気持ちになったわぁ~』と学生時代が懐かしく思い出される。
カースト下位の者が、上位の者の気持ちを汲み取り、機嫌を損ねないように気を使うところ。実果が表向き沙奈に気を使い、かすみには本音を話す。沙奈はトップの梨紗の親友ポジションを自負してるから、それを維持するための下位への行動が、まるで中間管理職。
カースト最底辺の映画部部長が、吹奏楽部部長と戦うところ。カーストの上下が曖昧どうしの戦いは、ある意味異種格闘戦のよう。その場所じゃなきゃダメな亜矢の言い分は、まるでCGアニメのピーピング・ライフのような可笑しさを感じた。
ちょっと顔が怖いのに優しい野球部キャプテン。カーストの上下がひっくり返ってる宏樹との関係も、どこか可笑しい。
桐島がキャプテンだったバレー部。戦力ダウンの責任を同じリベロの風助に擦り付け、練習名目で鬱憤をぶつける。

桐島がもたらせた衝撃。彼が並ぶ者の居ないカーストの絶対的トップなのが伝わる。自分の彼女にも親友にも事情を伝えず、突然全てを決めた桐島。本人不在のカースト下位たちが、勝手に右往左往しだす。
そして、思っていたのと全然違うスケールの結末に、この映画が大好きになった。あ、この映画の主人公は宏樹でなく前田だったんだ。
野球部キャプテンが宏樹に掛けた最後の言葉。一番に屋上を後にする風助の言葉。映画を撮り続ける前田の言葉。出来るのにやってこなかった宏樹のこれからが始まる。主題歌もまた良いんだわこれが。
K&Kさん [DVD(邦画)] 8点(2024-02-03 19:00:11)
137.《ネタバレ》 高校を舞台にした青春群像劇なのですが、わざとらしさがないのがいいです。先に出来事があるのではなくて、ありがちなディテールが積み重なった結果として出来事が動き出すような、地に足の着いたリアル感があると思います。登場人物は高校生なので、基本、地に足着いてないのが多いのですが・・・だからこそ学校という特殊な集団で起こりがちな出来事ってのは、本質的に面白いし、懐かしさを感じるものなのですよね。山本美月と橋本愛は雰囲気があって巧かったと思います。
camusonさん [DVD(字幕)] 9点(2023-06-21 19:34:59)
136.《ネタバレ》 結構期待して見たのだけど、普通の青春群像劇だった。
東大出が高校生に見えないし、山本美月の髪型が昔の工藤静香みたいだったのもよろしくない。
にじばぶさん [インターネット(邦画)] 5点(2022-10-25 11:34:13)
135.《ネタバレ》 神木くん以外、当時あまり知られていなかった若手俳優達が、今第一線で大活躍しているのが凄い。
桐島が最後まで登場しないのがミソで、その存在を巡って何故か周辺が右往左往している。
その中で学校内のカーストが描かれるが、なんか学生時代の嫌な記憶が蘇る。
映画部の描き方はオタクの集団みたいで違和感を感じた。神木くんと橋本愛のエピソードが切ない。
ただ、モテ男の東野君が実は生きる目標が見出せず、最後に一途な映画部の部長を少し羨ましく感じる場面は良かったと思う。
とれびやんさん [インターネット(邦画)] 6点(2021-08-08 22:31:36)
134.《ネタバレ》 見る前は正直もっと退屈するかもと思っていたが、意外に最初からすんなりと入ることができ、最後まで退屈することなく見ることができた。学校を舞台にした生徒たちの群像劇ということもあってか、見ていて「櫻の園」(1990年)を思い出したが、本作で描かれる高校生の日常はよりリアルで切実に感じる部分がありながらも、一方でどこかまったりとした青春映画という感じがあり、そのバランスも良い。このタイトルだとバレー部を辞める桐島を中心に話が進むのが普通だと思うのだが、当の桐島が一度も登場せず、退部の理由も結局明らかにされないまま終わるのはかなり斬新なプロットで、もうこれだけで本作は後世に残りそうな感じがする映画になっていると思う。もちろんそれだけではなく、登場する生徒たちが本当にどこにでもいそうな感じがするので、生徒たちそれぞれにさっきも書いたようにリアルさや切実さが感じられるのが本作の魅力になっているのではないだろうか。(生徒たちのなにかダラダラした感じも逆にリアリティを感じさせる。)同じ出来事を視点を変えて何度も描くという手法も映画ではよくある手法だが、やはり効果的に使われているし、やはりこういうのを映画というのだとあらためて思う。クライマックス、屋上でゾンビ映画の撮影をしている映画部の前に桐島を探しにきたバレー部が現れ、ひと悶着起こるところでバックに吹奏楽部が演奏するワーグナー「ローエングリン」が被さるのがとても印象的で、その後のラスト近くの菊池(東出昌大)と前田(神木隆之介)のやりとりがすごく良く、思わず、自分がこのくらいの年齢の頃は前田のような現実を見た考え方はできてなかったよなと妙に懐かしくなってウルっときてしまった。確かに見る人を選ぶ万人受けは難しい評価も分かれる映画だと思うが、見る前の不安が嘘のように面白かったし、見てよかったと思える映画だった。それに見終わって「鉄男」やロメロの「ゾンビ」に少し興味がわいた。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 7点(2021-01-25 00:21:52)
133.《ネタバレ》 ここでの評価が極端に分かれていたので、
興味を持ちました。実際に観て確かに評価の分かれる内容
ではありますが、自分的にはほのぼのとした青春の情景が
嫌いではありません。

もっとスクールカーストを露骨にどぎつく描いた作品か思った
のですが、意外とまったりとした青春映画という感じでした。
そもそも世に言われているスクールカーストというのもはたから
想像するよりも実態はこんな感じのものなのでしょうか。

鈴木先生とか他の学園ものと比べて、子供たちの演技にメリハリ
がなくだらだら感があったのですが、それは監督が過剰演技を
排除した結果なのでしょうか。まあこういうのもありなのかなと
は思いました。

この映画のキモはやっぱり、桐島君本人が全く登場せず(終盤に
映画部の連中が屋上に上がる階段のところですれ違うのが彼だと
いうことらしいですが)、彼がバレー部を辞める理由も明らかに
ならないまま話が進行するところで、やはり映画史に残るプロット
ではあると思います。

終盤のゾンビシーンは「カメラを止めるな」を彷彿とさせて、もし
かしたら、この映画からヒントを得たのでしょうか。

ところで一つひっかかったのは、バレー部は桐島君のワンマンチーム
のようで、それゆえ彼が抜けた影響が大きいという設定なのですが、
一方で彼のポジションはリベロだというところです。
バレー部の花形ポジションといえば長身のエースアタッカーであり、
小柄なリベロは日陰の存在。桐島君が校内の人気者という設定には
似合わないような気がします。スラリとした梨紗ちゃんにはやはり
長身男子ではないのでしょうか。(この頃の山本美月さんって
むちゃくちゃ可愛かったんですね)
桐島君がエースでその代役をさせられるのが久保君の方が良かった
のではないかと思うのですが、作者の意図を聞いてみたいです。

最後に、高校生たちがやたら使っていた「提出」という言葉。
これって今どきの高校生たちの言葉なんでしょうか。自分が
高校生の時には皆無でした。逆によく使った「サテン」とか
は全く使われないのですね。
キムリンさん [DVD(邦画)] 6点(2020-02-22 14:51:07)
132.テイストが80年代風で、それこそ映画顧問の先生の言ってる高校生生活の中でお前たちが感じていることを表現しろだった。登場人物のほとんどに感情投入口や共感ポイント反感ポイントがあるというのがすごいところ。自分の高校生活をしみじみさせるのもまた巧い。今となっては多くの出世した俳優女優が出演。皆良くも悪くも上手くも下手も個性を発揮してるが、売れそうな雰囲気をだしていた清水くるみ大後寿々花が今のところ出遅れているは残念。松岡橋本はあまちゃんに感謝。山本は今も昔も事務所に守られている。前野太賀、君らは5年後売れているよ心配せずに伸び伸び演技伸ばしてねと2019年の僕が12年の彼らに伝えてあげたい。
タッチッチさん [インターネット(邦画)] 7点(2019-09-13 10:16:15)
131.《ネタバレ》 青春映画の傑作。ラスト近くの屋上のシーンは感泣もの。そして、当時は無名の実力あるキャスト陣の揃いふみ。すごい。
にけさん [映画館(邦画)] 10点(2019-01-08 12:27:41)
130.《ネタバレ》 高校時代を懐かしむ映画かな?懐かしく、切ないなぁ。
当時はカーストなんて言葉なかったような気がするけど、こうしてみると昔も今もあんまり変わんない感じとか、一生懸命やるのが何かかっこ悪い雰囲気とか、自分なりに頑張ってたつもりだったけど、こういうの見ると全然頑張っちゃいなかったなぁ。
おっさんが見る映画じゃないかなと思いつつも、大後寿々花さんが高校時代のクラスの女の子になんとなく似てたから、ついつい見ちゃった。
Luckyoさん [インターネット(邦画)] 6点(2018-07-16 10:43:22)
129.《ネタバレ》 ウダウダ・グジグジの男陣とカースト意識むき出しで火花を散らしあう女陣、これぞゆとり世代の高校生活という感じだが、よく考えると自分のはるか昔の高校生活と大して変わらないことに気づかされました。現在は高校全入の時代で大学も選り好みしなければどこでも入れる状況なので高校生たちも個人の趣味や男女交際に没頭してる感もありますが、偏差値万能の自分らのころは入った(合格した)高校によって学生生活が変わってしまうといういわば高校カーストの要素が強かった気がします。そのころでも部活は学校体制から離れて個性を発揮できる場だったから楽しかったわけで、そう考えるとこの映画のキャラたちが持っているような部活カースト意識はなかったなあ。 確かに観る人によって評価の振幅が大きい類の映画だと思いますが、凝った構成の脚本と出演陣の最近の日本映画ではピカイチの自然な演技は秀逸の極みです。ただ唯一、神木隆之介の映画部部長だけはキャラ設定が臭すぎた感が否めなかったですね。今どきロメロ愛を熱く語り8ミリで映画を撮る高校生なんているかよ(いや、いるかもしれないけど)!30年前の映画青年みたいな語り口はちょっと不自然でしょ。思い返せば自分の高校時代にもこの部長を彷彿させる同級生の演劇部がいました、彼は今やこのサイトにも登録されている有名な声優になっています。
S&Sさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-07-12 00:56:46)
128.《ネタバレ》 桐島、部活やめるってよ ~生徒会・オブ・ザ・デッド~ 
劇場公開時、もしもこんなタイトルだったなら観客減っていたのか 逆に増えていたのか そこが気になる 
タイトル見て「阿保らしっ」って思った者は見ないだろうし、
逆にゾンビマニアの方々からは「一応チェックしとくかな」ってなり、全国に一千万はおるであろうゾンビファン⇒ つまり一千万の観客の援軍がゾンビの如く押し掛けたであろうという推測。(数字はあくまで推測。あくまで勝手な推測。)
3737さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2018-01-14 02:31:19)
127.え?これで終わり?って感じ
期待していたのに残念
へまちさん [DVD(字幕)] 4点(2017-12-08 10:44:10)
126.人を選ぶ作風だと思います。私にとっては他人事ではありませんでした。傑作です。
Donatelloさん [インターネット(邦画)] 10点(2017-07-17 00:45:59)
125.まぁよくできた映画だこと。これほどまでに日本のリアルな高校時代の雰囲気が出ている作品を他に知らないんだが。
精神的に未熟なゆえにすぐに反応して混乱して巻き込まれてしまい、それでいて若いから勢いで突っ走って階段を駆け上がったりできる。ああ若いころこうだったなぁと感慨深く想える稀有な傑作。
とりわけ印象につよく残ったのは、性格の悪いというか裏表のありすぎる女子で、あとさき考えずに毒舌セリフを吐くシーンというのはありそうでなかなかないかもしれない。みんな映画では女の子を美化したがるから当然といえば当然。橋本愛の存在もこの映画の魅力をひきたてている。
傑作だからといって高い点数ではないところが興味深い。みんな夢を見たいのかもしれない。
mhiroさん [地上波(邦画)] 6点(2017-05-03 20:06:33)
124.噂通りに面白かったです。でも何が面白いのかよくわかんないとゆーか、観てる間は、正直、学生のしょーもない出来事を観てるだけで、このストーリー自体は面白いとは感じませんでした。ただ、僕はたまに映画を観ていて時間をチェックすることがあるんですが、この映画は、始まってすぐから終わりまで、全く時間が気にならなかったばかりか、もっと続けてほしいとさえ思ったので、それはつまりこの映画を面白いと感じていた、と後になって分析したんです。特に学園青春映画がそんなに好きな方じゃない僕が、なんでそれほど集中できたかとゆーと、この映画の圧倒的なリアルさからくる臨場感に、もうとっくの昔に卒業した学生気分が蘇ったとゆーか、なんか学生に戻って教室にいる感覚になってきたからです。で、その自分がいる学校で起こった出来事を観てる感じ。それと同時に、自分の学生の頃を色々思い出してくるんです。それは恥ずかしい事だったりあんま思い出したくない事だったりするんですけど、逆にそれを思い出す作業がなんか心地いい。苦じゃない。学生時代、楽しいこともあったけど、嫌なこともいっぱいあって、その嫌な思い出が浄化されていってるのかな。よくわかんないけど。でも映画を観てて、こんな不思議な気分になるのも珍しく、映画が何を表現してるのか、何が言いたいのか、終わった瞬間に、全然わかんないんだけど、でもこの学生感覚はなんか痛いほどよくわかる、そんな映画でした。
なにわ君さん [DVD(邦画)] 10点(2016-11-27 11:15:56)
123.高校時代を思うと懐かしいような、そうでもないような複雑な感じですね。バトミントン部の二人は好印象です。
群像劇が好きでなはいので、評価は低いです。
あきぴー@武蔵国さん [DVD(邦画)] 6点(2016-11-16 10:57:09)
122.邦画特有のわざとらしさが少なくなっていて、好感がもてましたが少しわかりづらいかな。。
HRM36さん [DVD(邦画)] 6点(2016-04-04 11:21:30)
121.《ネタバレ》 小説も読んでたんですが、学校カーストとか懐かしいなくらいの感想しかありませんでした。
映画は映画ならではの切り口や表現、台詞回しが良くできていてかなり楽しめました。
登場人物全員もやもやとした欲求不満を抱えながらラストの屋上のシーンでの立ち回り。
高校の頃は超体育会系かつ映画好きだったんでどっちの気持ちもわかるなぁ。
高校の頃はロメロとかヤコペッティとかフルチとか好きで、知らないやつらは損してると思ってたけどそんなことは全然ないんだなぁ。
部活動も自分たちにとっては絶対的なものだけど、広い世界からみたらほんとちっぽけでたいしたことじゃないんだよねぇ。
どんな高校生活を送ってきたかによって、この映画の観方が変わってくると思いますが、僕は高校の頃を冷めた目で観ることができました。
CBパークビューさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-12-30 09:20:18)
120.《ネタバレ》 前半の同じ状況を異なった視点から見せる幾つかのシークエンスではマルチカメラで撮っているかのように俳優さん達の細かなアクションを再現している演出は、若くて繊細な登場人物達の内面を丁寧に描いているようで好感が持てました。

社会人の人間には友達が部活を辞めて周りの仲間がドタバタと必死で走り回っている姿に「平和だな~」とか「学生は良いよな~」とか思ってしまうかもしれませんが、学生時代を振り返ってみるとこれはこれでかなりの重大事件なのは理解も出来てしまいます。
20代には「渡辺、現金でマンション買ったってよ」だったり、40代には「吉田課長γ-GTP300超えたってよ」って感じなのかもしれません。

学内のヒエラルキーを部活や運動神経、容姿等に基準を置き、それらの高い者に迎合するのが普通で、そうでない者はマイノリティーとして独自のコミューンの中で過ごしていく描写も説得力が有るように思いました。
見ようによっては社会の縮図とも写ってしまいます。

そんな中で野球部キャプテンの飄々としたキャラクターは良かったです。
きっと彼は運動神経抜群であると同時に、進むべき方向を見失っている宏樹が野球部に戻って来るのを見届けてから引退を考えていたのではないかと思いますし、それを彼に緩く導く事が最後の仕事であり、それが野球部と宏樹の為に自分が出来る事と考えていたのかもしれません。
個人的なキャプテン贔屓の解釈でも有りますが…。
そんな想いを隠して「ドラフト発表まで引退しない」と、はぐらかして言える彼はやはりキャプテンの器ですし、学生の頃の一学年の違いの大きさを思い出さしてくれる所にもまた説得力を感じてしまいます。

桐島と前田というヒエラルキーの対極にいる2人が周りの迷惑を顧みずに取った行動の結果、桐島の描写はないので判りませんが前田が事後に見せる輝いた表情は間違いなく勝ち組のそれですが、逆に桐島一派の混乱は彼への依存度の大きさと彼等の主体性の無さを表していて話の中心である彼等がその他大勢以外の何者でもないといった見せ方は良かったと思います。

丁寧な演出で展開されていたと思いますが、前田と宏樹の屋上での会話に象徴されていた様に全体を通して抽象的とまではいかない迄も具体的表現はあまり無いですし、ラストも8回サスペンデッドでいきなりアナウンス無しでゲームセットのような淡白な感じの終わり方なので、それ程印象には残らない作品になってしまったようにも思えました。
しってるねこのちさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-12-29 02:24:10)
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【点数情報】

Review人数 139人
平均点数 7.19点
000.00%
100.00%
221.44%
342.88%
453.60%
51410.07%
61913.67%
73323.74%
82820.14%
91611.51%
101812.95%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.55点 Review9人
2 ストーリー評価 5.31点 Review19人
3 鑑賞後の後味 5.94点 Review18人
4 音楽評価 5.57点 Review14人
5 感泣評価 4.00点 Review12人
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