1. 今宵、フィッツジェラルド劇場で
アルトマン作品は今まで『ゴスフォード・パーク』くらいしか観たことがないので偉そうに語る口は持ち合わせていないけれど、やっぱり群像劇は面白いなぁ。登場人物が入れ替わり立ち代り出てきて、みんなそれぞれにドラマがある。巨匠には失礼ながら三谷幸喜作品のノリを思い出してしまったけど、三谷作品と大きく違うのは登場人物たちの「人生の重み」。今日が最後の舞台という設定も作品に重厚感を与えています。最後はちょっと甘くほろ苦く、余韻を残しながらフェードアウト。しびれます。スケールの小さな作品なんだけど、こういう映画は大好きなので大甘で9点。 [映画館(字幕)] 9点(2007-05-14 23:51:38) |
2. コラテラル
《ネタバレ》 最後の30分くらい以外はだるだる。こんな感想を持ってしまった最大の原因は、最初の殺人をミスったヴィンセントに対して、実は大した殺し屋じゃないんじゃないかという疑念が最後までついて回ったからだと思う。こういう最初からオチが約束されているタイプの映画は、どうやって最後までテンションを維持させるかが作品全体の印象を大きく左右させると思うんだけど、なんていうか、それができていない失敗作のような気がするんだよなぁ。 5点(2004-11-07 14:16:48)(良:1票) |
3. コールド マウンテン
作品の出来以前の問題として、今この時勢に戦争というものの無意味さ・悲惨さを直球で映像化したスタッフを賞賛したい。奴隷解放運動などという大義名分があっても、兵士たちの残虐性に何の違いがある訳でもない。戦争は人間から愛する人を奪い、人間性を奪うだけなのだ。こんなに良い問題提起をしておきながら、お約束のラストでお茶を濁してしまったのがもったいない。名作になり損ねた作品。 7点(2004-05-23 02:53:39) |
4. コラテラル・ダメージ
個人的な好みとしてお金出して観に行くタイプの映画じゃないのですが、試写会で観る機会がありました。やっぱり私の好みは揺らぎませんでした。この作品ある事情があって話題に上りましたが、そんな事情がなければほとんど注目されないレベルだと思う。事件直後の自粛期間の間に、編集に手が加えられたとしか思えないテロリストの顛末。これ本当は「テロリストたる所以の事情」という隠されたテーマがあるような気がするのですが、どうでしょうか。まあ、不運な作品でしたね。 4点(2004-03-11 12:57:23) |
5. ゴスフォード・パーク
これはおもしろい。小学校の頃読んだアガサ・クリスティの小説を思い出しました。なんというか、ロマンがあるんですよね。「犯人は誰だ!?」と血眼になるのは面白くないでしょう。映画の筋書きに身を委ねて登場人物たちと一緒に翻弄される方が心地よい。 8点(2003-11-20 23:18:51) |