361. 影なき男(1934)
ニックとノラの夫婦漫才調のやりとりが素敵ではありましたが、事件の謎解き部分は人物過多のわけわかめ(死語)状態で名探偵コナンのような「犯人はこの中にいる」からの結末にホワイトキック(死語)でした。本作が好評でシリーズ化され5作作られたというのにはおったまげ~(死語な筈)であります。 [DVD(字幕)] 6点(2022-03-22 01:23:02) |
362. 笑う男(1928)
「恐怖と幻想の世界」の中の1本で写真からおどろおどろしい怪奇ものとして手つかずだった作品。 17世紀イギリスにおいて謀反人として処刑された男の幼児が父の愚行を一生笑うように子供の人身売買組織に笑い顔に整形され捨てられるという冒頭の展開にこれは復讐譚なのだろうか? 旅芸人の一座に拾われた幼児が拾った乳児(盲目だった)に対する心遣いに涙が滲み「えっ?」 一座のスターに成長した二人のいたわり合う純愛模様に、笑わせるのと笑われる違いに悶える姿に、座長の慈愛に、横暴極まりない王家の遣り口と闘う姿に、ハッピーエンド、バッドエンドの予想がつかないテンポの良い展開に手に汗握る硬直状態。 何度も泣かされた中で一番泣かされたのがジャーマンシェパードのホモ君。鑑賞史上最も男気ある犬の君に加点。泣き納めだったラストショットが目に焼き付きます。 恐怖も幻想も無い人間ドラマ文芸作品として極上の逸品です。 [DVD(字幕)] 10点(2022-03-21 18:20:45) |
363. グリフターズ/詐欺師たち
狡っ辛い男、アバズレ女、畜生にも劣るゲス婆。演者の好演もあって血圧上がりまくりでありました。大がかりな詐欺話でない、と言うかそもそも詐欺でもないしょうもないグダグダ話の脚本にも呆れます。役者魂を感じたアネット・ベニングに加点。 [DVD(字幕)] 3点(2022-03-21 01:09:26) |
364. 恋しくて(1987)
「大混乱」ハワード・ドゥイッチ監督作ということで鑑賞。主人公はワッツでしたね。分かりきってる強がりが痛々しいと言うか甘酸っぱいと言うか。青春恋愛ものの良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2022-03-21 00:56:11) |
365. マイヤーリング<TVM>
アナトール・リトヴァク監督による1936年版をリメイクしたTV映画。シャルル・ボワイエ、ダニエル・ダリューの濃い風貌でのコッテリ演技に対してメル・ファーラー、オードリー・ヘプバーンは至極薄味で怒りに囚われる事は無いものの、盛り上がりません。 [DVD(字幕)] 5点(2022-03-19 20:03:44) |
366. 駆逐艦ベッドフォード作戦
《ネタバレ》 リチャード・ウィドマーク、シドニー・ポワチエ共演とくれば「復讐鬼」のような対決を大いに期待したのですが、共に灰汁に欠けて手に汗握れません。チープ感漂う映像でのメリハリない展開をボーッと観ていたせいかソ連船が核を搭載していたのが分からず(恥)、ラストショットで「あ~、そういう事か~」という体たらく。ミサイル発射ボタンを押しちゃったというのに、そんなアホな話があるかいな、いやしかし、ありえないとは言い切れない。思いがグルグル巡ったところに加点。 [DVD(字幕)] 6点(2022-03-18 19:53:50) |
367. ウェイティング・バーバリアンズ 帝国の黄昏
アメリカの先住民に対する仕打ちを始めとする、この星誕生以来あちらこちらで繰り広げられた、「力だけが正しい」お話。文明の劣っている者に対する蛮族呼ばわり。どちらが蛮族なのかを澄ました顔のジョニー・デップが見せてくれます。マーク・ライランスはまり役ではありますが、予定調和であってテンポの悪い展開にウツラウツラしながら何とか完走。 広大な砂漠の風景が問いかけてくる、ラスベガスのような街並みになるのが幸せなのか、このままが幸せなのか、考えさせられたところに点数の全てを。 [DVD(字幕)] 5点(2022-03-15 16:20:20) |
368. 新・猿の惑星
インパクトに欠けるありきたりなキャラクターが繰り広げるありきたりな展開ながら、まずまず楽しめました。 「いずれはと言いながら何もしない」台詞に+1点。 [DVD(字幕)] 6点(2022-03-14 16:39:03) |
369. マーズ・アタック!
以前に観ているのですがジャック・ニコルソン出演以外記憶無し。 豪華キャストの中でシルヴィア・シドニー86歳のお姿が拝めるとは奇跡的で無限へぇ。笑顔に往年の面影があり、美味しいところを持っていったラストパフォーマンスに大拍手。 問答無用の殺戮集団火星人は突き抜けぶりに笑わされ、且つ、アメリカの建国に於ける先住民に対する仕打ちそのもので萎える部分もありました。 今度は記憶に留まるであろう怪作です。 [DVD(字幕)] 8点(2022-03-14 16:20:10) |
370. 最後の谷
30年戦争時の寒村を舞台にした物語。拷問を悪魔払いと称するのを始めとした宗教家の傲慢さ以外に印象に残るものは無く、端正な台詞回しではあるものの、毒気が薄いマイケル・ケインもいまひとつ。ナイジェル・ダヴェンポートがもう少し話に絡んでくれれば盛り上がったのに。全編通して歯痒さがある惜しい作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2022-03-14 16:04:06) |
371. 続・猿の惑星
現在の紛争模様を見聞きしていて、荒唐無稽なバカ話には思えず、始終息を詰めて観ていました。 子供や孫の世代が陽の光を浴びず地底人として生きなきゃならんのか、エトセトラ、エトセトラ。考えさせられた作品です。 [DVD(字幕)] 8点(2022-03-11 03:24:05) |
372. ノックは無用
《ネタバレ》 アン・バンクロフト映画デビュー作ということで鑑賞。21歳のお姿は、恐れながら、妙に老けていて尚且つ垢抜けていなくて微妙でした。しかし、心底ビックリした主演リチャード・ウィドマークの相手役として見劣りしない存在感は流石であります。本作でのウィドマークは至極イイ人で身構えていたのに肩透かし。思ってもいなかったコワイ系の話でしたが、マリリン・モンローの一本調子な演技に怖さ半減白けました。まさかの共演お宝映像に「ありがたや~」の7点 [DVD(字幕)] 7点(2022-03-09 01:47:34) |
373. 大混乱
アネット・ベニング映画デビュー作と言うことで鑑賞。可も無し不可も無しの薄い存在感でありました。横山たかし・ひろしのようなダン・エイクロイド、ジョン・キャンディ。ドタバタ模様に笑わされ、ちょっぴりホロリとさせられ、頭とお尻が禿げた巨漢熊のド迫力に驚かされ。なかなかに楽しませて貰えた作品です。 [DVD(字幕)] 7点(2022-03-08 16:29:38) |
374. 真夜中の銃声
脚本がお粗末に過ぎます。クリスティン・スコット・トーマスは目を瞠る美しさではありますが、身勝手で浅はかでしょうもない人物像で、絡む男性陣も枕を並べて討ち死にのような魅力皆無の者ばかり。時代背景も思わせぶりなだけ。サスペンスの「サ」の字もありゃしない。画面がパッと華やぐアン・バンクロフトの貫禄十分のお姿に加点。 [DVD(字幕)] 3点(2022-03-08 04:06:44) |
375. 永遠の門 ゴッホの見た未来
凝ったカメラワークでの映像美に魅入っただけで終わってしまった作品。37歳ゴッホを違和感無く演ずる63歳ウィレム・デフォーには大拍手。 [DVD(字幕)] 6点(2022-03-06 23:22:21) |
376. 手錠のまゝの脱獄
《ネタバレ》 脱獄ではなくて逃走話。いがみ合いながら絆が深まってゆくというのは予定調和で淡々と眺めていたところでの子供の登場に仰天。その子の母親によろめきドラマに話が向かうのかと思いきや。当時の世相を浮き彫りにさせる彼女の言動は本作MIPで見事な脚本に唸ります。ヒトとヒトとの繋がりを世に問うた名作です。 [DVD(字幕)] 8点(2022-03-06 22:54:29) |
377. 王様と私(1956)
大勢の婦女子を床に這いつくばらせる以外に王としての威厳が何も無いイキったニイチャンにしか見えなかったユル・ブリンナーに興醒め。話も他愛なく退屈。最後の演出(リプレイタイム)に点数の全てを。 [DVD(字幕)] 5点(2022-03-04 16:43:09) |
378. 賭場荒し
7人の男女がモンテカルロカジノ大金庫から400万㌦盗み出すお話。長年に亘って計画を練ったエドワード・G・ロビンソン、実働部隊リーダーのロッド・スタイガー。思わぬ展開から明らかになった二人の因縁にホロリと。警備の緩さに「ん?」となったものの、なかなか手の込んだ作戦にハラハラさせられました。「なんじゃそりゃ!」な結末に苦笑いでありました。 [映画館(字幕)] 7点(2022-02-27 21:37:40) |
379. 海の狼(1941)
「天国で仕えるより地獄で統治するほうがましだ」ねじくれ曲がった性根の船長演ずるエドワード・G・ロビンソン、通常運転のオレ様暴君ぶりに加えてやさぐれた風貌に凄みがありました。相対するヤンチャなジョン・ガーフィールドと理性的なアレクサンダー・ノックスとの絡みは見応えがあったのですが、アイダ・ルピノの大根芝居に都度テンションが下がったのが残念。 [映画館(字幕)] 6点(2022-02-27 21:08:22) |
380. 無頼の谷
ラング、ディートリッヒ、西部劇に興味湧いての鑑賞。監督持ち味のヒリヒリした床屋でのファイトやキレの良い展開に期待が持てたのですが、チャカラック到着以降ディートリッヒが出張ってからは流れが澱んでしまって。悪人面(スンマセン)アーサー・ケネディとジーンズ姿がオバチャン(申し訳ございません)なディートリッヒのロマンスもサッパリでありました。 照明の件でディートリッヒ VS ラング 揉めに揉めたそうで、そっちのほうにスリルとサスペンスを感じるところです。 [インターネット(字幕)] 5点(2022-02-26 18:13:53) |