41. ナチョ・リブレ/覆面の神様
笑いもユルイがそもそも全体的な構成がユルユル。子どもと一緒に観ても安心という点では良かった。が、特にプロレスファンでもない私にとってはジャック・ブラックの百面相以外に観るべきものがなく、演出やプロットの荒さだけが印象に残った。勧められて観ただけにちょっと残念。ちなみに一緒に観ていた小中学生には、意外にもナチョよりヤセが人気だった。 [DVD(吹替)] 4点(2012-01-08 10:01:23) |
42. クレイジー・ハート
《ネタバレ》 ジェフの歌は予想以上に良かった。本場のブルーグラス・フェスを見たことあるがもっとグダグダのおっさんがいっぱい登場していた(笑)。いやむしろこの映画に足りないのは正にそのグダグダの修羅場感かも知れない。話の展開が一々予想通りで綺麗にまとまりすぎな印象で、ジェフのカントリー歌手デビューPVかと思うほど淡泊な印象。あっさり完了したアル中からの更正も、その後のとんとん拍子の成功も、あまりにも淡々と描かれていて拍子抜けした。オスカー受賞に異論はないが、還暦近いオジサン達に現実の厳しさを叩きつけない甘い映画なのかも知れない。ラストで元鞘に戻らないのが救い。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-25 23:33:59) |
43. パニック・ルーム
《ネタバレ》 またジョディが頭脳プレイで勝つパターンか。もう絶対そうなるって分かってる安心感半分、退屈半分。我らがスーパーガール・ジョディの見せ場を作るためのしわ寄せとなった数々の突っ込みどころをスルーする心の余裕があれば楽しめます。犯人達の隙を突いて一瞬外へ出るシーンは本気で心臓がバクバクしました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-06-11 01:37:55) |
44. タイタンの戦い(2010)
小さい頃映画館で見た旧作では、メデューサのシーンにものすごくハラハラドキドキした覚えがあり期待していたのだが、スピード感がある割にたいして怖くもハラハラもしなかったので残念。妖怪ババア三姉妹も前作の方が気味悪さが際だっていたような。こういうのって映像技術の問題じゃないんだなあというのがよく分かり勉強になりました。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-06-10 17:25:22) |
45. バージニア・ウルフなんかこわくない
《ネタバレ》 婚約中のカップルにとっては、まさに悪夢のホラー映画。最初から最後まで醜悪な夫婦ゲンカを延々と見せつけられ、結婚に関して夢も希望も失せる話だが、キワ物見たさでつい最後までぐいぐい見てしまう。4人の登場人物がそれぞれにタイプの異なる不快キャラなので、いかに醜悪な人間を演じるかという意味で名優達のこれでもかという力の入った競演を恐る恐る拝見させていただいた感。特にリズの毒気が凄まじいので再見するならよほど元気な時でないと無理。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-06-10 17:15:22) |
46. しあわせの隠れ場所
《ネタバレ》 リー・アンがマイケルを拾い助けるシーンの展開の唐突さに「は?」と思ってしまった。話が進むにつれて彼女の男気溢れるキャラの魅力がじわじわと見えてきて、あの唐突な行動さえも彼女らしさとして納得できるようになるのだが・・。実話ベースにしてはほとんどファンタジーかと思うほど極悪人が存在しない出来過ぎな展開で、子供に見せることを意識してあくまでもお行儀良く作られている印象は否めなかった。それでもところどころ面白いシーンがあり、特にリー・アンがアメフトのコーチングをするシーンは痛快! [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-06-04 23:45:35) |
47. 百万長者と結婚する方法(1953)
マリリンの天然コメディエンヌぶりが本当に可愛い。盛りを過ぎれば劣化を囁かれるばかりのイケメンと美女にとってコメディこそが長生きへの道なれば、今時の若い可愛い子ちゃん達(死語)もマリリンに学ぶべき! [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-05-29 15:37:14) |
48. 初恋のきた道
《ネタバレ》 イモ娘あふれる農村の中にあってチャン・ツィイだけが異様に垢抜けていて、掃き溜めに鶴、いや孔雀か!てな違和感はあるものの、自然の彩りが美しい農村の背景をもってくればあら不思議、完璧に絵になってる。この完璧すぎる美の調和はチャンのPVと言われても仕方がない。しかし、純朴な村娘の初恋にしては、やりかたがあざとい!憧れの人を遠くから眺めているだけで飽きたらず、すれ違ってカゴを拾わせるなんて策を弄するところなんざ、素人とは思えない!ここまであざとい展開を、ひたすら健気で一途な気持ちの表れと見せてしまうチャン・ツィイの笑顔、ヤバイです。なんですかあの、緊張と嬉しさでどうにも緩んでしまう頬が見えるような、可愛い過ぎる誘う背中は!反則でしょう!悔しいけど完敗です。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-05-12 14:26:26) |
49. 日の名残り
執事という仕事が、使用人と呼ばれる職種の最高峰として誇りをもつことのできた時代。あらゆる感情を押し殺してその職務を全うしようとするバトラー魂と一人の人間として揺れ動く感情との内面の葛藤を、非常に繊細な抑えた演技で見せたホプキンスはさすが。レクター博士よりよほど深く重く複雑な心理描写が求められるこの役こそ、彼の代表作と言っていいのでは。感情のままに突っ走る若い使用人カップルを見送る2人の心の内を思うと大人でいることの切なさにキュンキュンする。観る方も有る程度大人じゃないと良さを味わえない極上の一作。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-05-12 14:25:29)(良:1票) |
50. ドラキュラ(1992)
《ネタバレ》 個人的にはゲイリー・オールドマン大好きなんですけどね。さすがに小娘が惚れるにはジジイすぎるでしょう。ウィノナの隣にいると老人介護モノ(なんてジャンルはないだろうが)に見えてしまう。それでも、幼い頃から密かに抱いていた「吸血鬼に血を吸われると気持ちいいらしい」という妄想が、この映画を観てさらに深まりました。噛みつかれてるのに恍惚顔。痛そうなのに気持ちよさげ。いやー、ドラキュラものの不朽の人気って、結局このエロ要素がキモなんだよね。特に女性なら誰でも自分が憧れている役者がドラキュラ役となったら観ずにはいられないはず。キャー、私も噛んでー!!って。(笑)男性なら逆にドラキュラに感情移入して憧れの女優に噛みつきたい妄想に浸るんでしょうし・・ということはこの作品の場合、老いて尚お盛んな爺さん達の妄想にジャストミートしています。シニア施設に常備したら大人気の1作となることでしょう。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-04-30 16:28:00) |
51. 地球が静止する日
《ネタバレ》 おなじみハリウッドの「地球防衛軍アメリカ」自虐映画。ただ、人間は一度滅びた方が地球のためだ、ということが子供にもよく分かるという点では、それなりに教育的価値のある一作である。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-02-16 14:20:35) |
52. イントゥ・ザ・ワイルド
《ネタバレ》 生い立ちはともかく、旅立ち以前の主人公をとりまく環境は充分恵まれているように見えたので、このような壮大な計画を実行に移す動機としては若干疑問が残った。しかし旅の途中での出会いと別れのエピソードはそれぞれに味があり、2時間半という長尺が気にならなかった。話が進むにつれ、自分に向けられた愛情を頑なに拒絶し、多くの人の気持ちを傷つけることも厭わず我が道を行く主人公の若さ故の傲慢さが、どんなふうに実を結ぶのか結末を知りたいという気持ちになっていった。そして、彼が孤高の旅路の果てについに得た英知が「人は一人では幸せになれない」という真理だったという完璧なカタルシス。 予備知識ゼロで観たが、実話ベースにしてはあまりにも都合良く出来過ぎな展開と思える部分もあったものの、映画としてのエンターテイメント性を考えればかなり上出来だと思う。監督ショーン・ペンの今後に期待。餓死寸前(?)まで身体を張った主演のエミール・ハーシュの役者魂にプラス1点献上。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-02-16 14:08:40) |
53. イースタン・プロミス
100分でこの濃さはすごい。クローネンバーグと言えばエログロドロドロ系をつい想像してしまうが、この作品は全編を通じバイオレンス色は強いものの何故か端正な印象。それぞれの人物描写もストーリー展開もよく練られていて、100分まるまる濃密な描写が続く緊張感が心地よい。ところでヴィゴのスーツ姿はとんでもなく美しい。それだけでも眼福なのだが、サウナでの全裸死闘シーンというおまけ付き。やっぱりこの中味があってこそ衣装も決まるのだなぁと妙に感心。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-03 14:51:14) |
54. カリートの道
なんかこういう任侠もの、邦画にもなかったっけ?アル・パチーノが高倉健に見えた。パチーノはどんな役をやっても魅力的だけど、このカリート・ブリガンテは特に「どんなにかっこよくても絶対惚れちゃダメ」系男の最高峰としてはまり役だと思う。うわごとですらシビレます。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-02-03 14:25:15) |
55. アバター(2009)
《ネタバレ》 偏頭痛持ちには禁忌と聞いたので、普通に2Dで観た。ダンス・ウィズ・ウルブスをベースに、ナウシカともののけ姫とラピュタと・・あとナニ? あ、スターウォーズエピソード6か。しかしアメリカ人は侵略戦争と「俺たちの正義」ものが好きだね~。CGがウリの映画と聞いていたので(確かに一見の価値在り)、最初の方に出てきた実写の俳優達も全部CGかと思って「すっげーリアルだなぁおい!!」と無駄に感動してしまったアホは私だけ? [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-02 10:24:42) |
56. マイ・フェア・レディ
《ネタバレ》 イライザの親父の「運が良けりゃ」はチキ・チキ・バン・バンの「栄光のバラに」を思い出させるコミカルさが楽しい。こういうスーダラ節的なおやじキャラって万国共通なんだろうか…。それよりもまたか!と思ったのが、うら若き純粋無垢な乙女が同世代のイケメンをさしおいてかなり年の離れたのオッサンに熱を上げる、というオードリー得意のファザコンベースな役どころ。かの時代の流行りだったのか、いやいつの時代も「若い生娘にモテモテなチョイ悪な俺」が妄想激しいオヤジの夢であることに変わりはないが、かつてはいわゆる玉の輿こそが女性にとって成功人生の王道として広く社会的に認知されていたということだろうか。それにしても長かった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-01 23:56:34) |
57. ジャッキー・ブラウン
ながっ!!と何度思ったことか。観客にその長尺を気付かせる時点でその映画の評価がほぼ決まってしまう。タランティーノ作品でよくある登場人物のキャラクター描写の一環(?)とも思えるダラダラ続く会話シーンはむしろ好きなのだが、この作品ではそういうシーンはあまりない。にも関わらず妙に話の展開が冗長すぎて少々退屈した。そもそも、男前な女が主人公の映画が大好きなのでジャッキーにもそういうキャラを期待していたのだが、レディースの頭崩れが女の情念を語るような演歌っぽいキャラ設定で、どうにも好感が持てず感情移入できなかった。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-02-01 16:52:32)(良:1票) |
58. ザ・ロック
頭が切れるはずなのにおよそ合理的とは思えないハメルの言動にでっかい疑問符が付いたまま話が進行するのがなんとも鬱陶しいが、アメリカ人らしい「俺こそが正義」イデオロギーにのっとればこんなものかと渋々納得。しかし外人のハゲのフェロモン指数の高さは異常。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-01 16:14:07) |
59. ジェイン・オースティンの読書会
《ネタバレ》 オースティン作品自体を1作しか読んだことがないので、これはやはり実際にオースティンマニアだとか作品の多くを愛読しているような人が観ればもっと楽しめるのでは?と思いつつ観た。でも、最期まで観た結果、あえてオースティンの長編を何冊も読了してから再度この映画を観ようという気にはなれなかった。知的なムードとこじゃれた演出でオトナ女子の心をつかむお洒落映画にまとめたかったのかもしれないが、残念ながら生き方が憧れの対象になるような女性キャラが一人もいない。自分勝手で魅力のない出戻り夫なんていらないし!傷心の女友達にお慰みとして見知らぬ男を押しつけるとかあり得ないし、それをさも女の友情のように思って悦に入ってる女たちに違和感を覚えた。ちなみにこの映画を人に勧められたことをきっかけに実際に某ジャンルの読書会を主宰するようになった。(苦笑) [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-10-29 22:25:37) |
60. 落下の王国
《ネタバレ》 オープニングから映像美にうっとり。見た目は愛くるしくて無垢なアレクサンドリアだけれど、失恋を受け止めきれずに死のうとするロイに対し、その空想の中で彼を踏みとどまらせて救った彼女の方がずっと強くて大人。冒険ストーリーはなかなか面白かったのに、肝心なクライマックスの対決シーンが何とも迫力に欠けてちょっと残念だった。それにしても、弱い大人の病んだ行動とはいえ、幼い子供が嫌がるストーリーをあえて語って泣かせるのってとても残酷で、見ていて心が痛かった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-10-21 15:41:14) |