1121. 肉弾鬼中隊(1934)
《ネタバレ》 男臭いヴィクター・マクラグレンの持ち味は発揮されていたものの、血沸き肉躍るイメージの邦題に全くそぐわない淡々とし過ぎている物語に感情が高ぶらなかった。「七人の侍」(未見)が本作の影響を受けているそうで、黒澤監督が感動を受けたというのに意外な思いが。 [DVD(字幕)] 5点(2019-07-25 15:14:19) |
1122. 紐育の波止場
《ネタバレ》 ジョージ・バンクロフトの持ち味なのか、本作でも俺様キャラ炸裂に苦笑。展開が性急過ぎるのと登場人物全てがやさぐれ感満載でメロドラマとしての味わいが乏しい。結末が示す二人の明日への希望は私には実感出来なかった。 余談ながら、サイレント作品に於ける怒りの表現での凄い形相で手足激しく振り回す姿に笑わされる。今作では宿屋の女将さんの怒りっぷりに大笑い。「そんなに怒らんでも」 [DVD(字幕)] 5点(2019-05-07 23:45:33) |
1123. 血と砂(1922)
《ネタバレ》 闘牛とは人間がよってたかって牛をなぶり殺しにするイメージを持っていて、闘牛士に熱狂する感覚が分からない私。闘牛士としてのヴァレンティノに惹かれる事は無かった。ベティ・デイヴィス、バーバラ・スタンウィックを遥かに凌ぐニタ・ナルディの悪女ぶりは特筆ものであり、当時のヴァレンティノファンの憎悪を一身に浴びてたんじゃないだろうか。彼女の毒牙にかかって滅んで行くヴァレンティノのヘタレっぷりはなかなかの見応え。学者と山賊は蛇足なキャラに思えた。 [DVD(字幕)] 5点(2019-04-28 01:47:46) |
1124. アタック・オブ・ザ・キラー・ドーナツ
トマト⇒ドーナツの順番での鑑賞が良かったのか、結構楽しめました。キラードーナツ達の文字にしにくい唸り声(?)はキラートマトを思い起させます。38年の歳月で進化した映像技術なのか、整列したドーナツが身を捻って睨みつける(?)姿はトマトには無い不気味さでありました。登場人物及びストーリーもおおよそ筋が通っていて笑える部分もそこそこありました。音楽もいい感じです。ラストシーンが無駄に長いのが難点かなぁ。それと汚いシーンがあるので、ドーナツ食べながらの鑑賞は避けたほうがよろしいかと。 [DVD(字幕)] 5点(2019-04-26 16:54:07) |
1125. ザルツブルグ・コネクション
ナチス協力者リストをめぐり各国スパイによって繰り広げられる争奪戦。チープ感満載で盛り上がらない。主人公と未亡人アンナに芽生えたロマンスは観てるこちらが恥ずかしくなる。なかなかの題材で美しい街並みが舞台であるだけに残念。失笑モノの謳い文句「フレンチ・コネクションに続くコネクションシリーズ第二弾」に作り手の気迫の差を感じるところ。 [DVD(字幕)] 5点(2019-03-25 13:52:37) |
1126. さよなら、僕のマンハッタン
親子関係が現実離れが過ぎてついてゆけなかった。魅力のカケラもない尻軽娘に呆れ返る。 [DVD(字幕)] 5点(2019-02-18 00:25:22) |
1127. ダウンサイズ
小さくなった人間が従来通りの住環境で暮らしているところの違和感が最後までついてまわりました。物語は途中から迷走して結局何が言いたいのか分からない尻すぼみな作品。 [DVD(字幕)] 5点(2019-02-18 00:13:12) |
1128. ストレンジャー(2010)
キャッチコピー「一人の訪問者がこの街の静寂を引き裂いてゆく」に、コリン・ファースの虫も殺さぬ顔して悪の限りを尽くす姿を思い浮かべ興奮したのですが。ちゃらんぽらんじゃないけれど「ちゅーーーーとはんぱやなぁ」としか言いようのない役どころで、ストーリーもまた然り。嗚呼残念。唯一印象に残った要チェックのパトリシア・クラークソンに点数の全てを。 [DVD(字幕)] 5点(2018-11-30 16:03:16) |
1129. 忘れじの面影(1948)
ジョーン・フォンテインの見惚れる清楚な美しさに点数の全てを。物語としては昔のCM「料理は力やという事です。きれいなだけでは叱られます」が思い浮かぶものでした。 [DVD(字幕)] 5点(2018-10-21 00:24:15) |
1130. 北極星
WW2に於いて侵攻してきたドイツ軍に立ち向かうソ連ノーススター村の老若男女の奮闘記。スタッフ・キャスト超一流どころが顔を揃えるアメリカ映画が火事場泥棒国家を賛美しているところが当時の米ソ関係を示しています。歌われる歌詞のプロパガンダ臭は原作・脚本リリアン・ヘルマンならではのもので辟易しました。 [DVD(字幕)] 5点(2018-08-23 01:53:40) |
1131. 恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ
暑苦しいイメージがあるジェフ・ブリッジスが醸し出す虚無的な雰囲気に惹きつけられる。一方ミシェル・ファイファーは蓮っ葉のイメージそのままで物語に酔えない要因に。兄弟の姿から、自活の為に好きでもない仕事をこなして「今日も稼いだ」と疲れ果てる虚しさと好きな仕事が出来る有難味をイヤと言うほど思い知らされる。 [DVD(字幕)] 5点(2018-08-15 01:16:41) |
1132. ラインの監視
《ネタバレ》 1941年に上演されたリリアン・ヘルマンの舞台劇の映画化で監督・俳優の多くも舞台から起用していたそうで、全編ほぼ会話で物語が進む。『ジュリア』のヘルマンらしく反ナチプロパガンダ作品と言えるもので少し辟易してしまう。ゲイリー・クーパーやハンフリー・ボガートを抑えてオスカー受賞したポール・ルーカスの「虚勢を張らず慎ましく威厳を保つ」父親像は見事だったが、大義名分を掲げて有無を言わさず伯爵を殺してしまうのにはやはり辟易してしまう。そういう事をこれまでも多数してきたであろう者が幸せに暮らせると思ってはいけない、必ず天罰が下される時が来ると確信する。サラの肝っ玉母ちゃんはそうは思わなかったのだろうか。それと、ラインの監視(WATCH ON THE RHINE)というタイトルの意味が分からない。歯痒い。 [DVD(字幕)] 5点(2018-05-30 00:53:48) |
1133. 華麗なる相続人
《ネタバレ》 犯人はジェームズ・メイソンに違いない(そうあって欲しい)と踏んでた通りになり、さぁ、いよいよショータイムが始まるぞ~っ、アラン・アーキン VS オードリー・ヘップバーンの興奮よ今一度!と座り直したのですが。赤い紐で何をしようとしたのか? 動機が性悪そうな若妻のため(この女の浪費でヤクザに脅されていた)って、ハンバート・ハンバートじゃあるまいに、実にくだらなくガッカリですわ。 70歳にして艶のあるお声と崩れていない体型には見惚れるものの、余りにもお粗末な原作若しくは脚本が彼を始めとする華麗なる俳優陣を活かせておらず、酷評の嵐も致し方ない作品。泳ぐお姿を拝めたところに+2点(依怙贔屓) [DVD(字幕)] 5点(2018-05-28 00:50:54) |
1134. 渚にて
『海底二万哩』からアドベンチャー要素を取り除きロマンス仕立てにした作品。グレゴリー・ペック、エヴァ・ガードナー、フレッド・アステア、アンソニー・パーキンスといったしっとりとした俳優達がそれなりに雰囲気を醸し出すものの、こじんまり感が否めず、街の終末模様の虚しさや終末を迎える街の緊迫感が何も響いてこないのが残念。製作費がかけられなかったのだろうか? [DVD(字幕)] 5点(2018-05-27 16:00:59) |
1135. アシャンティ
予備知識はフライシャー監督作のみ。オープニングクレジット冒頭に、アフリカにおける人身売買は今なお存在する、本作は実話に基づくと示され、郷愁を誘う音楽と共に流れるオスカー受賞者が居並ぶキャストの豪華さに、まだ見ぬ傑作を引き当てたんじゃないかとワクワクしたのだが、奴隷商人にかどわかされた妻(最初は同僚にしか見えなかった)の奪還劇に過ぎないハズレ作品だった。レックス・ハリソン、オマー・シャリフ、ウィリアム・ホールデンは脚本を読んだ上で出演したのだとすれば、監督に「こんな役なんだけどちょっと出演してくれないか」「う~ん、何じゃこりゃ、ま、暇だし、君の頼みでもあるから出るよ」という事なのだろうか?ピーター・ユスティノフは倫理観の「り」の字もない商売人を好演。マイケル・ケインはどこか傍観者のようなこの人特有の味わいを見せる。初めて観るカビール・ベティは可もなく不可もなく。この三人のホテルの一室での対決模様はそれぞれの胸の内が透けて見える本作唯一の名場面で点数の全てを。ラストショットはフライシャー監督とは思えない凡庸さで残念無念。 [DVD(字幕)] 5点(2018-04-29 00:19:41) |
1136. 白い家の少女
サスペンス的には何という事もなく嘘寒さだけ感じた物語。堂々としたジョディ・フォスターの演技だけが印象に残る。 [DVD(字幕)] 5点(2018-04-18 16:45:18) |
1137. ヒストリー・オブ・バイオレンス
《ネタバレ》 殺されたり傷つけられたりした者たちの「お前だけ幸せに暮らせると思うなよ」という怨念が形になったような物語。相手が無法者とはいえ次から次へとゴキブリを踏み潰すように殺しておいて罰を受ける事無く妻子と暮らしていこうとするムシのよさにドン引きします。息子が後ろからためらいなくエド・ハリスを撃ち殺したのには救いの無さを感じます。この子もこの先物事を暴力で解決するのでしょう。卑しい顔つきのジョーイを表現するヴィゴ・モーテンセンの演技にプラス4点。 [DVD(字幕)] 5点(2018-04-08 21:49:25) |
1138. 少年の町
神父の高い理想を実現させた親友モリスに拍手喝采。「ええハナシやなぁ」とは思いますが、スペンサー・トレイシーのオスカー受賞には「これで?」と拍子抜けであります。 [DVD(字幕)] 5点(2018-03-18 18:58:08) |
1139. コレリ大尉のマンドリン
《ネタバレ》 ウットリさせられたケファロニア島の風景に。史実を知った事に。イアンニス医師が語る「恋の燃え滓が愛」「愛しているなら言われる前に薪を集め、寒いと思ったらショールをかけてやり、畑から帰るときには花を一輪摘んでやる」に。3点。ジョン・ハートがどの時点で死ぬのだろうかドキドキした事に2点。他は明日になったら忘れているだろう凡作。 [DVD(字幕)] 5点(2018-03-03 20:08:45) |
1140. プラダを着た悪魔
《ネタバレ》 部下を公私混同も甚だしく(映画なのでデフォルメされているのでしょうが)こき使うカリスマ面のミランダと、職場を腰かけと思って「石の上にも三年」どころかアッという間に転職したアンドレアに何一つ魅力を感じず二人合わせて0点。カリスマ面から残酷な仕打ちを受けても辞めないナイジェルとエミリーに「食うための仕事・ローンを払うための仕事」ではない「好きな仕事」だから辛抱できる頑張れるのであって好きな仕事に就ける幸せを痛切に感じます。スタンリー・トゥッチに4点、エミリー・ブラントに1点。以上よ。 [インターネット(字幕)] 5点(2018-01-15 13:50:26) |