かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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プロフィール
口コミ数 1960
性別 男性
年齢 49歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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1.  ブルー きみは大丈夫 ネタバレ 
彼らの名は、IF。かつて想像力豊かな子供たちによって生み出された、自分にしか見えない友達たちだ。姿形もみんなバラバラ、性格だって個性豊か、そして各々が持つ特殊能力も火を吐いたり空を飛んだりスパイ活動が得意だったりと誰もがみなオンリーワン。でも、彼らが存在出来るのは子供たちが彼らを必要としている間だけ。みんな大人になると自らが生み出したはずのそんな存在を忘れてしまう。そして、子供たちが彼らの存在を完全に忘れるとIFはこの世から消滅してしまう運命にある。そう、彼らは子供たちが生み出した「イマジナリーフレンド(IF)」なのだ――。母親を病で亡くし心を閉ざしてしまった12歳の少女ビー。だが今回、父にも新たな病が見つかり、入院して手術することに。ビーは父の手術が終わるまで、お祖母ちゃんのマンションで暮らすことになる。優しいお祖母ちゃんとともに毎日、父が入院する病院へとお見舞いに通うビー。不安で押しつぶされそうになっていたそんなある日、彼女はマンションの上階で、モフモフもさもさのモンスター、ブルーと出会うのだった。驚きつつもすぐに仲良くなってゆくビーとブルー。新たな友達が見つからなければ消滅してしまうというブルーのために、ビーはIFの世話人のような存在のカルとともに街を奔走し始める……。まぁ完全に子供向けの内容なのですが、IFたちのCGがけっこうハイクオリティだったし主人公の女の子も魅力的だったしでぼちぼち楽しめました。なにより声優陣が超豪華!!マッド・デイモンやらエミリー・ブラントやらジョージ・クルーニーやらブラッド・ピットやら、ハリウッドのビックネームがてんこ盛り!!とは言え、英語が得意じゃない自分としては誰が誰だか分かんなかったんですけどね(笑)。んで肝心の内容の方なのですが、これが超ベタベタで最後まで1ミリたりとも驚きと言うものがない超超薄味作品でございました。まず肝心のIFたち。これが『モンスターズインク』や『トイストーリー』と言ったピクサー作品に出てきたキャラクターにだいぶ影響を受けてるというか、もはやほぼパクリなんじゃないかってくらい既視感満載。メインキャラのブルーなんて完全にモンスターズインクのアイツじゃん…。お話の方もいたってフツー。ばかりか難病&親子ネタで無理やり泣かせようとする感じが若干ハナにつく感じも。ま、それでも画がキレイだったので暇潰しで観る分には良いんじゃないでしょうか。
[DVD(字幕)] 6点(2025-06-08 13:01:48)《更新》
2.  パスト ライブス/再会 ネタバレ 
午前4時のニューヨーク。ここは朝までやっている静かなバー。アジア系の中年男性がカウンターで酒を飲んでいる。隣には同年代のアジア系女性。そしてその隣には浮かない顔の白人男性。3人の間には何処か他人行儀な空気が漂っている。会話もそんなに弾んでいない。どうやら仲の良い友人同士と言うわけではなさそうだ。彼らはどうして今夜、ここで酒を酌み交わすことになったのか――。24年前、韓国のソウルの下町で暮らす少女ナヨンと少年ヘソンは、幼い頃からの幼馴染。家が近所だったこともあり、学校の帰り道はいつも一緒。いつしか2人はこれまでとは違う感情でお互いを意識するようになっていた。だが、ある日、ナヨンの両親がカナダに移住することになり、2人は離れ離れとなってしまうのだった――。12年後、今はノラと名を変え、ニューヨークで暮らしているナヨンは作家を目指して下積み生活を続けていた。彼女はふとした思い付きでSNSでヘソンの名を検索してみる。すると、自分のことをずっと捜していた彼のことを知るのだった。懐かしさから友達申請を送るノラ。そこからネットを介して繋がってゆく2人。頻繁にやり取りを重ね、やがて子供の頃の特別な感情を甦らせてゆくノラとヘソン。だが、ソウルとニューヨーク、そして12年の月日はあまりに遠く、2人の想いは徐々に擦れ違ってゆく……。アカデミー作品賞ノミネートと世間の評判がすこぶる良かったので今回鑑賞。確かに評価される作品であることは分かるし、こんなに淡々としたシンプルな物語にも関わらず最後まで人を惹き付ける魅力に溢れた作品であることも認めるのですが、自分は正直、まったく好きになれませんでした。なぜなら、この主要登場人物3人にいっさい好感を抱けなかったから。むしろ3人ともみんな嫌いと言っていいかも知れません。まず主人公である女性ノラ。旦那もいて安定した生活を送ってるのに、昔の初恋の相手がニューヨークに来るからってわざわざ2人で会いにいくなよ!しかも旦那も交えて飲みに行くとか無神経にも程がある!自分が旦那だったら、「もー充分やろ!」ってキレて連れ帰るわ。んで幼馴染の男ヘソン。今の彼女にフラれたからって、わざわざ昔好きだった既婚の女に会いに行くなよ!しかも13時間も飛行機に揺られて。まかり間違ったらストーカーですよ、これ。しかも旦那には分からん韓国語で会話して、こそこそ口説くとかけっこうサイテー。んで今の旦那アーサー。そんな無神経な嫁と男に素直に振り回されてんじゃねー!つーか、家に来させて一緒に飯食う?俺だったら、「何、人の嫁に色目使ってくれてんねん!」ってキレて追い返してるわ(と言ってる自分はまだ独り身なんですけどね!笑)。と言うわけで、自分はこーゆー過去の恋愛をうじうじ引き摺ってる人たちのお話が大嫌いだと再認識させてもらいました。終始落ち着いた大人の雰囲気などは良いと思うんですけどね。※後半、思わず感情的になってしまったことをお詫びいたします。
[DVD(字幕)] 5点(2025-06-04 10:21:25)
3.  アイアンクロー ネタバレ 
80年代に活躍した伝説的なプロレスファミリー。その名も、フォン・エリック一家。父は、相手の頭をその万力のような剛腕で締め上げる〝アイアンクロー(鉄の爪)〟と言う必殺技で一世を風靡したプロレスラー、フリッツ・フォン・エリック。そんな父から厳しい英才教育を受けて育てられたのはケビン、デビッド、ケリー、マイクの4兄妹だ。しばらく地方でドサ回りを続けていた兄弟だったが、世界ヘビー級王座への挑戦権を手にするとそこから華々しく活躍してゆくことに。だが、予想だにしなかった悲劇が兄弟たちを襲うのだった――。三男のデビッドが過剰なプロテイン接種により日本での巡業中に急死。その意思を次いでチャンピオンとなった次男ケリーはその直後にバイク事故により片足を失ってまう。そして、オリンピック選手を目指していた末っ子のマイクもプロレス界に参戦すると試合中の事故により昏睡状態に陥ってしまう……。いつしか「呪われた一家」と呼ばれるようになったそんなプロレスラー家族の悲劇的な運命を描いたヒューマン・ドラマ。これが実話と言うこともあり、全編を覆うこの重苦しい雰囲気はなかなか見応えがあった。周りから見れば、あくまで仲の良い成功した家族のように見えるがその内幕は、それぞれの思いがぶつかりあうどろどろの愛憎劇。父親はいつも家族のことを第一に考えているように見えて実は自分の成功のことしか興味がないモラハラ親父、母親もそんな横柄な夫に従順につき従うしかない典型的な昔の女。機能不全を起こしたそんな家族の中で徐々におかしくなってゆく兄弟たちの運命をただじっと見守るしかなかった長男の目線で物語は進んでゆく。彼らがそれぞれ迎える悲劇はあまりに理不尽。華々しいプロレス業界で、重圧に押しつぶされたりトラブルに巻き込まれ、最後はみな悲惨極まりない最期を迎えてしまう。最後、長男以外の子供を全て亡くしもはや壊れてしまった母親の姿など見ていられない。これをただ理不尽な悲劇として終わらせていいのだろうか――。やはりここまでの悲劇を招いてしまったのは、父親の存在が大きいと思う。息子たちに幼いうちからひたすら過酷なトレーニングを強要し、プロレスラーとなってチャンピオンになることを強制、無理がたたって壊れそうになってもろくに相談を聴こうともしない。ここまで来ると毒親を通り越してもはやサイコパスなのではないかとすら思えてくる。家庭と言う外からは見えにくい密室で徐々に壊れてゆく子供たちをどうすれば救えたのだろうかと考えざるを得ない。ただ、本作の惜しい点は、そんな父親の狂気性への踏み込みが甘いところだ。子供たちをここまで妄信させる、狂気にも似た父親の執念にもっと切り込むべきだった。そうすればより心に残る物語となっていたであろうに。後で調べたところによると本作では描かれなかった、同じく自殺したもう一人の末っ子クリスの存在があったことを知った。彼の存在をばっさりカットしてしまったのも何か釈然としないものが残る。
[DVD(字幕)] 6点(2025-06-04 09:38:37)
4.  プリシラ(2023) ネタバレ 
もはや伝説と化した世界的ロックスター、エルヴィス・プレスリー。14歳にして彼に見初められ、のちに妻となるプリシラの自伝をガールズムービーの巨匠ソフィア・コッポラが映画化!彼女の長年のファンとしては、期待に胸を高鳴らせながらこの度鑑賞。いやー、この人のキュート&ポップな世界観は相変わらず健在ですね。60年代アメリカという時代背景を存分に使った、カワイイの波状攻撃に自分はかなりやられてしまいました。原色を多用したカラフルなドレスに盛りに盛った巻き髪、もはや目の上で一周しそうになってるつけまつ毛、家の中に置かれた家電や家具もみなレトロでノスタルジックなデザインのものばかり、主人公を演じたケイリー・スピーニーのロリポップな魅力も相俟ってもはや自分はこの世界にノックアウト寸前!ソフィア・コッポラのマジカルなセンスはいまだ衰え知らずですなぁ。まぁ中身のなさも相変わらずでしたけど(笑)。こーゆー画を撮りたいという思いが先行するあまり、肝心の夫婦の描写は表面をなぞってるだけで彼らの秘められた真実に迫ってるとは到底言い難い。最後の尻切れトンボ感も酷い。とは言え、自分はこの人のセンスとは昔から相性が良く、このポップな世界観には充分浸れましたので満足度は高め。強引に政治的主張をブッ込んでくるどこぞのフェミニズムな女性監督よりよっぽどいい。世界的大スターの彼女になって自分も周りからチヤホヤされたい!何不自由ない完璧な家庭で大好きな人から一番大事にされたい!でもそんな羨ましい他力本願な女は最後にとことんしっぺ返しを喰らってほしい!と言う、世の多くの女性たちが夢見る世界をセンスあふれる映像で綴った、なかなかの佳品でございました。以下余談。最後の方に登場する長女のリサちゃん。まだ3歳くらいの小さな女の子でしたが、この子がのちにマイケル・ジャクソンやニコラス・ケイジの元嫁になるのかと思うと感慨深いものがありました。まぁ映画では子役が演じてるだけなんですけどね(笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2025-05-30 09:05:10)
5.  探偵マーロウ ネタバレ 
「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」の名台詞で有名なハードボイルド名探偵の代名詞、フィリップ・マーロウ。今回彼が挑むのは、1939年のハリウッドを舞台に悪徳プロデューサーや麻薬ブローカーが蠢く闇のビジネス。果たして彼は無事に事件を解決できるのか?レイモンド・チャンドラーが創造した名探偵マーロウが現代に復活。と思ったら、正確にはチャンドラーの死後に別の作家が書きついだ続編が原作だそうです。今回マーロウを演じるのは、あの中年の域に達して突如アクション俳優として覚醒してしまったリーアム・ニーソンさん。自分、フィリップ・マーロウの映画はどれも未見でかろうじて昔、原作小説を1、2冊読んだ程度。そんな自分がいうのもなんですが、今回のニーソンさんのキャスティングはなかなか嵌まってたんじゃないでしょうか。常に冷静沈着、クールなようでいながら悪や不正は絶対に許さず、悪党には容赦がないが半面女性には優しい。そんなまさにハードボイルドを地でゆく渋い男をいい感じに演じております。途中でバディを組む黒人ドライバーとの飄々とした掛け合いも見ていて楽しい。とは言え、お話としてはいたってフツー。遥か昔の小説を映画化しただけあって、良くも悪くもオーソドックス過ぎるんですよね~~。訳アリ女優から死んだはずの男を探してくれと言う依頼を受けたら、実は男が生きていてバックには裏社会の大物とハリウッドの成金たちが絡んでいたというお話。事前に予想した通りのお話を微塵も裏切ることなく最後までそこそこのクオリティで終わってゆきました。欲を言えば、もう少し現代的な視点や見せ方が欲しかったところかな。でもまぁ70近いというのにリーアム・ニーソンさんは相変わらず渋くてかっこいいし、クラシカルな雰囲気も味があったし、暇つぶしで観る分にはそこそこ楽しめるんじゃないでしょうか。
[DVD(字幕)] 6点(2025-05-28 08:14:20)
6.  バーナデット ママは行方不明 ネタバレ 
彼女の名は、バーナデット・フォックス。一流企業に勤める夫と年頃の一人娘とともに暮らす、何処にもいるような専業主婦だ。建築家だった過去の経験から自宅の改修に精を出し、娘のビーともまるで友達のようなフランクな関係、近々ビーの卒業旅行も兼ねて家族で南極に行くことも決定している。ただ、彼女には一つ大きな問題が――。それは極度に偏屈な性格で隣人や親戚たちはもちろん、何処に行ってもトラブルばかり引き起こす困った人だということ。ママ友たちとも些細な行き違いで喧嘩してばかり、ネットの怪しげな情報を信じて危険なクスリを手に入れようとしてみたり、とにかく周りは気が休まる暇もない。さらにはロシアの違法サイトにアクセスしていたせいでFBIから目をつけられていることも判明するのだった。「もう限界だ。君を精神科に強制入院させることにした」――。夫からのまさかのそんな宣告に何もかも嫌気がさしてしまったバーナデッドは、そのまま誰にも行き先を知らせず失踪してしまう。果たして彼女の人生に光は差すのか?監督は、僕とは昔からあまり相性のよくないリチャード・リンクレイター。なのであんまり観る気はなかったんですけど、主人公を演じたのが名女優ケイト・ブランシェットだったので今回鑑賞してみました。結果は……、やはり今回も見事に嵌まりませんでした。何が嫌かって、とにかくこの主人公!!終始悪態ばかりついて、何か嫌なことが起こると途端にヒステリーを起こして泣き喚き、悪いのは全部周りのせい、天才建築家ともてはやされた過去の栄光をいまだ引き摺って周りの人間を全員見下しているようなお人。そんなに人間が嫌いなら、もう山奥でも絶海の孤島でも何処でも一人でいきゃぁいいじゃん!!って言うね。精神的な問題があったとしても、自分はこーゆー人とは一生関わりたくない。もちろんそう思わせるのは、ケイト・ブランシェットさんがあまりにも巧いからなんでしょうけどね。また、この監督お得意の終始軽ーい演出も自分にはまったく合わず。物語の中盤、この主人公がたった一人、南極へと強行旅行へと行ってしまいそれを娘と旦那が追いかけるという展開になるのですが、それをなんか家族のほんわかエピソードみたいに纏めちゃうのってどーなんですか。いや、これやってること犯罪ですやん。自分は正直、そんな家族の問題に周りを巻き込むなよ!!てすんごくイライラしちゃいました。こればっかりは好みの問題なので如何ともしがたい。メンヘラおばさんをリアルに演じたケイト・ブランシェットのさすがの貫禄に+1点!
[DVD(字幕)] 5点(2025-04-12 11:01:04)
7.  ジグソウ:ソウ・レガシー ネタバレ 
狙った人間を次々に拉致し、手を変え品を変えひたすら殺人ゲームを仕掛けて殺しまくる猟奇殺人鬼ジグソウを描いたソリッドシチュエーションスリラー『ソウ』。その容赦ない血みどろ描写で世界中に熱狂的ファンを持つこの人気シリーズが待望?の復活だそうで。とはいっても僕は、まだ無名だったころのジェームズ・ワンが世に出るきっかけとなった一作目こそ楽しめたものの、その後はひたすらグログロ映像を見せたいだけの同じような内容に3くらいでもういいやとなって全く追っかけてませんでした。ところが今回、前作で一応完結したシリーズが新章突入ということと、最近エンタメホラーの分野でめきめきと頭角を表しているスピエリッグ兄弟が監督と言うことで鑑賞。結果は……、まぁ正直普通の出来でしたね、これ。切れ味鋭いスタイリッシュな描写やサクサク進むテンポの良いストーリーなどはぼちぼち面白かったものの、やってることはほとんどおんなじ。薄汚い廃農場に集められた人たちが生き残るためのデスゲームに無理やり参加させられて、各ゲームごとに一人また一人と脱落してゆくだけ。その死に方がノコギリカッターで切り刻まれたり毒薬注射を打たれたり頭上から様々な刃物を落とされたりとバラエティに富んでたのは大変刺激的で、そこは良かったかな。特に最後の顔面崩壊はナイスグログロ!とはいえそれだけの内容なので、1週間もすれば完全に記憶から消え去りそうな映画なのは間違いない。そーゆー映画だと割り切って観ればボチボチ楽しめるんじゃないでしょーか。
[DVD(字幕)] 6点(2025-04-06 09:44:39)
8.  マッドマックス:フュリオサ ネタバレ 
あのフュリオサが帰ってきた!!行って帰ってくるだけというシンプルイズベストに程があるほどシンプルな内容なのに、その最後まで衰えぬ謎のテンションの高さや完全にとち狂った世界観、そして一周回ってジェンダー問題を扱ったもしかしたら深い内容なのかもとも思わせるストーリーで観るものを圧倒したあの『マッドマックス/怒りのデスロード』。その中に登場した、もはや主人公マックスを完全に喰っていた片腕の女運転手フュリオサをフューチャーした、待望の続編と言うかスピンオフというか前日譚。もちろん期待値マッドマックスで今回鑑賞。うーん、期待値が高すぎたのか、ちょっと自分は前作ほどには嵌まれなかったかな、これ。確かに、相変わらずド迫力なカーチェイスシーンは見応え充分だし、イモータン・ジョ―軍団のイカレっぷりもサイコーだったんですけど、なんか全体的に大人しめと言うかもっとイキ切った世界観を期待してた自分としてはちょっと消化不良。やぱ、マッドマックスと言えばあのなんの意味があるのか皆目分からない、謎の吊り下げギタリストだと思うので今回あの人たちが見られなかったのも残念。あと、話がややこしー!いや、普通の映画と比べたらこれでもシンプルなんですけど、それでもマッドマックスならストーリーはもっとシンプルで良かったかも。んで、これは前日譚の宿命でもあるんですけど、ストーリーがある程度分かっちゃうのも残念。あのフュリオサが右腕を失うエピソードも、きっと故郷の地をタトゥーで彫られてるのでそれを敵から隠すために自ら右手を潰すんだろうなと思ったら、まさかの逃げ出すためだけかーい!と、いろいろ言いましたがそれでもこの圧倒的な熱量が画面の隅々まで横溢する謎のテンションの高さはやぱ見応え充分!シャーリーズ・セロンに負けず劣らず存在感を発揮したアニヤ・テイラー=ジョイもカッコ良かったしね!次作に期待を込めて、7点!!
[DVD(字幕)] 7点(2025-03-25 12:02:16)
9.  コヴェナント 約束の救出 ネタバレ 
対テロ戦争真っ只中のアフガニスタンを舞台に、自分を助けてくれたアフガン人通訳を決死の思いで救い出そうともがくアメリカ軍将校を描いたヒューマンドラマ。監督は、これまで軽いノリのエンタメ映画を量産してきたガイ・リッチー。彼の長いキャリアで恐らく初めてだろう、けっこう重ためのテーマに挑んだ作品ということで今回鑑賞。幾つもの大ヒット映画を手掛けてきただけあって、リアルな戦場描写やツボを押さえたアクションシーンは相変わらず迫力満点。敵がいたるところにうじゃうじゃいる戦地で、ひたすら逃避行を続ける主人公とその相棒通訳には素直にハラハラドキドキ。画的にちょっと地味なとこが難点ではあったけれどそこは充分楽しめました。ただ、中盤、ジェイク・ギレンホール演じる主人公が一人助け出されるも相棒の通訳は現地にほったらかし、何とか帰ってきたアメリカの自宅で彼が罪悪感に悶え苦しむシーンから徐々に冷めていく自分がいました。気持ちは分かるけれど、自宅を抵当に入れさらには愛する家族まで投げうって単身一人で現地に舞い戻るというのはさすがにやり過ぎじゃないですかね。せっかくここまでリアルに拘って作ってたのに、ここらへんから一気にランボーみたいなエンタメ映画のノリになっちゃってなんか違うなって思っちゃいました。最初は反対していた奥さんも知らん間にあっさり許しちゃってるし。別にそーゆーノリのエンタメ映画もありなんですけど、それなら前半の真面目なシーンとの繋がりが悪いし、あくまでリアルに徹するならアメリカでもっとやりようがあったと思うんですよね。例えば、動画配信でより多くのアメリカ国民に事実を知らせるだとか、署名活動を行うだとか、マスコミや有名政治家に働きかけるなどなど……。そーゆ―ことを一気にすっ飛ばして自ら現地に乗り込むって、あんたさすがに無謀すぎでっせ、てね。エンタメ映画ならもっとド迫力なアクションやテンポのいいストーリーで楽しませてほしかったし、ヒューマンドラマなら2人の関係性をもっと深掘りして見せてほしかった。全体的に、なんとも中途半端な印象でございました。
[DVD(字幕)] 6点(2025-03-25 11:06:31)
10.  アバウト・ライフ 幸せの選択肢 ネタバレ 
仲の良かった友人たちが次々結婚し焦りが隠せない結婚適齢期の女の子ミシェル。彼女のことが普通に好きなのにいまいち結婚に踏み切れない優柔不断な彼氏アレン。些細なことから大げんかになってしまった2人は、もはや別れるかこの先永遠に一緒になるかの瀬戸際に追い込まれていた。事態を打開するためにミシェルとアレンは、お互いの親たちを招き食事会を開くことに。だが、彼らはまだ知らない。偶然の積み重ねによって2人の両親は互いの妻と夫とそれぞれ不倫関係にあることを――。何も知らないままミシェルの家に集った二組の家族は、そんな驚きの事実にただただ呆然とするばかり。果たして子供たちの結婚の行方は?リチャード・ギアをはじめ豪華キャストを揃えて描かれるのは、そんな2組の家族の恋と人生の行方を軽妙に描いたロマンティックコメディでした。正直、自分の苦手な分野の作品なのですが、もはやレジェンド級のそんな名優たちの豪華共演と言うことで今回鑑賞。結果は…、やぱ自分は観んでも良かったかな……。あたし(オレ)たち、いったい誰と一緒になったら幸せになれるの?という、どーでもいい人たちのどーでもいいお話がひたすら最後まで続いて自分はゲンナリ。お互いの妻や夫と不倫関係にある両親が一堂に会するというこの作品の肝となる設定も、それをどーゆーふうに説得力を持たせるんだろうと思ったら、たまたま映画館にいた人がそーだったとかたまたま口説いた女性がその人でしたというテキトーぶり。さすがにこれはあかんのちゃいまっか。普通に考えたらけっこうドロドロになりそうなお話なのに最後、みんな元さやに収まって楽しい結婚式を披くことができましたとさという取ってつけたようなハッピーエンドを迎えた日にゃ自分は全員に殺意さえ芽生えそうになったぞ(笑)。まぁベテラン4人の肩の力が抜けた飄々とした演技――真面目な不思議系おばさんダイアン・キートン、女癖の悪そうな無責任男前おじさんリチャード・ギア、自分の人生後悔してばかりの小心者おじさんウィリアム・H・メイシー、そして性格のひん曲がった性悪おばさんをのびのびと演じたスーザン・サランドンとどれも各々のキャラを活かしたもので、そこは楽しかったですけどね。要は、「この映画、まったく自分の好みではなかった」ということで。
[DVD(字幕)] 4点(2025-03-05 13:00:16)
11.  アクアマン/失われた王国 ネタバレ 
曲がったことが大嫌い、悪い奴は地の果てどころか海の底まで追い詰めるアトランティスの海のヒーロー、アクアマンが帰ってきた!!今回彼が戦うのは、何千年も昔に南極の奥深くに封印された失われた王国の悪の帝王。だが、そのためにはかつて自分が牢獄へとぶち込んだ弟の協力が必要だった。なんとか脱獄に成功させた弟とともに、アクアマンは海の底から火山島まで世界を股にかけて駆け巡るのだが……。稀代のエンターテイナー、ジェームズ・ワンが再びメガホンをとったということで、今回鑑賞。前作同様、驚異のビジュアルエフェクトは素晴らしかった!!様々な海の生き物たちが和気藹々と暮らす海底都市の映像を見てるだけで、僕はもうワクワクが止まらなかったんですけど。そこから一転、巨大なバッタの群れに追い掛けられる南の島のシーンもサイコーでした。脳みそ筋肉なアクアマンと常に冷静沈着な弟くんとの正反対なバディっぷりもなかなか楽しい。まぁ内容なんてほぼナシですけどね。あまりに荒唐無稽ですけど、これはこーゆー予定調和なお話とお金のかかった映像を楽しむためのものだと割り切って観れば全然大丈夫。さすがに何千年も海底に隠れてきたアトランティス人が最後、もういいやと姿を現し国連に加盟しますと宣言しちゃったときは、余りにバカバカし過ぎて思わず失笑しちゃいましたけど。あと、あのでっかいタコ君が大好きだった自分としては、彼の活躍をもう少し見たかったかな。結論。最後まで頭空っぽで観ていられる良質のエンタメ映画でした。7点!
[DVD(字幕)] 7点(2025-02-28 10:27:05)
12.  ダム・マネー ウォール街を狙え! ネタバレ 
新たに誕生した小さなウィルスが世界中で猛威を振るっていた2021年、株式市場でも史上類をみない大きな事件が起こっていた。それは「ゲームストップ株騒動」。世界中にロックダウンが宣告され多くの小売業が苦境に立たされる中、ゲームソフトの販売や買取を主な業務とするこの会社の株が市場の注目を集めていた。何故なら〝空売り〟を主な収益源とするウォール街の大手ヘッジファンドがこのもはや潰れかけの会社を新たなターゲットに選んだからだ。金融工学という高度な手法を駆使する彼らは、これまでこの先確実に値下がりするだろう株に目をつけては莫大な利益を上げていた。株が値下がりすればするほど利益が増すという彼らの巧妙な手口は、まさにハゲタカ・ファンドと呼ぶにふさわしい汚いものだった。「俺たちの思い出が今、ウォール街の金持ちたちに食い物にされている!」――。ネット上でいち早くそう告発する投資系ユーチューバー、キティ。彼の呼びかけに賛同した、かつてゲームストップに足しげく通っていたいわゆるオタクたちは、ゲームストップの株価を少しでも上げようと皆で買い始めるのだった。すると、かつて投資ファンドのせいで人生をめちゃくちゃにされた人々や富裕層の横暴に我慢ならない一般庶民も賛同。確実に値下がりすると思われていたゲームストップ株は徐々に上昇しはじめる。当初は〝ダム・マネー(愚かな投資)〟だと高を括っていた投資ファンドも徐々に焦りの色を見せ始め…。果たして勝負の行方は?実話を基に、莫大な資金力を有する大手ヘッジファンドと彼らに草の根運動で抵抗した一般投資家たちのバトルをコミカルに描いた経済ドラマ。恥ずかしながらこのゲームストップ株騒動というものを今回初めて知ったのだが、こんなまるで漫画のような出来事が数年前に起こっていたなんてなかなかに衝撃的だった。金こそが全て、庶民の生活などなんとも思っていないまさにハゲタカのような大手ヘッジファンドに無謀な戦いを挑み、何度も挫けそうになりながらも最後はみんなで力を合わせて……なんてまさに王道少年漫画の経済版のようではないか。いやはや、なんという痛快なお話なのだろう。リーマンショック以来、強欲の名をほしいままにしてきたウォール街の富裕層にずっと我慢がならなかった自分としては、まさに溜飲が下がる思いだ。ただ、1本の映画としてみれば、そこまでカタルシスを得られなかったのが残念。事実を描くことに拘り過ぎたのか、もう少しフィクションとして面白く見せる工夫をしてほしかった。潰れかけのゲームショップを救うオタクたちという魅力的な題材をもう少しフューチャーすべきだったのでは。とても興味深い内容だっただけに、惜しい。
[DVD(字幕)] 6点(2025-02-26 11:02:45)
13.  ボーはおそれている ネタバレ 
近年まれにみる駄作。アリ・アスター、あんた、どーしちゃったの?と本人に直接言いたいくらい、独り善がりな映像とさして深くも面白くもないお話が3時間もひたすら垂れ流されるというもはや拷問のような映画でした。全裸のおっさんが路上でチ〇コ振り回しながら暴れてるシーンで観るの止めときゃよかったよー。
[DVD(字幕)] 2点(2025-02-26 09:53:22)
14.  DUNE デューン/砂の惑星 PART2 ネタバレ 
不毛な砂漠に覆われた砂の惑星デューンを舞台に、強大な力を有する帝国に反旗を翻したある一人の青年の戦いを壮大なスケールで描いたスペースオペラ第二弾。監督は前作に引き続き、我が道をゆく雄大な演出が持ち味のドゥニ・ヴィルヌ―ヴ。この人の、退屈紙一重の重厚な演出は相変わらず独走状態ですねぇ~~。前作同様、自分は開始10分で激しい眠気と戦いながらの鑑賞となってしまいました。今や名作として名高いハードSFな原作をここまでリアルに映像化してくれただけで率直に嬉しい!!という人の気持ちも分かるけど、自分は正直、しんどかったかな……。砂漠を舞台にしてるから当然なのでしょうけれど、ずっと同じような画が続くので、自分は途中でもっと早く展開してくれ~~ともはや切実な思いで眺めておりました。だって普通の映画なら30分くらいで終わるだろう、砂漠の民に救世主として認めてもらうための砂虫試練シーンにたっぷり1時間もかけてますもん。あと、自分は原作未読なので分からないんですが、ストーリーにも「?」な部分がちらほら。特に後半、しょせん地方の小競り合いでしかない戦争に皇帝自らが出向いてくるものなの?あの禿げたマツコ・デラックスみたいな男爵は結局何がしたかったの?あと、ティモシー・シャラメ君(相変わらずカッコいい!!)もあんな簡単に皇位継承宣言しちゃって、それを周りが簡単に受け入れちゃうってどーなの?とか。まぁとんでもなくお金を掛けたであろうキレイな映像と我が道をゆく独自の世界観は確かに凄かったので、完結編となる次作に期待ってことで。とはいえこの監督のことだから、これまで以上に〝眠い人はどうぞご自由に寝てください路線〟を極めてきちゃいそうですけど(笑)。
[DVD(字幕)] 5点(2025-02-25 08:19:38)
15.  NOCEBO ノセボ ネタバレ 
世界的なアパレルメーカーで子供服のデザインを担当するクリスティーン。ファッションショーの準備やフィリピンの現地工場の視察など、毎日世界を忙しく飛び回る彼女は、愛する夫と可愛い盛りの一人娘にも恵まれ、公私ともに充実した毎日を送っていた。そんな彼女をある日、悲劇が襲う。仕事の最中、酷い皮膚病におかされたダニだらけの犬が目の前に現れ、なんと彼女にダニを巻き散らしてきたのだ。有り得ない事態に悲鳴を上げるクリスティーン。だが、それは彼女の幻覚だった。以来クリスティーンは、原因不明の痙攣や麻痺、そして記憶障害や幻覚などに悩まされることになる。果たして原因は何なのか――。そんな折、頼んだ覚えもないのに、自分に住み込みで雇われたという乳母ダイアナが訪ねてくる。不審に思いながらもダイアナを迎え入れるクリスティーンだったが、彼女が作る手料理は思いのほか美味しく、掃除も丁寧で子供の世話も行き届いていた。なにより、フィリピンにルーツを持つというダイアナの民間療法はクリスティーンの原因不明の病を和らげてくれる効果があった。徐々に信頼を寄せてゆくクリスティーン。だが、それ以来彼女の周りで不審な出来事が多発してゆき……。監督は、前作『ビバリウム』で強烈な印象を残してくれたロルカン・フィネガン。相変わらずこの人は、人をいや~~~な気持ちにさせるのが巧いですねぇ(誉め言葉!)。冒頭、主人公のもとを訪れる皮膚病で全身爛れちゃってる犬のシーンから掴みはバッチリ。あんなきちゃない犬がブルブルしておっきなダニを巻き散らした日にゃ、画面のこちら側にいるはずの自分も思わず防御姿勢とっちゃったよ(笑)。そこからはもう最後までただ淡々と、生理的嫌悪感が半端ないエピソードがキレイな映像でひたすら綴られてゆきます。夜寝てたらでっかいダニが足元から這い上がってきたり、一緒にダンスしてた子供たちの顔がいつの間にかできものだらけで爛れちゃってたり、口の中から粘液にまみれた小鳥が出てきたり……。神経質でヒステリー爆発な母親をリアルに演じたエヴァ・グリーンがまさに嵌まり役で、終始悪寒&冷や汗がヤバかった。でも、なのに惹き付けられるのはこの監督のセンスの良さがなせる技なんでしょう。この気持ち悪さがクセになって、後半は逆に心地良くなってる自分がいました(ドM?笑)。んで最後も強烈なバッドエンド。まさかエヴァ・グリーンがあんなことになっちゃうとは……。まぁ肝心の事の真相が容易に読めるうえに、物語の肝となる乳母の動機がちょっと弱いかなという弱点は目につくものの、人の神経を逆なでするようなこの独自の世界観は充分堪能できました。
[DVD(字幕)] 7点(2025-02-19 07:11:44)
16.  オペレーション・フォーチュン ネタバレ 
英国諜報部の凄腕エージェント、フォーチュンとその仲間たちの世界を股にかけた大活躍をゴージャス&エレガントに描いたスパイ・アクション。人気俳優ジェイソン・ステイサムが主演、肩の凝らないエンタメ映画を幾つも撮ってきたガイ・リッチーが監督を務めたという本作、観る前から予想した通りの超王道作品でしたね、これ。良く言えば最後まで安心して楽しめる娯楽大作、悪く言えば新味のないいつものような内容のマンネリ映画。確かに何も考えずに最後までぼちぼち楽しめましたけど、さすがにこれまでと同じようなストーリー&アクションシーンが多すぎて僕は後者の印象の方が強いかな~~。この作品ならではという目新しい部分が一つくらい欲しかったところ。とは言え、ジェイソン・ステイサムのアクションは相変わらずキレが良かったし、天才ハッカー美女をはじめ仲間たちも華があって魅力的だったし、ヒュー・グラントとジョシュ・ハートネットのまるで漫才のような掛け合いも楽しかったしで、そこら辺はまあまあ楽しめました。結論。良くも悪くも3日で記憶から消え去りそうな薄味エンタメ映画でございました。
[DVD(字幕)] 6点(2025-02-07 08:56:37)
17.  ウォンカとチョコレート工場のはじまり ネタバレ 
あの摩訶不思議なチョコレート工場の支配人ウィリー・ウォンカが帰ってきた!!カラフルでマジカルでとっても美味しそうなお菓子に苦みの効いた一片の毒を盛り込むあの天才ショコラティエに待望の続編登場、と言ってもこれは彼がまだ工場を造る前、駆け出しの若手職人だったころのお話。ロアルド・ダールの有名な児童文学を原作に天才映像作家ティム・バートンが創り上げた名作『チャーリーとチョコレート工場』が大好きだった自分としては、やはり外せないなと今回鑑賞。とはいえ、実は自分、そんなに期待してはいなかったんですよ、正直。だって監督が僕が大嫌いな『パディントン』を撮ったポール・キングだったから。あの毒にも薬にもならない、ただただ家族で安心して楽しめるほのぼのファンタジーに、「子供は親のゆうことをよく聞くように」みたいな説教臭いメッセージを織り込む作風がすんごく嫌いでした。ティム・バートン版のような、いけ好かない子供はチョコの海に溺れさせたりまん丸に膨らませたり焼却炉に放り込んだりしてた毒の塊のようなブラック・ユーモアはどこへやら。本作も『パディントン』と同じく家族で安心して楽しめるほのぼのファンタジーに仕上がっておりました。でも……、超一流のメンバーをそろえて制作されたであろう本作、ここまで徹底的にエンタメに徹して創られるとちょっと圧倒されますわ~。イントロを聴いただけでワクワクが止まらない音楽に一糸乱れぬダンスアクター、細部まで徹底的にこだわって造られた独自の世界観、そしてウォンカをはじめとする魅力的なキャラクターたち……。今回もやはりそこまで好きにはなれなかったけど、ここまでエンタメ映画としての底力を見せつけられると素直に脱帽です。悔しいけど、この監督の実力はやぱ確かなんでしょうね~。うん、負けました!7点!!
[DVD(字幕)] 7点(2025-02-05 11:50:30)
18.  僕らの世界が交わるまで ネタバレ 
彼の名は、ジギー・キャッツ。毎週末、自身の動画チャンネルで生配信を行い、投げ銭で小銭を稼ぐのが生きがいの普通の高校生だ。アコースティックギターを手に自分の率直な想いを歌い上げる彼の動画は世界中に2万人のフォロアーを持ち、遠く離れた中国にもファンがいる。もはや自分はいっぱしのスターなんじゃないか。学校では地味な存在で特に人気者でもないけど、待ちわびているだろうファンのために今夜も彼は狭い自室から世界に向けて歌声を披露している――。DV被害から逃れた女性や子供のためのシェルターを運営する彼の母エヴリンは、そんな息子に呆れながらも社会的弱者の為に忙しい毎日を過ごしている。夫や家族からの暴力に傷ついた人々を救うという崇高な目的に日々忙殺される彼女の楽しみは、大学教授の夫が提供してくれる安定した家でそこそこ豪華なディナーとワインをたしなむこと――。お互い充実した人生を満喫していると信じ込んでいるそんな親子だったが、最近何か物足りないものを感じているのも事実だった。こんなに頑張ってるのに、なんか社会は自分を過小評価してるんじゃないのか。そんな思いに捉われた2人は、ある日偶然知り合った自分とは全く価値観の違う人を振り向かせようと暴走してゆく……。人気俳優ジェシー・アイゼンバーグが初監督を務めたという本作は、そんな意識高い系親子をコミカルに見つめた青春ドラマでした。やりたいことは分かるし役者陣のナチュラルな演技も好感持てるしポップな世界観も楽しいしでけっして悪くはないんですけど、僕はいまいち嵌まれなかったですね、これ。理由を考えてみるに、この親子があまりに自己中過ぎてそこまで感情移入できなかったのが主な原因かな。「こーゆーよくいる承認欲求強めの人、周りから見たらバカみたいだけど、なんか憎めなくてほっとけないよね」とはならなくて、「ここまで自意識過剰だとさすがに鬱陶しすぎて、自分の周りにいたら真っ先に距離取りたいわ~」となっちゃいました。特に後半、息子が同級生の詩に曲をつけた歌を勝手に動画配信に使って、「僕のフォロワーに評判良かったよ」って自慢気に言ってきた時はさすがにキレそうになったわ。シェルターの貧しい青年に自分の理想の息子像を無理やり押し付けようとする母親もかなり胸糞悪いし(演じたジュリアン・ムーアが上手すぎてもう!笑)。ラストの尻切れトンボ感も大いにマイナス。全体的な雰囲気やポップな音楽などはけっこう良かったので、次作に期待ってことで。
[DVD(字幕)] 5点(2025-02-05 10:54:06)
19.  ロスト・フライト ネタバレ 
それはいつものように平凡なフライトになるはずだった――。シンガポール発東京行きのLCC航空の旅客機。新年を明日に控えた大晦日の夜、14人の乗客を乗せたその機体はいつものように空港を出発する。このフライトを終えたら休暇を取り久しぶりに娘と会う予定のトランス機長のもと、当初は順調に航路を進んでいた。たがフィリピン上空に達したところで予期せぬハプニングに見舞われるのだった。激しい嵐に巻き込まれた機体が運悪く落雷に遭い、なんとすべての電源が落ちてしまったのだ。トランス機長の咄嗟の判断で何とか胴体着陸に成功した飛行機。だが、そこは政府の力も遠く及ばない反政府ゲリラが支配するジャングルの真っ只中だった。飛行機は電源が落ちてしまって飛ぶことは出来ない。このままここに留まっていれば、身代金目的のゲリラに捕まり命の危険にさらされることは明らか。責任を感じたトランス機長は、偶然同機で護送中だった犯罪者で元軍人の男とともに、助けを求めて険しいジャングルをゆくのだったが……。嵐に遭いジャングルへと不時着してしまった航空機の機長やCA、そして乗客たちの決死の脱出劇をノンストップで描いたサバイバル・アクション。主演を務めるのは、男臭い演技には定評のあるジェラルド・バトラー。もうお話をちょっと聞いただけでどんな内容なのかほとんど分かるような超ベタなお話なのですが、エンタメ映画としてのポイントはそれなりに押さえられており、自分はそこそこ楽しめました。当初は順調と思われていたフライトが一転、今にも墜落する危機的状況に陥ってしまう機内の緊張感とか、それなりに良かったですし。その後、見ているだけで汗が滲んできそうなジャングルを舞台に繰り広げられる、凶悪なゲリラとの攻防もリアリティがあってそれなりに見応え充分。乗客の為に男気をみせるジェラルド・バトラーさんもそれなりに華があって、最後まで見ていられます。まぁあまりにもベタすぎて驚きや感動などは一切ありませんが、暇つぶしで観る分にはそれなりに楽しめるんじゃないでしょうか。って、感想の枕詞に全部〝それなり〟がついちゃうのが本作のレベルを端的に表してますね。それなりに楽しめるそれなりの映画でございました。
[DVD(字幕)] 6点(2025-01-31 12:17:13)
20.  ドミノ(2023) ネタバレ 
見たものは何も信じるな――。娘を目の前で誘拐され懸命な捜査にも関わらず未だ行方不明という事実に苦しむ刑事ローク。長年のカウンセリング治療の甲斐もあって、今回現場へと復帰することになった彼はさっそく強盗計画のタレコミがあった銀行へと向かう。久々にタッグを組む相棒とともに現場へと到着したロークだったが、何故か拭いきれない違和感を覚え始めるのだった。初めて訪れた現場なのに何度も来たかのような既視感、何者かに操られているような言動を繰り返す警官や行員、何もかもを知っているような目で自分を追ってくる謎の男、そして貸金庫の中には何故か行方不明となった娘の写真が保管されていた。果たしてこれはどういうことなのか。情報をタレ込んだというタロット占い師とともに娘の行方を追う彼はやがて、巨大な陰謀へと巻き込まれてゆく……。エンタメ映画界を牽引するヒットメイカー、ロバート・ロドリゲス監督が新たに挑んだのは、そんな観るものを深いラビリンスへと誘うかのような挑戦的アクション作品でございました。初っ端から理屈も状況設定もどんどんすっ飛ばして文字通りノンストップで進んでゆく、彼の円熟味を増したストーリーテリングには素直に脱帽。何が本当で何が嘘なのか、観客に考える隙も与えないまま躍動的に語られるストーリー、スタイリッシュで迫力満点のアクション、やがて明かされる驚愕の真実にただただ圧倒されるばかり。まぁ内容的には『インセプション』以来散々つくられてきた、夢と現実が曖昧となる超現実世界のお話で新味はないのですが、演出のキレの良さに自分は普通に楽しんで観ることが出来ました。特に謎が明かされる中盤の展開は、予想の範囲内とは言え、やはりワクワクしちゃいますね。途中、『インセプション』とまったく同じシーンが出てきたときはさすがに笑っちゃいましたが。惜しいのは、肝心のことの真相が明らかとなるクライマックス。さすがに大風呂敷を広げ過ぎたのか、うまく畳むことが出来てません。なんか分かったような分からないような感じで、いまいち納得感が得られなかったです。ここらへん、もう少し頑張ってほしかったかな。とはいえ、90分と尺も短いし、映像も迫力あったし、役者陣もみな華があったしで、僕はぼちぼち楽しめました。
[DVD(字幕)] 6点(2025-01-29 11:39:37)
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